第13話 リーカスの憂鬱 後編
今回もリーカス視点です!
ライリーは非常識の塊なのかもしれない。
と言うか、今更だが女性が男を殴り倒すってどうなんだ?
そう言えば男だ! とか言い張っていたな。 確かに男より男らしい事をやっているな。 ただ近接戦闘では群を抜くアンドレアをボッコボコにするか......
しかも冒険者達を自分の配下にしていた。 そして配下を増やすように命じていた。
むさ苦しい冒険者達を集めて何がしたいんだ? と言うのが正直な感想だが、つくづく非常識だなと思う。
その後、俺は【空間魔法】でライリーを王都に送った。
翌日、俺はライリーと冒険者ギルドで会った。 ライリーはショッピングついでにパーティ登録しにきたようだ。
女子がショッピングついでに冒険者ギルドってどうなんだ? 正直ぶっ飛んでるとしか思えない。
ライリーの友達はまずレアとケイリーとマチルダだ。
レアはムーンの町の冒険者ギルドにもいたな。 この子も俺を知らないようで、 普通に接してくれるので楽だ。
ケイリーとマチルダは何時もの典型的なタイプかと思ったが、すぐに慣れて普通に接してくれた。
自分て言うのもなんだが、ここまで普通に接してくれた人は本当に久しぶりだ。 なので、俺はライリーの友達も気に入ってしまった。 我ながら単純だが、 別にいい。 そして俺はライリーも、レア達も絶対に守ろうと思う。
ライリーは俺に魔法を教えて欲しいらしい。 まぁ他ならぬライリーの頼みだ、ライリーを一流の魔法使いにしてやる。 それに護身にもなる。まぁ、これ以上護身術が必要かと聞かれれば悩むがな。
翌日、俺はライリー達を伴って豪魔地帯の平原に訪れた。 ここは魔素が多く、出来るかは分からないが【魔力感知】 を習得するのにはいい場所だ。
「目を瞑って、そこから外に向けて意識を向けてごらん」
俺はそう言ってライリー達に魔力を感じさせる。
当たり前のように言ったが、これは結構な難易度だ。 だが、【魔力感知】があるのと無いのでは魔法使いの技量が大違いなので何としても手に入れてもらいたいものだ。
今日の訓練は、この【魔力感知】を習得することをメインにしようと思っている。 これは俺が3日ほどかかって手に入れたスキルなので相当時間がかかるはずだ。
何せ他の魔法使いは平均で1ヶ月ほど必要だと言う。
「で、できた.........」
ん? 今なんと言った? 俺には出来たと聞こえたのだが気のせいだろうか?
しかし、そんな考えは無情にもレア達の声で否定された。
ライリーは非常識と思っていたがレア達も大概だな。 他の魔法使いはこの話を聞いたら泣くのでは無いか?
俺はそんな事を考えながら現実逃避する。
「まあいい。 次はその漂っている魔素を動かしてみろ」
俺は驚愕を押し殺して、次のステップへと進む。 【魔力操作】のスキルを習得して貰おうとしているのだが、 これに関しては相当上位の魔法使いや、冒険者しか持っていない。
これも簡単に習得されそうで怖いが、【魔力操作】はかなり習得が難しい。 俺も1週間はかかった。
しかし、俺は改めて認識させられる事になる。
ライリー達が習得に成功したのだ。
ライリーは本当に非常識の塊だな、と思い苦笑する。
かつてここまで簡単に魔法を教えた事があったろうか? 魔法は強いが難しい技術なため、 一般的には魔法陣が使われる。
冒険者学園も根本的な魔法は教えず、魔法陣の種類や扱い方、 それを用いた戦闘法などを教えている。
「次は実際に魔法を使う。 まずは君たちの魔力性質を教えてもらってもいいかな?」
俺はこれを聞いた事を軽く後悔した。
「聖と魔だ」
「聖と魔なの!」
「生よ!」
「…死」
もう驚きすぎて声もでない。 ライリーの前では常識なんてものが存在しないのかもしれない。
そして、さらに衝撃的な出来事が起こった。
「ライリー?目の色が急に紫とゴールドに変わったけど大丈夫か?」
そう、 目の色が変わっていたのだ。
「多分【魔眼】と【神眼】を手に入れたからだ。」
「…は!?」
魔眼や神眼!? 俺の驚きのキャパシティーはライリーの前には雀の涙だったようだ。
俺は驚き過ぎてぶっ倒れた。
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「どうしよう?リーカスが倒れちゃった。 なんで倒れちゃったんだろう?」
どうしよう? 俺は結構慌ててる。 しかし、なぜかレア達は俺の事をジト目で見てくる。
「ライリー、私あなたのせいだと思うわよ?」
「....同意。 確実にライリーのせい」
なぜだ? 俺は全くわからない。
「ライリーさま! レアはライリーさまが何をしても味方なの! だから大丈夫なの!」
少し待ってくれ、 それって暗に何かしたって事じゃ無いか? ま、まぁ無自覚だから無罪って事で!!
ちなみに、リーカスをぶったたいて起こして王都へと帰っていった。
みんなの顔が盛大に引きつってるように見えたがきっと気のせいだ!
投稿を始めて丁度1ヶ月が経ちました!!
私自身ここまで規模が大きくなるとはおもっていませんでしたが、本当に嬉しいです!!
これからも読者様のために誠心誠意頑張って行くので応して頂けると嬉しいです!
私は読者様が一人でもいるならばその人のためだけに努力を続けます!!
私はこの作品が本当に好きで、書籍化を目指したいのでブクマ、評価して頂けると嬉しいです!!
長くなりましたが、これからもよろしくお願いします!!