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ゆめうつつ  作者: 秋花
9/14

2016/6

 喉を掻いた。血はでない。鋭くないから。傷はない。爪がないから。だが私は必死になって喉を掻く。喉を埋めている膿が私を窒息させようとしている。私は言葉を発したい。生きていたい。死にたくない。助けてください。私は、私は息をしています。息をしているんです。私の涙を知ってください。


 私の痛みも私の苦しみも私の願いも私の思いも、全てが頭の中のもの。なのに、頭の中の貴方はどこにもいない。私が私である理由を貴方が支えてくれて、貴方に全てを押しつけた。どこにいるの。いつ帰ってくるの。私は貴方がいないと私になれないのに、どうして私を奪って消えてしまうんですか。


 おはようございます。こんにちは。こんばんは。言葉が羅列される。そこに私はいるだろうか。貴方は私を見る。それは私だろうか。おはようございます。朝が来る。おはようございます。昼が来る。おはようございます。夜が来る。私がくるくる回っている。私はどこにいるだろうか。

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