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天上天下・美猴王伝説!  作者: 河童王子
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天界の英雄神集う!!


美猴王率いる水廉洞闘族団が竜神軍と手を組んだ。


それは天界にとって最大の危機!


このまま妖怪の手によって侵略されてしまうのだろうか?



美猴王率いる水廉洞闘族団が竜神軍と手を組んだ。


その事によって玉皇大帝率いる四天王を中央への足止めとなった。


これは水廉洞闘賊団にとって絶好の機会であり、天界にとっては絶体絶命の危機的状況であった。


中央には四天王が守護していた聖獣の搭が存在する。だが、今は守る者は一般武神達だけであった。


この状況は天界史上の最悪的状況!このまま天界は地上界より攻め混んで来た妖怪達に占領されてしまうのだろうか?


だが、しかし!この天界危機を危惧していた玉皇大帝は、既に打開策を用意していたのだ。


神殿に向かう武人が二人。



「ふぅ…まさか地上界の妖怪にここまでの進行を許すとはな?その水廉洞なんたらの首領は何と言うのだ?」


「水廉洞闘族団の美猴王と呼ばれる猿妖ですよ~?それに美猴王に付き従う義兄弟達も曲者ばかりらしいですよ?」


「そうか。なら俺がその猿妖の美猴王を貰うぞ?」


「構いませんよ~僕は他の義兄弟を止めますから~それにしても楽しそうですね?こんな状況なのに?」


「そうか?そう見えるか?俺も何か血が疼くんだ…かつてない強敵が迫っている。そんな予感がするんだ!」


「あはは…」


この二人は玉皇大帝自らが中央神殿を後にする前に中央神殿を守るように命じられていたのだ。


だが、玉皇大帝が特別に命じて任せるだけあって、その者達はそれだけの信頼の持てる武神であった。


数々の戦歴、更には武神達からも英雄神と呼ばれるほどに!


一人は玉皇大帝の甥であり、青き甲冑に身を包む凛々しい容姿の青年神であった。その武勲は数知れず…


『二郎神君』


その隣にいる若者は天女に見間違える程の美しき麗人。だが、様々な仙術や不思議な道具・宝貝を数多く持ち、二郎神君に劣らぬ程の武勲を残した英雄神…


『楊善』


それも楊善こそが宝貝の発明者であり、唯一の発明神でもあった。



二郎神君「で?お前も呼ばれたわけか?」


二郎神君が振り向くと、その後から金色の髪の少年が静かにゆっくりと二人に追い付く。


この状況に少年?


否!


この少年を只の少年と思ってはいけない。


まだ若き少年で有りながら天賦の神才に恵まれ、幼少より武神達の討伐隊率いて数多くの戦場を戦いし闘神であった。名を…


『哪吒』



二郎神君「哪吒?托塔李天王様の指示か?」


哪吒「………」



無言の哪吒であった。


二郎神君が托塔李天王の名を出したのは、哪吒こそ托塔李天王の子息なのだ。



二郎神君「で?呼ばれたのは俺達三人だけか?」


二郎神君「いや?僕が聞いたのは他に確か…」



三神は中央神殿の扉を開き階段を登っていく。すると、二郎神君と楊善の前方に気配がしたのだ?



二郎神君「一人、二人…三人か?」


楊善「正解~!」


哪吒「おぃ?二郎神君、そいつ達は強いのか?」


二郎神君「口を開いた途端に俺を呼びつけか?一応、お前の上官なんだぞ?俺は?」


哪吒「そうだったか?」


二郎神君「そうです。少しは俺を敬いなさい!」



二郎神君は哪吒の髪を掻き乱す。


哪吒「止めろ!馬鹿者!離せ!」


楊善「はぁ~相変わらず仲が良くて嫉妬しちゃうよ?僕~」



ふざけあう三人が階段を登り終えると、そこには三人の…


老人が肩を組んで踊っていたのだ??



『ホィ?あ~ホィ?あ~ホレホレ~ズンズン、ぱぁ~』


それを見て茫然とする二郎神君達は、



二郎神君「えっと…」


楊善「大丈夫ですよ~彼等で間違いないですよ~」


哪吒「はぁ…」


楊善「哪吒君?そんな冷たい目で彼等を見ちゃいけません!」



三人の老人は仙人であった。しかも皆、同じ顔をしていたのだ?ただ違うのは纏っている仙衣の色が黒、青、白であった。



青い仙衣の老人の名は、


『大上老君』


玉皇大帝の友であり太古より存在する古神である。その実力は玉皇大帝が認める程であると言う。



そして黒い仙衣の老人の名前は…


『太公望』


太公望はかつての仙界大戦の英雄であり、長く続いた大戦を神々を率いて終局させた一任者であった。


最後に?


白い仙衣の老人なのだが?


その者の名は?


『太白仙人』


その力を示す詳しい話は何もないが、噂だと今回の戦争の原因である美猴王を育てたとか?育てなかったとか?余り良い噂はなかった。と、何やら因縁が??



そこに楊善が太公望に挨拶をする。


楊善「お久しぶりですね?太公望殿?」


太公望「フォッ?楊善殿?お久しぶりじゃのう?お主から貰った宝貝は役に立っておるぞぃ?」


楊善「それは何よりです。でも太公望殿に渡した宝貝は私の最高傑作の一つですから扱いが大変でしょう?」


太公望「そうじゃのう?最初は言う事を聞かなんだが、今では四段階まで解放出来るようになったぞぃ?」


楊善「!!」


宝貝は持ち主の力に応じて解放が生じる。解放の段階によって強力な力を発揮出来るのだ。だが、その解放条件は持ち主の成長と魂の強さが関係する。将軍級の武神でも生涯に三段階解放出来るかどうからしい。しかも太公望の持つ宝貝は普通の宝貝よりも強力な特別製なのだ。



楊善「あはは…流石は太公望殿ですね?あの宝貝は持ち主を選ぶ上に暴れ馬ですからね~」


太公望「エヘン」



二郎神君「太上老君殿?お久しぶりです」


太上老君「お主の事は玉皇大帝から話を聞いておるぞぃ?数々の武勲。見事じゃ!」


二郎神君「有難うございます。太上老君殿もお元気そうで何よりです」



一人残ったのは?



太白仙人「グッ…須菩堤の奴…責任逃れしおったな…」


細かく説明すれば太白仙人と須菩堤仙人が美猴王を育てたのが正解である。須菩堤仙人は美猴王が天界に殴り込みに来た噂を聞いた途端に荷物をまとめ、何処かにへと雲隠れしてしまったのだと。



ワイワイ盛り上がる中で一人無言だった哪吒が機嫌悪くなる。



哪吒「…で?誰がこの中で指揮を取るんだ?」



沈黙する中で互いに譲り合いが始まった。


そして話し合った後に、



二郎神君が全体の指揮を取る事に決まったのだ。



と、一件落着。


このメンバーが美猴王率いる妖怪軍を相手にするのだ!正に安心安全危機脱出!


楊善「で?二郎神君?倦廉は来てないのかい?」


二郎神君「倦廉か…」



倦廉とは二郎神君と楊善の友であり、この二人と同格の力を持つ武神であった。

天界での階級は大将であるが、その職務は自由に戦場を決められるのだ。


よって?


二郎神君「気まぐれな奴だからな?今頃、釣りでもしているんじゃないか?」


楊善「あるある~」



と、そんな噂話をしている時、最下層の離れ孤島に一人の青年が樹の上から釣竿を持ち、湖で釣りをしていた。噂の倦廉である。


倦廉「クシャン!」


倦廉はくしゃみをすると誰かが噂していると気付く。


倦廉「絶対、あの二人に間違いない!全く~」


すると、針の付いていない倦廉の釣竿が引っ張られて湖に波紋が波揺れた。



倦廉「どうやら…」


『待っていた時が動き始めたようですね…』



今、運命が動く…


次回予告


この度、登場した二郎神君、楊善、哪吒は


別物語、第三部の『唯我蓮華~破壊神と呼ばれた少年~』


にて登場しています。


是非とも、この機会にお読み下さると・・・


話が繋がるかも!!

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