12/14
2016/11
食べようと誰かが言った。食べないと下の兄弟が言った。私は食べない者だったが、上の兄弟が恐ろしくて食べると嘘を吐いた。下の兄弟が蔑み、上の兄弟は歓迎した。食には資格がいる。腹に穴を開け、泥を被らなければならない。口にした果実は実に甘美だったが、腐った味がした。
お母さん? ちっちゃん? からから笑って私を見下ろしている。ねえねえ踏んでください。私の鼻が見えなくなるまでばきばき踏んでください。くらくら揺れる関節なんて捨てましょう。お腹はぐちゃぐちゃ、胸の中はとんとん。私の頭を足首まで縮めてください。あれ、足ありますか?




