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天上天下・美猴王伝説!  作者: 河童王子
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猿も木から落ちる?裏切り?蛟魔王の策!


三魔王と三大王のバトル!


勝つのはどっち?



俺様は美猴王!


俺様、牛角魔王、獅駝王は今、霊力三兄弟と交戦中なのだが…


今、かなりヤバい状態なんだよなぁ~


獅駝王は重力大王の術によって地面に潰され、俺様と牛角魔王は引力大王の術で背中合わせに貼付けられ、身動き出来ずに戦えない状態なのだ。



牛角魔王「いい加減離れろ!馬鹿者!」


美猴王「出来たら苦労しねぇよ!お前が離れろよ?」



俺様と牛角は引力大王と反力大王の攻撃を躱しながら言い争っていた。


牛角は俺様を背負いながら反力大王に剣を突き刺し攻撃するが、寸前の所で反力大王の術により弾き返されてしまう。


美猴王「突きが甘い!何だ?そのへっぴり腰は?」


牛角魔王「てめぇが邪魔臭いからだろ!」



と、お互いを背中越しに責め合い怒鳴りあっていた。


引力大王「仲間割れですか?惨めですね?では私達兄弟の合体技をくらい二人まとめて仲良くお寝んねしなさい![死になさい]」


『吸引力シュアーー!』


直後、俺様と牛角は再び引力大王の術に引き寄せられたのだ!


牛角魔王「うぐぉおお!」

美猴王「何だ何だ??」



引き寄せられた先に反力大王が両掌を翳して待っていた!?


その後、俺様達は全身に強い衝撃を受けたのだ!


強烈な勢いで引き付けられた後、それ以上の反発する力で弾き飛ばされたのだ。


俺様と牛角は吹っ飛ばされて、けたましい音を立てながら地面に転がり倒れたのである。


あああ…!!


頭がクラクラする…



脳が揺さ振られたからか?


目が回って自分が立っているのか、倒れているのかすら解らねぇ~



反力大王「所詮、魔王も私達兄弟にかかればこのザマだ!」


引力大王「我等兄弟は無敵なのだ!」



勝利を確信する二人の前に、


引力大王「ば…馬鹿な?」

反力大王「今のをくらって立てるはずが!?」


俺様と牛角は背中を押し合いながら、ゆっくりと立ち上がったのである。



牛角魔王「立てるか?よぉ?兄弟!」


美猴王「当たりめぇだ!が、まだ頭がふらつくぜ…」



しかし、立った所で身体中ボロボロで策がある訳でもなかった。


どうする?


すると牛角の奴が俺に耳打ちをする。


って、後ろ向きだけどな?


引力大王「ならば!今一度くらうが良い!」



引力大王が再び俺様達に向かって掌を翳すと、先程と同じく身体が引っ張られていく…


「うぐぉおおお!」



牛角魔王「美猴王!今だぁーー!」


美猴王「任せろ!」



俺様は印を結ぶと俺様と牛角の姿が百体に分かれる。


引力大王「なぁ?分身だと?馬鹿が!そんなんで俺達兄弟の技が破れるかぁ!」


が、反力大王は困っていた。反力大王は向かって来る俺様と牛角の分身を一体一体弾き飛ばしていた…



まさに百本ノック!



反力大王「うりゃ!うりゃ!うりゃ!うりゃ!うりゃ!うりゃ!うりゃ…ゼェゼェ…」



次第に疲れ果て、俺様達を吹っ飛ばす力が弱まっていく。


牛角魔王「今だ!」


美猴王「おぅ!」



俺様と牛角は引力大王に引っ張られた力に、更に自分達も変則二人三脚で加速して、そのまま飛び上がり反力大王と引力大王の顔面に蹴りをかましたのだ!



『やられたからやり返すぅーー!!』



反力大王は跳ね返す術の力が足らずに、引力大王は油断から俺様と牛角の蹴りを正面からくらったのだ。



美猴王「どやっ!?」


牛角魔王「フン!油断大敵だ!」



今度は逆に地面にはいつくばる大王は…


引力大王「お…お前が情けないからだぞ?私、悪くないからな?ばかやろー!」


反力大王「馬鹿言うな!お前の術より俺の術の方が使うエネルギーが大きいのだ!消耗が激しいんだよ!それよりお前が無駄に引き寄せるから悪いのだ!」


引力大王「何だと~!?」



と、喧嘩真っ最中の二人の前には…


美猴王「惨めだな?兄弟喧嘩か?お前達仲良くやれよ?」


牛角魔王「そんじゃあ~仲良くお寝んねさせてやろうぜ?」


美猴王「だな!」



俺様と牛角は拳を鳴らしながら二人を見下ろす。



大王兄弟「ひぇええ~」


あ、ちなみに引力大王の術は解けたみたいだ。


さて、獅駝王の奴は?



獅駝王「ウググッ!」


獅駝王は重力大王の術にかけられて地面に押し潰されていた。


重力大王「そのまま潰れちまいな!」


獅駝王「俺俺ッ!ウググッ!うぐぉおおお!」



獅駝王は力任せに立ち上がろうとする。



重力大王「無駄無駄!まだまだお前にかかる重さは増えていくのだ!さぁ!プチッと逝きなさい?プチッと!……て、おぃ!無駄だと言ってるだ…ろ?」



獅駝王『うぐぉおおお!』


獅駝王は膝をつき、拳を地面に突き当てて、少しずつ立ち上がって来たのだ!



獅駝王「何か慣れて来たぞ?俺俺!」


重力大王「慣れたって?馬鹿な!お前には今、どれだけの負荷がかかっているか解っているのか??身動きはもちろん!立ち上がってくるなんて…」


『化け物かぁーー!?』



獅駝王は立ち上がると、ぴょんぴょんとジャンプして見せたのだ。すると、重力大王の目の前から獅駝王の姿が消えた?



重力大王「どっ?何処に消えた??」


その直後、寒気立ったかと思うと、真上から影が降りて来て自分においかぶさったのだ。


重力大王「へっ?」


有り得るはずも思うはずもなかった。自分の術で何十…いや!何百倍にも重さの負荷がかかり、身動き出来ないはずの獅駝王が空中に飛び上がっていたなんて…


が、おいかぶさって来た影は間違いなく獅駝王で、重力大王は………


『うぎゃあぁあぁあぁあ』


轟音とともに大地が凹み、自らの術で圧死した重力大王が潰れ死んだのだ。



獅駝王「あぅ~俺俺!物足りないぞっ!」



獅駝王も俺様達同様、重力大王を返り討ちにした。そこに、俺様と牛角が近寄る。



美猴王「獅駝王!お前も勝ったようだな?」


獅駝王「俺俺もちろんだぁ!最強、最強!」


牛角魔王「お前達!まだ終わってはいねぇぞ?気を抜くんじゃねぇ!」



俺様達の周りにはまだ眼力魔王の軍団が数万以上も残って囲んでいたのだ。



ヘヘヘ…


ヤッバいなぁ~


目の前で俺様達三魔王が三大王を始末した事で、恐れを抱き警戒して直ぐには襲い掛かっては来ないものの、こりゃマジにキツイぜ!


なぜなら引力大王と反力大王の連携攻撃で、俺様と牛角魔王は想像以上のダメージをくらっていたのだ。


肋とか完全に折れてやがるなぁ…それに、幾つかヒビが入ってやがる。



牛角魔王の奴も顔色こそ変えてはいないが、同じようなもんだろう。


それに獅駝王の奴は…


獅駝王は…


獅駝王「よ~し!俺俺喧嘩盛り上がって来た~」



コイツ…


元気だな?


後は任せて良いかな?



が、獅駝王が一歩足を前に運ぶと膝を崩した。


美猴王「獅駝王?」


獅駝王「あれ?あれ?」


牛角魔王「無理すんな…とは言えない状況だが、相当ダメージがたまってるようだな?」


獅駝王「そうなのか?でも牛角兄貴はスゲー!分身出す元気あるんだな?」


牛角魔王「俺は分身なんか出してないぞ?」


美猴王「獅駝王…お前!そりゃあ視界がボヤケてんだよ!」


獅駝王「俺俺!ボケてないぞ?て、美猴王兄貴も沢山いるぞ??」


牛角魔王「ダメだこりゃ…」


だが、敵兵達はざわめき始めていた。


「勝てるはずねぇ!」


「やはり魔王だ…化け物だぁ…」



この軍勢を指揮っていた大王達が敗れ、戦意を喪失していたのだ。


一人一人後退っていく。


たった三人を相手に数万の軍勢が怖じけづき逃げようとしているのだ…



牛角魔王「これが本当の蛟魔王の策だったのか?」


美猴王「へっ?」


牛角魔王「勝ち目のない軍勢を相手に三人だけで戦わせた理由だ!」


美猴王「そうかぁ!全ては俺様達の圧倒的な力を目の前にして、相手の戦意喪失を狙っての事だったのか!」


が、その思惑は上手くはいかなかった…


敵兵達は考えたのだ。


どうせ逃げて引き返しても助からない。逃亡者は悲惨な罰が待っている。


ならば駄目元でも目の前の奴達を始末しなければ…


大丈夫!数万の軍勢で叩き込めば、いくら化け物だって勝機があるはずだと!



「良く見たらボロボロじゃねぇか?」


「一度にかかれば勝てるぞぉ!」



再び戦意を取り戻した敵兵達は、俺様達に向かって襲い掛かって来たのだ!



牛角魔王「甘かったか…蛟魔王の奴の策も外れたようだぜ?お前達いくぞ!気合い入れてけぇ!」


美猴王「俺様も木から落ちるって奴だな?しょうがねぇ!とことんやってやるぜぇ!」


獅駝王「俺俺最強バトルだぁ~」



そんなヤバヤバな状況下になって、城に待機させていた



六尾「俺っち達も加勢に加わるぞ~!」


独角鬼王「おぅ!水簾洞闘賊団全員突撃せよ!魔王様達を守るんだぁー!」


『うおおおおおおお!』



仲間達が参戦し戦場は勝ち目のない混戦へと突入しようとしていた。



だが、


蛟魔王は戦況を離れた陣地にて水晶を眺めながら見ていたのだ。そして本当の蛟魔王の策はこれから動こうとしていたのだ。



蛟魔王(ふふふ…馬鹿な男達…)


「あたいの策は今これから始まろうとしているのにさ!」



その直後!


大地が揺れ、騒がしい音が響き渡る!



牛角魔王「何だ!?」


独角鬼王「嘘だ…終わりだ…!俺達終わりだ…」


美猴王「マジかよ…」



終わった?


俺様達の前方には五万以上残る眼力魔王の敵兵だけでなく、俺様達水簾洞闘賊団を囲むように後方から数万の軍団が押し寄せて来ていたのだ!逃げ場はない?



一体何が起きたのか?


絶対的危機に追い打ちをかけるような更なる大ピンチに、俺様達はマジに戦意を喪失しかけた。



そもそも後先考えず先に俺様達魔王を戦わせた理由は何だったのか?


持久戦でも、今までみたいにジワジワと敵兵を減らしながら戦っていた方が良かったのでは?


俺様達は既に体力ゼロに満身創痍だ…


どうする逃げるか?


それとも戦い死ぬか?



どちらにせよ、俺様達の被害が尋常じゃないのは間違いないだろう。


くそぉ!


何故、こうなった?


俺様達は全方向を囲まれていく中…


頭に過ぎったのは…



(裏切りの蛟魔王…)



まさか、蛟魔王の策とは?


俺様達を全滅させるための策だったのか?



…………!!



蛟魔王『全てはアタイの掌で回るのさ!』


次回予告


蛟魔王の策とは?


美猴王達は生き残る事が出来るのか?

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