進化の妖恐に危機危機ウキキ?まさかの助っ人?
妖恐との総バトル勃発!
至る場所で繰り広げられる戦いに、美猴王達は?
妖恐アンキロの脅威に絶対的危機になるかと思えば?
剛力魔王と怪力魔王が獣神変化によってアンキロを圧倒していたのだ!
そして別の場所では妖恐トリケラの前に蛟魔王が立ちはだかる。
全くもって頼もしい連中だぜ!
怪力魔王は妖恐アンキロが恐竜変化したアンキロサウルスと対峙していた。
怪力魔王「それは以前見た。今度は勝たせてもらうぞ!」
恐竜と化したアンキロを見て怪力魔王は言う。
怪力魔王「その姿になったお前は、確かに防御力は脅威だが攻撃をするにはノロマ過ぎるのだ!」
怪力魔王がアンキロに向かって駆け出すと、
剛力魔王「馬鹿!油断、大敵!前、見る!」
怪力魔王「へっ?」
見ると、前方のアンキロの周りに恐気の塊のような玉が浮いているのだ?
そして、怪力魔王に向かって飛んで来る!
怪力魔王が飛んで来た恐気の玉を殴り落とそうとした時、
剛力魔王「躱す、避ける!」
怪力魔王「へっ?」
剛力魔王の忠告に咄嗟に恐気の玉を躱した怪力魔王だったが、掠っただけで肩当ての鎧が粉々になったのだ。
怪力魔王「………」
ちょい、危なかった…
剛力魔王「魔吽天兄、手助け、行く」
魔吽天「うむ。剛力?俺の事は良い!怪力の奴を頼むぞ?」
剛力魔王「承知」
怪力魔王の隣に剛力魔王が並び立つ。
怪力魔王「姉者、すまねぇ?」
剛力魔王「後で、修行、やり直し」
怪力魔王「ひぇ~」
目の前には妖恐アンキロが恐気の玉を浮かばせ、二人を見下ろしていた。
アンキロ「俺もまた成長しているのだ!俺の防御力に、この自在に操る破壊力抜群の恐気弾!攻守共に最強だぁ!グフフフ…」
アンキロを中心に幾つもの恐気弾が飛び回り、剛力魔王と怪力魔王に向かって襲い掛かる。
剛力魔王「躱す、避ける、攻撃!了解?」
怪力魔王「り…了解」
それが作戦なのか?
二人は向かって来る恐気弾をかわしながら駆け回り、アンキロに向かって走る!
が、目の前に新たな恐気弾が迫る。
怪力魔王「なかなか近寄らせてくれねぇ!」
剛力魔王「強行、突破!」
と、苦戦中の二人。
更に水廉洞闘賊団の本部でも、妖恐トリケラと蛟魔王が対峙していた。
蛟魔王「情報によると牛角と戦った妖恐のようだね?突進力が自慢のようらしいけど?」
トリケラ「余裕そうだな?だが、俺は強いぞ?」
トリケラの姿が恐竜変化し恐竜トリケラトプスの姿へと変貌する!
目の前のトリケラトプスを見上げる蛟魔王は、
蛟魔王「予想以上だな?うん。なら、私も本気を見せなければ礼儀知らずと言うもんだ?」
トリケラ『礼儀なんていらねぇよ!俺に潰されミンチになる虫にはな!』
蛟魔王「!!」
トリケラが蛟魔王が蛟魔王を潰しにかかった時、その足下から凄まじい妖気…否!竜気が立ち込め解放されたのだ!
トリケラ「!?」
トリケラの足が動かない?トリケラの足は、踏み潰したはずの蛟魔王によって掴まれていたのだ!しかも、その姿は竜神変化した姿だった。
蛟魔王「残念だったな?」
すると蛟魔王はトリケラトプスを持ち上げ、ひっくり返したのだ。
トリケラ「ぐおお…」
砂埃の中、トリケラは立ち上がると驚いたように蛟魔王を見る。
トリケラ「馬鹿な…何て怪力だ?俺と同等?あり得ない!」
トリケラは身体中に恐気を立ち込めると、恐気の塊となる。
トリケラ「これなら、どうだ?恐気の塊となった俺に死角はない!!」
恐気を纏ったトリケラが蛟魔王に向かって突進して来る。
蛟魔王『蛟の盾!』
蛟魔王は蛟の盾でトリケラの突進を受け止める!が、押し込まれながら瓦礫に衝突し、それでも止まらずに弾かれたのだ!
蛟魔王「ぐはぁ!」
蛟魔王は血を吐き捨て、目の色が変わる。
蛟魔王「私もマジにキレてきたわ…あ~さっき洗ったばかりの髪が砂まみれ…ぁあぁあ!」
『マジにムカついた!!』
蛟魔王の怒りが覇気を放ち再び立ち上がると、トリケラに対して
『調教してやるわ!』
と、激戦が続く中…
俺様と砂塵魔王も妖恐ティラノとスピノを相手に苦戦していた。
ティラノの繰り出す恐剣が妖気を吸収し、破壊力抜群なのだ!誰だよ?妖恐連中に武器の使い方を教えた奴は?学習してやがる!
間違いない!この短期間で妖恐達は以前にも増して強くなってる!
以前の力任せの戦い方から僅かながら剣術らしき攻撃を繰り出して来る。恐らく前回の戦い後、消えた後から今日まで、他の場所で妖怪を狩りながら我流で覚えたのだろう。
厄介だぁー!
しかも、こちとら中央の魔王との戦争中なんだぜ?部外者は入って来るな!
だが、こいつ達の目的は現在地上に生きる全ての生物の絶滅らしい。いずれ戦わなければならない避けられない戦いなのだ。それに牛角魔王と祝融の一騎討ちの邪魔はさせねぇ!
その時、
砂塵魔王「ぐぅわわわ!」
砂塵魔王の砂防壁が破壊され、砂塵魔王が弾き飛ばされる。
砂塵魔王「ぐぅぅ…一桁ナンバーの俺が何て惨めで情けないのだ!」
砂塵魔王は両手を交差させて二つの竜巻を起こす。
『竜巻駒!』
砂塵魔王「二つの竜巻に挟まれ肉片残らずミンチにしてやるぞ!」
妖恐スピノの左右から竜巻が迫って来て、巻き込んだのである。
砂塵魔王「ぜぇ…大量の妖気を奪われてしまったから…あんまり大技は控えていたんだが…」
が、二つの竜巻が中にいるスピノの発した恐気によって消し去られる。
砂塵魔王「馬鹿な…」
そして、俺様にも妖恐ティラノが迫る!振り回す恐剣を如意棒で弾き返しながら、俺様は印を結び分身を出現させティラノの周りを回り出す。
そして一斉に攻撃を仕掛けるも、分身達は一体一体ティラノの振り回す恐剣に引き裂かれて消えていく。
だが、分身は囮だ!
俺様の数体の分身が拳を石化させて、摩擦を使って発火させる。
用意は出来た!
俺様は更に分身百体を出現させると、ティラノに向かって総攻撃した。
『仙闘猿技!百人一手・火流手!』
ヒャクニンイッシュ・カルタ!
四方八方から特攻して来る俺様の攻撃を、ティラノは振り払うようにして消滅させていく。
ティラノ「飛んで恐気に寄る馬鹿な虫とはお前の事だな?ギャハハハ!」
美猴王「何だ?そりゃ?それを言うなら…」
それを言うなら…
言うなら?
美猴王「とにかく殴る!殴り飛ばす!」
この状況で一番危機的状況は砂塵魔王だった。
砂塵魔王「砂防壁!」
砂塵魔王の砂防壁は軽々スピノに砕かれ、接近して来る。
スピノ「中々死なない野郎だな?だがよ?解るぜ?お前の身体から力が抜け出ているのがよ?後、ちょいでお前、終わりだろ?」
砂塵魔王「ドキ!」
砂塵魔王はその場で回転すると、地面の中に沈んでいく。
スピノ「逃げたか?逃がしやしねぇ~よ!」
すると背後から?
砂塵魔王「逃げたりはせん!仮にも一桁ナンバー!この地を支配して来た魔王の一角だ!」
しかも、何体もスピノを囲むように出現したのだ。
『砂分身』
スピノ「何体現れようが虫けらは虫けら!相手にならねぇぜ!」
砂塵魔王「それはどうかな?」
砂塵魔王は印を結ぶと巨大化して行く。スピノを見下ろし踏み潰そうとする。
砂塵魔王「潰れてしまえ!」
が、潰す足が木端微塵に粉砕した。が、みるみる再生していく砂塵の足。
砂塵魔王「俺の身体は砂人形!どれだけ壊そうが無駄だぁああ!」
スピノ「面倒くせぇ~な?だったら力の差を見せつけてやろうか?」
スピノの身体が盛り上がり恐竜変化したのである!
そして、口から恐気の咆哮が巨大化した砂塵魔王に放たれる!
『ギャラアアアア!!』
それは振動波!
一瞬で巨大化した砂塵魔王を粉砕したのである。
落下して来る砂塵魔王…
スピノ「トドメだ!」
再びスピノが砂塵魔王に向かって破壊咆哮波を放ったのだ。
咆哮波が砂塵魔王を飲み込もうとした時、その姿が消えた?
スピノ「何処に消えた!?」
すると俺様が砂塵魔王を抱き抱えいた。ギリギリで俺様が飛び出して砂塵魔王を救ったのだ。
美猴王「間に合ったぜ…本当にギリチョンだったぜ…」
砂塵魔王は完全に意識を失っていた。
完全に戦闘不能だ…
美猴王「仕方ねぇ…」
俺様は倒れた砂塵魔王を分身に任せ、単独で目の前にいるティラノとスピノの二体を相手にする決心をする。
美猴王「出でよ分身!」
俺様は二体になると、ティラノとスピノに向かって特攻する!とにかく一体でも先に倒さないと、後が続かないぜ!が、今度は俺様に向かってスピノの破壊咆哮波が放たれる。俺様は如意棒を前方で回転させて妖気の防御壁で受け凌ぐ。
美猴王「ぐぅあっ!」
妖気の防御壁は壊されて俺様は吹き飛ばされる。そこにティラノが突っ込んで来て殴りかかって来たのだ。俺様は腕を交差させて受け止めるが、勢いに負けて弾かれる。
美猴王「イテッ!イテッ!イテッ!マジにイテェ~!」
俺様は弾かれながら如意棒を地面に突き刺して、着地する。そこにティラノとスピノが左右に移動して来た。俺様は飛び上がると新たに印を結び頭上に妖気の球体を作ると、妖恐に向かって投げ付ける!
美猴王「消し飛べぇー!」
俺様の放った弾丸はティラノに直撃する。が、全然効いてないティラノの頭上に移動して、覇気を籠めた拳で殴り付ける!
美猴王「どうだぁー?」
ティラノは一端ふらつくが、直ぐに俺様の足を掴む。
美猴王「は、離せ!」
ティラノはそのまま俺様を振り回すと、そのままスピノに向かって投げ付けたのだ!
飛ばされた先にスピノが破壊咆哮波を放とうとしていた…
やべぇ…躱せねぇ?
飛ばされた俺様はスピノの放った咆哮破壊波に飲み込まれ跡形もなく消えていた…
ティラノ「ガハハハ!消し飛びやがったぜ?あの虫けら?エラソーな口を言ってたわりにちょろいぜ!ガハハハ!」
そこに俺様達の戦いを観戦していたギガノが怒鳴る?
ギガノ「馬鹿が!良く見ろ?奴はあそこにいるぞ!」
ギガノに言われてスピノとティラノが振り向いた先に?
俺様と、もう一人?
寸前の所でスピノの破壊咆哮波から助け出した者がいた?
そいつは俺様と同じく尻に尾を生やした金色の猿妖怪であった?
マジに誰だ??
ソイツは言った。
「間に合ったようだキャ!美猴王様?これから先は俺ッチが助太刀するッチ!」
えっ?その一人称?
その喋り方?
まさか??
だって、アイツは?
しかし、ソイツは俺様の知るアイツよりも成長していた青年の体型。
だけど確かに六つの耳があった?
六つの耳?
美猴王「お前?まさか六耳なのか?お前死んだんじゃなかったのかよ?」
すると、
「俺ッチは六耳だけど、昔の六耳じゃない…兄弟達の魂と力を受け継いだ新猿!六耳彌王だっキャー!」
それって…
どういう意味だ?
まさか!?
次回予告
まさかの助っ人は六耳?
しかし六耳は死んだはず?
その理由には、深い理由があったのだ・・・




