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天上天下・美猴王伝説!  作者: 河童王子
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甦る不死の骨覇魅神!!策は俺様の?


美猴王の必殺技で強敵、妖恐ティラノを倒す事に成功した


はずだった?


しかし再び蘇ったティラノは?


俺様は美猴王…


俺様が倒したはずの妖恐ティラノだったが、その屍が再び蘇ったかと思えば…


ソイツはティラノ?


違う!あのティラノから発する奴の気配は間違いない…


錬体魔王なのか??


すると、


錬体魔王「再び蘇ったぞ?美猴王!ふふふ…」


美猴王「しぶとい奴だ…マジによ?」


錬体魔王「一か八かだったよ?封印していた妖恐達の器に自らの魂を定着させ、その器を支配するつもりが想像以上に精神力が強く、私の魂も消えかけていたが、お前と直撃戦った事で私の魂が呼び覚まされ、このティラノの魂が消えたと同時に器を奪う事に成功したのだ!」


美猴王「そうか?なら感謝してくれても良いんだぜ?」


錬体魔王「感謝しているさ?再びお前と殺しあえるのだからな!」


美猴王「あっそ?なら、もう一度寝かせてやるよ!今度は二度と目覚めないようにな!」


錬体魔王「出来るか?この肉体は素晴らしいぞ?私の怒りと憎しみを媒介にして力が今にも噴き出しそうだ…ぐぅ…ウウウ…」



すると錬体魔王が突然苦しみ出したのだ?


しかも錬体魔王の器であるティラノの身体が自らの発する恐気の膨張に耐えられずに溶け始めたのだ??



美猴王「お前…身体が?」



ティラノの屍が骨だけの姿になってしまった。


だが、錬体魔王の気配は更に強まっていく?



「私は錬体魔王の破壊衝動を糧にして戦う魔神…我が名は破壊神・骨覇魅神となったのだ!」


骨覇魅神?


美猴王「骨覇魅神か何だか知らないが、上等!俺様が今度の今度こそ引導を与えてやる!」



俺様は拳に妖気を籠めると再び拳が金剛石と化した!


美猴王「華王石拳ー!」


俺様は骨覇魅神に向かって駆け出すと、その身が三体に分身する。


あんな骨野郎なんか、一発でも殴れば決着だ!


三体の俺様が同時に骨覇魅神に攻撃を仕掛ける。骨覇魅神から恐気が高まるとそれは骸骨のティラノザウルスの姿をしたオーラが出現して身を守る。太い尾を払い俺様の分身の一撃で消し去り、更に本体の骨覇魅神が両手を重ねると、恐竜の頭のオーラがもう一体の分身を噛み砕き消し去った。


だが、本体の俺様は拳を骨覇魅神に食らわせていた。


美猴王「砕け散れ!」



骨覇魅神の身体は木端微塵に砕けた……


美猴王「!!」


が、俺様の目の前で再び再生していく。俺様は再生が終える前に蹴りを食らわし砕いたが、それでも再生していく。



もしかして不死?なの?



骨覇魅神「私は殺せない…私の恨み憎しみが消えるまで、この世界を滅ぼし尽くすのだ!」



…何故?そこまで世界を憎む?


知っている。


錬体魔王はかつて人間であった時に師であった大仙にその才能に目を付けられる。そのために仙人として生きる条件に妻の命を救われた。だが、それは大仙の陰謀だったのだ。


それを知った錬体魔王は大仙を惨殺し、追われる身となり仙界を離れた。


その後も錬体魔王は世界の矛盾や人間達の恨み妬み、無慈悲に死ぬ弱き人間達。妖怪による人間の家畜世界。そんな世界を見て歩いたのだ。


本来心が純粋だった錬体魔王は次第に自らも穢れていく。死に対し無感情になった時に、錬体魔王は妖仙となり魔王となっていた。


人間を実験素材とし、強化妖怪を造り、自らも改造していく。


その目的は…


この世界を自らの手で造り直す。地上界に生きる妖怪、人間を全て根絶やしにする計画だったのだ。



美猴王「だが、そうはさせん!俺様がお前を止めてみせる!」



俺様が再び攻撃仕掛けようとした時


『!!』


骨覇魅神が既に俺様の眼前にまで迫っていたのだ!


は…速い!?


俺様は身を下げて躱し、直ぐに体勢を戻して抜いた如意棒で殴り付けるが骨覇魅神は片手で受け止める。


美猴王「ぐぅ…動かん!」


…速さだけでなく、力も俺様以上なのか?


俺様は骨覇魅神に掴まれた如意棒を消すと、再び納め距離を取る。


そこに骨覇魅神が恐気を高めて俺様に向かって放って来たのだ。


美猴王「ぐわぁああ!」


俺様が恐気の波動に飲み込まれそうになった時、上空より降りて来た者が張った防御壁により救われた。


美猴王「!!」


それはスピノを倒した六耳彌王だった。


六耳彌王「美猴王兄貴!助太刀しますッキ!」


美猴王「六耳彌王!」



ありがてぇ…



美猴王「こうなったら」


六耳彌王「共同戦線キャ!」


俺様と六耳彌王は相互に妖気を同調させる。六耳彌王の魂には元々俺様の分けた魂が力になっているために同調率は容易だった。それは相乗効果となる。



骨覇魅神「何をやっても無駄だ!私は不死。この破壊の力で先ずはお前達から消し去ってやろう!」


美猴王「俺様と六耳彌王のタッグは規格外だぜ?」


六耳彌王「規格外キャ!」


俺様と六耳彌王は骨覇魅神の周りを駆け回る。そして二人がかりで攻撃を仕掛けるが、両腕で受け止められる。だが、同時に回転して踵落としで骨覇魅神の頭を直撃させた。


骨覇魅神「ぐぅえ!」


骨覇魅神の頭が砕けるが再び再生していく。



六耳彌王「あんな再生する化け物をどうしたら良いッチ?」


美猴王「手はある…確かに倒せなくとも…」


『封じ込める手段が!』



俺様は忘れていると思うが妖仙だ。


マジに忘れているよな?


俺様ですら忘れてしまう時があるくらいだし…


仙術の基本は敵を死滅させるのでなく、殺さずに浄化させる封印術が主流なのだ。


つまり結界の中に閉じ込めるのだ!



六耳彌王「俺ッチ出来ないキャよ?」


美猴王「安心しろ?俺様は仙術のエキスパートだ!」


俺様は印を結ぶと今まで発していた妖気とは異なる気が身体から出て来る?これこそ仙術で使う自然界の力を借りた仙気だ!


六耳彌王「つまり俺ッチが時間稼ぎすれば良いッチね?」


六耳彌王は飛び出すと骨覇魅神に向かって攻撃する。六耳彌王の炎も雷の術も骨覇魅神を倒すには至らなかった。


骨覇魅神「邪魔だ!私の相手は美猴王だぁ!」


六耳彌王「美猴王兄貴の邪魔はさせないッチ!」



俺様は掌を合わせ集中していた。自らの力を使う妖気と違い仙術は自然エネルギーを借りるために発動には時間がかかるのだ。



それまで六耳彌王!


時間稼ぎ頼むぜ!



骨覇魅神「何か策があるのだな?無駄だ!」


骨覇魅神が掌を向けると衝撃波が六耳彌王を吹っ飛ばした。


六耳彌王「スピノと違って…直ぐに俺ッチの攻撃に対処してくるッチ…」


六耳彌王を吹っ飛ばした骨覇魅神は気を練っている俺様に的を絞り、襲い掛かる!が、直ぐに六耳彌王が追い掛け守りに入る。



六耳彌王「邪魔はさせないッチ!」


六耳彌王は水に妖気を籠めると水の縄にする。


『水縄』


六耳彌王は水の縄を投げつけ骨覇魅神に絡み付けると、引っ張り邪魔をする!


骨覇魅神「邪魔だ!先ずはお前から消し去ってやる!」


六耳彌王「消えるのはお前だぁああ!」


六耳彌王は縄を引っ張る逆の手で雷の剣を構成させると、骨覇魅神に投げ付ける。雷の剣は骨覇魅神の胸に突き刺さると、


六耳彌王「炸裂・雷爆!」


雷が膨張し骨覇魅神を木端微塵にした。


六耳彌王「………」


が、やはり直ぐに再生してくる骨覇魅神。


六耳彌王「やはり倒すのは無理ッチか?」



骨覇魅神は錬体魔王の怨念が妖恐ティラノの器にとりついた化け物。倒すには神や仏、たまに人間が使う浄化の力で魂を鎮め消し去るしかない。だが、妖怪である俺様には残念ながら使えないのだ。


だが、唯一封じる事は可能!封印は結界と要領は同じだからな?



美猴王「良し!準備は出来た!俺様の取って置きを見せてやるぜ!」



俺様は骨覇魅神と戦っている六耳彌王の元に駆け出す。だが、そこでは六耳彌王が危機的状態だった。



『骨粗衝掌!』



骨覇魅神の掌打は衝撃波となって六耳彌王に向かって放たれた!六耳彌王は野性的勘で受けずに躱すが、僅かに遅れたために左足が衝撃波に飲み込まれる。


六耳彌王「ウギャアア!」


逃げ損ねた六耳彌王の足が消滅するように消え去る。


そして、動けない状態の六耳彌王に骨覇魅神が迫り、再び掌を向ける。


骨覇魅神「今度こそ消し去ってやるぞ?」


骨覇魅神の掌が…



美猴王「やらせねーよ!」


俺様が二人の真上から降りて来て印を結び、骨覇魅神に向かって…


今こそ!


封印術を!


美猴王「六耳彌王!そこからソッコー離れろ!」


俺様の指示に従い、六耳彌王は片足を失いつつも片手から放った気功波の勢いで骨覇魅神の近くから離れる。着地は出来ずに肩から滑り転がりながら。


その直後!



『猿岩石封印術!』



俺様の結界封印が骨覇魅神の四方に石柱が盛り上がり、強力な磁場が発生する。


骨覇魅神「結界で私を封じるつもりとか…この私には無駄な事を!」



それはどうかな?


俺様は印を繰り返し結び直し、幾重にも結界を重ねて………後は最後に……!!


そこで俺様の動きが止まる?


六耳彌王「美猴王兄貴?どうしたのですか?もう、やっちゃってください!」


六耳彌王は失った足に妖気を流して治癒をしている。



だが、俺様は止まったまま呟いた…



美猴王「最後の印を…わ…忘れちまった…」


六耳彌王「へっ…?」


美猴王「………」



その瞬間、骨覇魅神の恐気が俺様の張った結界を壊した。


そして出て来たのだ!



骨覇魅神「滑稽。滑稽!所詮は猿知恵だな?」



六耳彌王は暫く動けないだろう…なら、俺様がやらないと駄目だろうな?


六耳彌王「直ぐに再生します…すみません」


美猴王「いや、謝るのは俺様の方だ…こうなれば俺様が決着をつけるだけだ!」



俺様は再び印を結び分身を出す。そして一斉に骨覇魅神に向かって駆け出す!



骨覇魅神「ようやくお前との因縁に終止符を付ける時が来たようだ!」


美猴王「それはこっちの台詞だ!お前にどんな過去があろうと、お前のした事の全ての罪を俺様が引導与えて制裁してやるぜ!」



俺様は拳に金剛石の力を籠める。更に如意棒に妖気を流し込むと、如意棒が光り輝き『如意金剛棒』と成る。 俺様の如意棒は俺様の妖気に同調して、その力を直接流し込む事が出来るのだ!



だけど、不死の骨覇魅神を相手にどうすれば良いのだ??


次回予告


骨覇魅神を倒す手立てはあるのか?


美猴王のもう一つの策は?

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