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天上天下・美猴王伝説!  作者: 河童王子
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第二次天界大戦!


強敵、三武将軍の前に牛角魔王が挑む!


この戦いの行方は?




俺様は美猴王…


転送装置のある城を侵略するために戦う仲間達だったが、敵の三武将軍によって阻まれたのだ。


疲弊する仲間達だったが、それを覆す援軍が現れたのである。


それは俺様の義兄弟で有り、最も信頼の有る牛角魔王であった!


牛角魔王「出陣する!」


牛角魔王は黒い飛行雲に乗ると、二万の兵が飛行雲に乗り後に続く。


更に刀剣魔王率いる地上部隊一万が出陣した。


総勢三万!


対する城を守護する武神達は五万の大軍。



蜀将軍「大地に一万、上空から二万か…数では勝っていますが…」


魏将軍「上空より強い力を感じる…」


呉将軍「関係ない!再び蹴散らすのみ!」


魏将軍「ならば、臆せず我らの手で勝ち取ろう!」



魏将軍は二人の将軍を従え飛行雲に乗ると戦場に飛び立ったのだ。



魏将軍率いる武神軍と牛角魔王率いる上空部隊が対陣する。



牛角魔王「あれが天界の三武将軍か?なかなかの手練れ!」


魏将軍もまた敵軍の中に牛角魔王を見付けると、


魏将軍「あれが強き力の正体か?」


蜀将軍「勝てますか?」


魏将軍「難しいな…しかし我らが三位一体で戦い五分と言った所か?」


呉将軍「化け物だな!」



そして再び開戦されたのだ!


牛角魔王を筆頭に空中戦が始まる。両軍とも飛行雲に乗り、互いに突っ込み激突する。


牛角魔王の前に出た数人の兵が前方に突っ込むと、魏将軍を守る呉将軍と蜀将軍に斬り伏せられ落下した。


牛角魔王「クッ?連携か?」


するとついに牛角魔王の前に魏将軍と蜀、呉将軍が現れる。


魏将軍「あの威圧感!今まで出会った何者よりも計り知れん!」


牛角魔王の強さを肌身に感じた魏将軍は一人、特攻を仕掛ける。魏将軍は牛角魔王の突き出した剣を受け止めると、魏将軍の頭上を越えて呉将軍と蜀将軍が斬りかかる!


牛角魔王「!!」


牛角魔王もまた即座に腰からもう一刀を抜くと、上段に向かって斬激を放ったのだ!


呉将軍「ぐぅぁわ!」

蜀将軍「ぬぅわ!」


二人の将軍は弾き飛ばされるも、直ぐに体勢を整え飛行雲に乗り移る。


魏将軍「まだまだ!」


魏将軍が剣を構え神気を籠める。


その一撃は重く、天界でも硬度のある岩石をも一刀両断にする。



魏将軍「ふぅおおお!」


牛角魔王「なんの!」


互いの剣技が衝突し火花散る!腕が痺れつつも互いに攻撃を止めずに繰り出し続ける。




その戦いを俺様、美猴王は蛟魔王の水晶を通して見ていた。




美猴王「強いな…あの牛角と渡り合ってやがる?」


蛟魔王「馬鹿か?よく見な?牛角魔王は…」


えっ?


美猴王「成る程!これは牛角魔王の勝ちだな!」



牛角魔王の一降りが魏将軍を弾くと、その懐から何かを手に取る。


それは?


例の霊薬だった。


牛角魔王は霊薬を飲み込むと、その妖気が膨れ上がったのだ!


魏将軍「ば…馬鹿な?今まで本気でなかったのか?」


俺様達、地上の妖怪は天界の結界のために妖気が抑え込まれているのだ。それを特別な霊薬を使って結界の影響を受けなく出来るのだ。牛角魔王もしかり!


牛角魔王「さて、身体が軽くなったぞ?お前達、まだヤるか?」


怯む三武将軍だったが、


魏将軍「例えどれだけ強かろうと、我らは決して退かん!この天界を貴様達の好きにはさせん!」



魏将軍の左右に呉将軍と蜀将軍が並ぶ。


呉将軍「どうやら…」


蜀将軍「あれをやる時が来たようだな?」


魏将軍「頼むぞ!」



三武将軍は互いに顔を見合せた後、印を結び真言を唱え始める。


『三位一体曼陀羅陣!』


三武将軍の神気が互いに同調し合い、その力が魏将軍に集約していく。



水晶越しに見ていた俺様は蛟魔王に問う。



美猴王「奴等のあの技は何だ?力を送っただけには見えないぞ?」


蛟魔王「驚きだ…あれは他の二人の半魂を一人に同化させ力を倍加させているのか?」


美猴王「そんな事が出来るのか?」


蛟魔王「出来るか出来ないかで言ったら、出来ないはず?と、言った所か?」



かつて半魂を使った猿体実験をしたから解るが、失敗すると身体が耐えられずに崩壊してしまうのだ。


成功した例として六耳彌王がいるわけだが奇跡に近い。


それを自在に合体術として出来るなんて?



美猴王「にも関わらずあの武神達はやってのけてるぞ?何故だ?」


蛟魔王「兄弟、いや?双子?それだけ魂が近ければ出来なくないかもしれん。奴等にはそれだけの強い絆があるのだろう」


美猴王「絆の力か…」



再び戦場へと変わる。


本来の力を取り戻した牛角魔王の前に、二人の将軍の力を同化させた魏将軍が剣を構えていた。


魏将軍「名を聞こう?俺の名は天界の将軍、魏王!」


牛角魔王「俺は牛角魔王!天界の武神よ?いざ勝負を付けよう!」


魏将軍は神気を籠めた剣で斬りかかる。それを牛角魔王は刀で弾き返し、共に激しくぶつかり合う!



魏将軍「クッ!まさかこれ程とは?三位一体の俺と互角?いや、それ以上だと言うのか?」



魏将軍は天界の将軍の中でも少々異端であった。それは彼が下級平神の出身で、二人の友と一緒に力を磨き将軍にまで成り上がったのだ。


だが上層と違い下層には魔物が出現し弱き天界人を襲っている。その為、実力が有るにも関わらず須弥山下層を自ら守護する事を志願したのである。


物好きな天界将軍、下級層からの異端者と嘲る者もいた。それでも魏将軍は己の信念を貫いているのだ。



それに敗けられぬ理由もあった。村にはまだ幼い子供が自分の帰りを待っているのだ。もし自分が敗ければ魔物達によって村が平和が乱されてしまうのだ!


魏将軍「だからここでお前を倒す!」


牛角魔王「ふっ…俺もまたこんな場所で立ち止まる訳にはいかんのでな?俺を信じる仲間達のためにも!」



二人の剣が衝突し、その波動が大地を揺るがした!



魏将軍「このまま押し斬る!!」


が、


牛角魔王「フンノオオ!」


牛角魔王の刀が魏将軍の剣を粉砕し、その身体を斬り裂いたのだ!


魏将軍「がぁあああ!」


一瞬の一閃に魏将軍もまた自らが斬られた事に気付けなかった。


血を流し落下する魏将軍から二人の将軍の力が抜け出る。にも関わらず、魏将軍は腰にかけた予備の剣を抜き再び牛角魔王に向かって行く!それは武神としての誇りと、守るべき者達のために自らが出来る全てを籠めた一撃だった!


が、その一撃も…


牛角魔王の一刀の前に粉砕されたのだ!



渾身の一撃をも砕かれた魏将軍に、牛角魔王は刀を収め、拳に妖気を籠める。


『武神としての意地と誇り、天晴れ!』


牛角魔王は妖気を籠めた拳で魏将軍を殴ったのだ!


身体中から血を流し崩れ落ちる魏将軍に、呉将軍と蜀将軍が牛角魔王に襲い掛かる!


牛角魔王「フンノオオ!」


牛角魔王の覇気が三将軍を吹き飛ばした!


落下して行く三将軍を見下ろし、



残ったのは牛角魔王。



勝利は妖怪軍が天界軍を倒し城を制圧したのだった。


その後、本隊である俺様達と合流したのだ。



美猴王「牛角?よくやってくれたな?」


牛角魔王「うむ。なかなかの手練れだった。本気を出していなければ俺でも危なかった…」


美猴王「そんなにか?」


牛角魔王「倒そうという信念は、奴等にとっての正義なのだろうな?」


美猴王「正義か…まぁ、俺様は自らが正義だとか主張する気はないが、負けられないのはお互い様!ここから先は意地と意地の張り合いだぜ!」


牛角魔王「無論、俺も負けるつもりはない!降りかかる火の粉は俺が全て蹴散らしてみせよう!」


美猴王「心強いぜ?義兄弟!」



俺様は牛角魔王と拳を交わす。



そして俺様達は早速


水廉洞闘賊団は転送装置に入って行く。


この調子で階層を登って行くのだ。



そして、この転送装置侵略が天界全土で本格的な危険事態と認識される事になる。



これが天界の世に残る戦乱!


第二次天界大戦の始まりであった。


次回予告


美猿王が川で洗濯をしていると?


何を拾ったのか?



※今回登場の三武将軍と牛角魔王の後の話は、第一部 転生記にて!


今すぐ、GO~



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