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天上天下・美猴王伝説!  作者: 河童王子
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打倒!!神族の管理者!


闇影魔王を追い詰めるは、


蛟魔王と六耳彌王!


このまま討ち倒せるのか?


私は蛟魔王!


私は闇影魔王に追い詰められながらも、逆転の一手を打った。



異空間転移には理がある。


その触媒には己の得意とするモノで良い。私なら術札、六耳彌王は雷玉、闇影魔王は影を使う。それを扉として入り口と出口とする。それを繋げるために前以て異空間に特別な結界を張っておく必要がある。その結界を通して異空間を使い瞬間転移術を可能にするのだ。


が、持って生まれた特殊な能力で有り、誰もが修行で出来る術ではない。


瞬間転移の才能がある者は転移中に、空間認知があるかによる。認知出来ない者は一瞬で別の場所に移動したように感じるのに対して、認知している者はその一瞬を長く感じる。つまり1から3の場所に移動する場合、2を感じられるかって事なのだが…まぁ、常人には感じないものだから説明しても仕方ないのだがな?


因みに、この『2』の事を私は特異点と読んでいる。


以前、眼力魔王の罠で仲間達を巻き込んだ爆発を起こした時に、私が仲間達を救うべく転移させた。後に六耳が私に言ったのだ?


「転移して貰った時に蛇みたいな通路を通った」と・・・


蛇みたいな通路とは、異空間に作った私の結界の道。これが見えて体感出来る者は私と同じ異空間転移の素質者だけなのだ。


その後、六耳に空間転移術を教えたが、実力が伴わずに何度やっても出来なかった。しかし、今の六耳彌王なら出来ると信じていた!


だから私は六耳彌王に術札を託し、わざと闇影魔王の術に嵌まり異空間に飛ばされるように指示した。そこで私の術札を使い、中から闇影魔王の空間結界を破壊してくれと!


六耳彌王は上手く成功させ、そして自らの空間転移術を使って、中から抜け出す事に成功したのだ。


先に散らばせた雷玉はこの為の布石。六耳彌王は雷玉を残した場所に瞬間移動が出来る。短い距離、飛ばされて一キロ範囲なら空間転移の術が出来るようだ…


だが、成功して良かった。


もし失敗していたら、六耳彌王は二度と異空間から脱出出来なかったからな?



六耳彌王「とにかく結界オーライ!俺ッチ、姉御の役に立ちましたかね?」


蛟魔王「上出来だよ?これで闇影魔王はもう戦う術を失ったのだからな?」



闇影魔王「うぐぐ…」


闇影魔王はもう空間転移術は勿論、空間転移を応用した影を使う術すら使えなくなっていた。


闇影魔王「これで私に勝てると思ったら大間違いだぞ?この私は神族!下等なお前達に侮られてたまるかぁゎ!」


闇影魔王の身体から気が高まっていく?気…この気は妖気でも私の使う竜気でもない。そして魔神の使う気よりも清浄化された気、神族の使う神気だった!


闇影魔王「これから先は私本来の力で相手しよう。お前達に神の恐ろしさを味わせてやる!」


闇影魔王の神気が洞窟を揺らし崩していく。


六耳彌王「何だッチ?何かヤバい感じじゃない?」


蛟魔王「驚く事はない。あれが奴の本来の力だよ?」


六耳彌王「あはは…一桁の魔王は化け物ばっかですね?」


蛟魔王「魔王か…」


六耳彌王「?」


蛟魔王「だが、奴は魔王ではない!天界より地上界を思い通りに動かす監視者。神族だよ!この私の敵だ!」


六耳彌王「いえ?俺達ッチの敵ッチ!」


蛟魔王「そうだな?」



私と六耳彌王は目の前の闇影魔王に構える。術を奪ってやったが、闇影魔王の神力は桁違いだ。恐らく天界でも将軍クラス…いや、もともと奴は難攻不落の竜神界に忍び込む程の天界の暗殺のリーダーだったな?



あの日の続き…


私の身体から竜気が高まり、それは洞窟を揺らし崩していく。そして拳を振り上げると、洞窟の天井を抜けて崩壊させた。


六耳彌王「す…すごっ!姉御って…」


私の竜気は更に高まっていく?それは地上界に来て、初めて見せた私の本気だった。


闇影魔王「まさか…これが竜神族の四海竜王の一角、蛟魔王の本当の力なのか?」


闇影魔王に鳥肌が立つ。


闇影魔王「お前はやがて天界にとって必ず害をなす。今、ここで仕留める!」


蛟魔王「それは私の台詞だよ?お前は私の手で…」


『殺してやるよ!』



六耳彌王「姉御…」


そして私は闇影魔王に向かって殴りかかる。


闇影魔王「クゥ!小癪な!」


闇影魔王は私の拳を掌打で受け流し、中段蹴り。蛟の盾で受け止め、弾いた後に拳の連撃を食らわす。が、それも躱し、躱され、互いに距離を取る。


六耳彌王「速い…でもそれ以上に重みのある攻撃だ…いずれ俺ッチも!」


六耳彌王は私と闇影魔王の戦いを見ながら、自分との力量差を見計らっていた。



闇影魔王「まさか、予想以上の強さだ。これが竜神族の…忌まわしい穢れた力か!」


蛟魔王「竜神族をサゲズムのは止しな!お前達こそ私達から見れば穢らわしい一族ではないか?」


闇影魔王「何だと?」


蛟魔王「現神族を名乗るお前達は、この地…いや?この世界を略奪した後神の分際で!」


闇影魔王「ふっ…何を今更?略奪?後神だと?戯けた事を!全ての世界は我等が神族こそが支配すべきが道理!それ以外の神を名乗る低俗種は我等の家畜に過ぎないのだ!あははははは!」


蛟魔王「何処までも傲慢な賊種が!」


闇影魔王「どちらが愚かな家畜か私自ら教えてやろう!」


闇影魔王が掌を前に差し出し回すと、神気の矢が浮いて散らばりながら私の周りを囲む。



闇影魔王「神の矢は裁きの矢!今こそお前に裁きを与えよう!」



私は蛟の盾を構える。


そこに闇影魔王の矢が豪雨のように降って来た。


蛟魔王「堪えきれるか?だが、蛟の盾の前では無力だ!」


蛟の盾の防御壁が私を覆い闇影魔王の放つ豪雨の如き矢の猛襲を受け止める。


だが、蛟の盾は自らの竜気を急激に消耗する。例え完全防御を誇る蛟の盾であろうと、私の竜気が尽きればそれまでだ…



その時、後方より強力な妖気を感じた?


それは!


六耳彌王「俺ッチも参戦するッチ!」


蛟魔王「この戦いは私の戦いだ!余計な手出しは無用だ!」


六耳彌王「違うッチ!この戦いは水廉洞闘賊団の戦いッチ!」


蛟魔王「そうだったな…」


この戦いは私のではない!


私達の戦いだ!


まさか、お前から教えられるとはな?


本当、頼もしい義弟だよ!


六耳彌王「はぁあああ!」


六耳彌王は雷気を高めていく!炎、水、風、土、雷の力を使えるようになったとはいえ、やはり六耳彌王は雷の力が他の力より勝っているようだな?



『雷無技覇多気!!』

※ライムギバタケ



それは覇気を籠めた拡散する雷放電だった!


それは闇影魔王の神気の矢を撃ち落としていく!



闇影魔王「ま…まさか?あんな雑魚に何て…力だ!?」



六耳彌王の放電は闇影魔王の神気の矢を押し返していく。その瞬間、


「悪いな?アイツは私の義弟だ!雑魚のはずがないだろ?」


私は闇影魔王の間合いに入り、蛟の盾より抜いた剣を振り払った。


闇影魔王「あ…ぁ」


闇影魔王の首が胴体より滑るように落下した。



これで闇影魔王と蛟魔王との因縁に完全決着が付いたのだった。



蛟魔王「ふぅ…どうやら決着が付いたようだな?」


六耳彌王が私の隣に来てはしゃいでいた。


ふっ…



蛟魔王「上出来だったぞ?義弟?」


私は六耳彌王の頭を撫でてやったのだ。


闇影魔王を倒した事で、不死の百大王達の不死の能力も解けただろう。


これで水廉洞闘賊団の優勢で勝利が決まるな?



が、


私と六耳彌王が戦場に戻ると、戦場は更に悪化していたのだ?


何が起きているのだ?



百大王の不死が消えていないだけでなく、戦場には新たな敵が仲間達を襲っていたのだ?


仲間達は氷の棺に閉じ込められ、息絶えていた。


これは?


すると、大地が凍り付き戦場を凍てつく氷面世界へと変わっていく。



これ程の凍気を操る者がいると言うのか?


私は直ぐに戦場の状況把握に務める。


そして、この凍気の主を見付け出した。



蛟魔王「まさか!?」



私は驚愕した…


その主は、



蛟魔王「生きていたのか?あの伝説の…魔王…」




その者はかつて地上界に魔王システムが出来る前、地上界を支配していた魔王…





…を、倒した氷結の勇者だった。


次回予告


それは、ある勇者と呼ばれし男の物語?

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