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天上天下・美猴王伝説!  作者: 河童王子
133/170

それぞれの熱き戦い??


天界に進撃中の水廉洞闘賊団!


剛力魔王や刀剣魔王が活躍する中、


こちらでも?



俺様は美猴王!


俺様達、水廉洞闘賊団の天界への進軍は…ついに上層階にまで登って来ていた。


風雲魔王率いる前進軍が頑張ってくれている間、後方の俺様達本隊も頑張っていたんだぜ?


天界にも妖怪軍はある。


その妖怪軍を統一させ、仲間に引き入れていたのだ。


当然、力ずくで!!


そちらには獅駝王と六耳彌王、鵬魔王が出向いた。


天界の妖怪軍は俺様達が来る前から天界の武神と戦いを続けていたのだ。


それだけあって、力は優れた者も多かった。更に隠れ潜む妖怪達をも巻き込んでいた。


獅駝王「俺俺、もっともっと!」


鵬魔王「あんまり好き勝手に暴れるなよ?僕の出番なくなるだろ?」


六耳彌王「俺ッチももっと経験値上げるッチ!」



当然、地上界からやって来た妖怪に頭を奪われてたまるかと、天界の妖怪を支配する陣象魔王と名乗る妖怪のボスが大軍を引き連れやって来たのだ。


鵬魔王「僕が行く!」


獅駝王「俺俺!」


六耳彌王「俺ッチでしょ?」


三人はいがみ合うと、突如喧嘩し始めたのだ!?


オイオイ…


鵬魔王は業火を掌に籠める。その背には炎の翼が広がり、一帯の温度が異常に上がっていく。


鵬魔王「正直、美猴王には僕がいれば君達はオマケなんだよね?ここらで消えちゃてよ?」


そこに雷を帯電させた六耳彌王が受けてたつ!


六耳彌王「悪いけど美猴王兄貴とは俺ッチが一番付き合い長いッチよ?後から現れて図々しいッチ!」


更に妖気を激しく高めた獅駝王が目を輝かせていた。


獅駝王「何だ?お前達が俺俺の喧嘩相手なのか?俺俺、構わんぞ?さぁ!喧嘩するぞ~!」



三人は殴りあい、蹴りあい、頭突きをし、もう滅茶苦茶な喧嘩をし始めた。



鵬魔王「もう、いい加減にしてよ!マジにムカつく!苛立つんだよ!」


六耳彌王「正直、暑苦しいし、蒸れるッチ!」


獅駝王「お前達、美味そうだなぁ~」



って、食うなよ?


マジに…



置いてきぼりの陣象魔王の眉間には青筋が?



陣象魔王「俺を無視するなぁー!!」


陣象魔王は地面に妖気を送ると魔方陣が出現する。


それは強力結界であり、その結界の中では将軍クラスでも立っていられな…


いはず?


陣象魔王「なして??」


馬鹿な三人は結界の中で平然と喧嘩していたのだ!


しかも、


三人の妖気に耐えられずに結界が割れ、消え去ったのだ。


陣象魔王「あわわ…」


その喧嘩は何時間も続いた。互いに血だらけになり、それこそ本気喧嘩だった。


次第に体力で頑丈な獅駝王が優勢になると、鵬魔王と六耳彌王は互いに目で合図してタッグを組んだ。



鵬魔王「お前、さっきマジに噛み付いただろ?僕は焼き鳥じゃないぞ!」


獅駝王「俺俺に、ちょっとくらい良いだろ?」


鵬魔王「良かねーよ!」


六耳彌王「それに手加減全然しないし、マジに殺す気かぁ!」


獅駝王「多分、大丈夫だ!」


六耳彌王「多分って何だよー!!」



更にエスカレートする三人にもう陣象魔王は泣いていた。完全に無視され、この場にいる事がもう恥ずかしくて、いたたまれなくて、穴があったら飛び込んで体育座りしたい気分だった。


そして…


この状況を水晶で見て呆れた蛟魔王が空間転移で現れて、三人の頭を殴りおさめたのだった。



蛟魔王「何を遊んでるんだ?お前らー!」



そんなこんなで、天界の妖怪達をも加えて、水廉洞闘賊団の数は30万近くになった。



で?


本隊の方は蛟魔王を軍師として牛角魔王が戦っていた。こちらの方は本隊に攻め混んで来た神軍と、天界の妖怪軍から本隊を守っていたのだ。


牛角魔王「グンオオ!」


牛角魔王の二刀から巻き起こる斬撃の竜巻が双方をまとめて倒していく。


だが、目の前には?


本隊討伐隊の将軍である夜蝕[ヤショク]が宝貝・輪奇王変[リンキオウヘン]を振り回す!


輪奇王変は巨大な車輪のような宝貝で、上空で振り回す事で雷の雨が降る!



夜蝕「私の雷は大地を貫き、お前の身体は串刺しと成る!決して逃れる事は出来ない!」



牛角魔王は降ってくる雷を躱しながら、突き進んで行く!それは特攻にも思えたが、紙一重に躱しつつも落雷の攻撃を僅かな剣の動きで受け流して走っていく!



夜蝕「馬鹿な!?何て奴だ!たが、私も天界の平和のために負けるわけにはいかんのだ!」


夜蝕は背負った剣を抜くと宝貝・輪奇王変の雷が剣先に落ちる。すると夜蝕の鎧が雷を纏った『雷光の鎧』と変化したのだ。


夜蝕「いざ、参る!」


牛角魔王「うむ。受けてたつ!」



夜蝕の雷剣と牛角魔王の刀がぶつかり合い、雷の衝撃波が大地を抉りながら戦場を走っていく!


互いに退かず、更に力を込め合う中で、二人は互いの力を認め合う。


牛角魔王「成る程!剣を通して強き意志が伝わって来る!最下層で戦いし魏王と言う武神と似た強さだ!」


夜蝕「魏王か?やはりお前が魏王を倒したと言う噂の牛角魔王か?成る程、魏王を倒したと言うのは本当のようだな?奴は俺と競える良き武神だからな!」



牛角魔王も夜蝕も一歩も退かずに剣を幾度と交わした!まさに『武』の勝負!


牛角魔王「久しぶりに血が猛る!」


夜蝕「!!」


が、次第に牛角魔王の手数が夜蝕の手数を上回っていく。連戦連戦の地上界での死闘の数々が牛角魔王の剣を磨き上げた。その天賦の才を覚醒させたのだ!


一撃、一撃が更に重く、速く!激しくのし掛かり、ついに夜蝕を完全に上回ったのだ。


牛角魔王「チェストー!」


牛角魔王の渾身の一撃が夜蝕の剣をへし折り、夜蝕を斬り裂いた!


倒れる夜蝕は消え様に言った。



夜蝕「武神として…最後に…お前のような…奴と戦えて…満足だ…」



牛角魔王も腰にかけていた酒の瓢箪を手に取ると、夜蝕に向かって酒を垂らした。


それは、


牛角魔王「敵でなければ酒を交わしたかったぞ」



と、どこもかしこも戦場になっている中で、


俺様、美猴王も戦っていたのである。



本隊のある仮設城で俺様は試行錯誤しながら…



料理を作っていたのだ!


いくら食べ物を与えても偶獣王が食べてくれないのだ?


このままでは飢えちゃうじゃないの?


と、俺様は頑張って料理をしていた。


料理は難しい…


微妙な味付け、手順を見誤れば味が損ない、組み合わせの相性で健康バランス…


以前、蓮華の料理を眺めていたから、少し覚えていたのだ。


だが、知っていると実際作ってみるとじゃ全然違う!


これは武術と同じ!


まさに実践の実戦!


俺様は火の調整、目分量、全てを紙に記し、実験データを作る。


そしてついに…


俺様が誇れる最高の料理を完成させたのだ!


美猴王スペシャル!


俺様は皿に移す際も盛り付けに気配りを忘れない。


完璧だ!


俺様は部屋へ入ると座っている偶獣王の前に出すと、


美猴王「さぁ?今、食べさせてやるぞ?」



それは特性スープだった。


が、偶獣王は顔を背け、やっぱり食べてくれなかったのだ。


ショボくれる俺様は部屋を出ると、戻って来た牛角魔王に美猴王スペシャルを取り上げられて食べられてしまった。



牛角魔王「うむ。美味い!」


不味い訳ではないよな?


てっきり俺様の味覚が変のかと思った…


でも、何故に偶獣王は食べてくれないんだよ~!!



俺様が部屋を出た後、


偶獣王は立ち上がり部屋を抜け出すと、食糧庫にて果物を手に取り食べた。



ただ、単に…


偶獣王は猫舌だったとさ。


次回予告


様々な戦いは続く中、


剛力魔王に危機が迫る??

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