第10話剣の訓練
今回の主人公はとある人のせいで少しハイです!笑
俺達は昨日の教室へ向かっていった。
教室に入るとそこには異様な光景が広がっていた。
そう、生徒全員の顔が死んでいたのだ。
葬式会場と言われても「あ、そうですね。」と同意してしまうような顔をしている。
え?本当にどうしたんだ?
俺は結構不安になる。なにせ、生徒全員の顔が死んでいるのだ。よっぽどの事がない限りそうはならない。
レアも不安になったのか俺の制服の袖を掴んでいる。
「みんなぁ、どうかしたのぉ?」
ケイリーがクラスメイトにそう声をかけるとみんな黙って黒板を指差した。
今日は剣の授業だ! ちゃーんと撫でてやるから覚悟しとけよ!
そう黒板に殴り書きしてあった。
リアムぅ!なんで撫でられるのに覚悟が必要なんだ!俺は心の中で悪態をつく。心の中で、だ。
ま、まあ、強くなるには厳しい授業も必要か。
教室が早くもお葬式会場に転職した理由も分かった。でも俺のルームメートは強いな。
みんな、なーんだそんな事かみたいな表情だ。
むしろ早く授業が来てほしいとでも思っていそうだ。
かくいう俺もそうだがな。俺は剣で戦うと決めた。なので剣の技術は必要だ。
「よぉ、お前らぁ。覚悟は決まったかぁ?」
そんな事を考えているとリアムが来た。
俺の記憶が正しければ教師の挨拶はこんなのではなかった気がする。俺がそんなことを考えていると、俺は頭をつかまれた。
「ライリー、何か文句あんのかぁ!?」
笑顔だけど目が殺人鬼だ。8人は殺してそう。
だが、俺は暴力に屈しない!!そう!!俺は文句を言ってやるんだ!!
「先生! いきなり『覚悟は決まったか?』はおかしいとおもいます!!」
やっぱリアム相手だと口調が変になる。
「ほほう。随分活きがいいやつがいるなぁ。そんなに撫でて欲しいなら言ってくれよぉ。」
リアムはそう言ってニヤニヤしだした。え!? 待って逆効果!?しかも掴まれた頭に更に力が込められている。
暴力に屈しなくても殺人には無力だったようだ。
「お前らァ、ボサッとしてないでとっとと訓練場に移動しろぉ!1分以内に来なかったらわかってるんだろぉなぁ!!」
なんと...逆効果どころか火に油を注いだようだ....
クラスメイトを見ると…あれ?なんでゾンビがここにいるんだ?
「ライリーお前はちゃーんと撫でてやるから安心しろよぉ?」
ゾンビもう一体追加の報告です。
剣の訓練は素振りから始まった。 だがあのリアムの訓練だ。ただの素振りな訳が無い。
「お前らぁ、まずは10キロで許してやる!」
いやぁ、許してやるってどういう意味だったっけ?俺達は体に10キロの重りを着けながら素振りをしている。
クックック、クラスメイトには悪いがこの訓練は俺にとっては超イージーだ。なにせ俺は人間では無い。
そう!ゴーレムなのだ!それに【身体強化】や【肉体増強】を使えば問題無いのだ!! 俺はほくそ笑む。しかし…
「ライリー、随分と楽そうだなぁ。 しかもバレてないとでも思ってるのかぁ! 魔力隠蔽がなってないんだょお前ぇ!」
そして俺は無理矢理変な装置を付けられた。 何かもの凄く魔力が扱いづらい。
しかも、ついでとばかりに重りも追加された。 え? 酷すぎない?
「それはなぁ魔力撹乱装置といって、体内の魔力に作用して魔力制御を乱す装置だぁ。
魔法の授業で使われることが多いがなぜ付けられたかは分かってるよなぁ?」
リアムが言うにはこれを付けると純粋に剣の技術が上がり、ついでに魔力制御の技術も上がるそうだ。
「お前には見込みがある!俺がみっちり仕込んでやるぜぇ。」
え?これさっきのやり返しなだけだよね?リアムの口元めっちゃニヤニヤしてるし!
その後、俺達は3時間ほどみっちり素振りをやらされた。リアムが言うには基本の素振りがだめなら一生いい剣士にはならないからだそうだ。
まあその点は同意だがもっとやり方があるだろう!!
しかも、なぜか俺だけ残されて追加訓練を受けた(受けさせられた)。全く!どんだけ授業の始めのことを根に持つんだ!!
そして、俺は教室へ戻っていくと.........
そこには大量の屍があった。 訓練に疲れすぎて動けなくなったようだ。
レアはピンピンしてるがその他のみんなは返事がない。ただの屍のようだ。今日の教室は元気だな。教室からお葬式会場に転職したと思ったら墓地に再転職だ。
そう言えばこの「返事がない。ただの屍のようだ。」や、転職などいろんな言葉を作ったのが太古の勇者らしい。
この勇者のお陰で今世界は昔よりかは平和になったのだ。今思うと変な言葉だが、俺は太古の勇者が好きなので無意識に使ってしまう。
そして、リアムが戻ってくる。すると屍達はリアムを恐れ人間に戻る。
「お前らぁ、今日はお疲れ様ぁ。初日としてはまあまあだろう。」
その一言にクラスメイトは安堵の表情になる。その後、クラスメイトは無事(?)に開放された。
その後、ルームメートで昼食を食べに一階の奥にあるカフェテリアへ訪れた。
カフェテリアは多くの机が並べられており、多くの生徒で賑わっている。ビュフェ形式でカフェテリアの端には料理が並んでいて、様々な料理がある。
「ふぁぁぁつかれたのぉぉレアはつかれたのぉぉ」
レアはそんなことを言いながらオムライスを頬張る。 口いっぱいに頬張っているため、口にケチャップが付いている。
可愛いなぁ。
レアは、その可愛さで入学2日目にも関わらず学園のアイドルとなっている。 皆分かってるな!
《…マスターも同様です。》
ん?気のせいか?【天啓】が何か言った気がする。
「私も疲れたわぁ、いきなり10キロなんて酷くなぁい?」
「....同意。でもライリーの方が大変」
「確かにねぇ。私達の倍以上の重り付けてたしねぇ」
「別に慣れれば割と平気だぞ?」
俺がそう言うと、信じられないわ…みたいな感じで見られた。酷くない?
「あ、この後リーカスに会う予定だったんだ」
俺のその一言で、ルームメートの顔が死ぬ。
「訓練地獄なの」
屍4体追加の報告です。
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