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第48話 緊急伝令

遅くなって大変申し訳ありません。

これからまだ不定期が続くと思いますが、何卒見捨てないで見守ってください。


あと、キャラクターのアイデアをくださった方はありがとうございました。どこかで必ず使わせていただきます。

『我らはアメシア帝国第四連隊!砦を守るロマリア王国の兵たちに告げる!今すぐ全面降伏し開門するならば命を取る事はしない!但しそれに逆らうのならば容赦はせん!返答やいかに⁉︎』


テツヤやレウスたちが去って5日後のロマリア王国国境砦。そこにはアメシア帝国の軍隊がまたやって来ていた。


砦付近に到着してすぐに降伏勧告をしてきたアメシア帝国にロマリア王国側は当然これに反対した。


『そのような要求は飲めない!我らは抗戦を選ぶ!」


アメシア帝国の総数はおよそ3000。一個連隊のみの軍隊である。


対するロマリア王国砦の総数は10000。3倍以上の兵力差に加え、こちら防衛側。敗北の可能性などある訳がないと考えた。


そして開戦。


『ならばその選択、地獄で悔いるがいい!』


その声を最後に砦の兵たちの視界は真っ赤に染まり、混乱と疑問に包まれるままに意識を失った。


凄まじい赤が過ぎ去った後には9割以上が消滅した砦と無傷のアメシア帝国軍だけが残っていた。












「なんだと⁉︎」


ロマリア王国王城。そこでは現在知らせを受けたラグドーン王が顔に驚愕を浮かべていた。


その様子に先ほどまで談笑していたレウスとテツヤ達も何事かと表情を引き締める。


「テツヤ殿、レウス殿、これを」


「「なっ⁉︎」」


ラグドーン王から手渡された手紙を見た2人から驚愕が漏れ出す。何故ならその手紙には


==============================


緊急伝令


本日早朝、国境砦にアメシア帝国軍が侵攻。降伏勧告を受けるが我らはそれを拒否。

次の瞬間には残骸となった砦と無傷のアメシア帝国軍が残る。

私は砦唯一の生き残りに話を聞き、これをしたためる。

アメシア帝国軍の総数はおよそ3000。

おそらくSS級冒険者の『煉獄』がいると思われる。

また、確定情報ではないが同じくSS級冒険者の『首狩り兎(ヴォーパルバニー)』の目撃情報も有り。

我が第二砦に向けてアメシア帝国は以前侵攻を続けている。

至急、援軍を求む。


第二砦指揮官


==============================



「SS級が2人…だと?おいおい、どんだけアメシア帝国は本気なんだよ…」


「レウス、SS級の内訳は分かるか?」


俺が聞くとレウスは頷いて話し出した。


「俺が知る限りお前を含めてSS級冒険者は7人だ。1人はこの間お前が殺した『疾風』だ」


「あの雑魚か?」


「雑魚言うな。まあ、あいつは装備の性能で成り上がったと言っても間違いはないが……」


俺もレウスも疾風とやらを思い出すが正直弱かったイメージしかない。


さて、と続けてレウスは話し出す。


「他のSS級冒険者は本物の化け物だ。例外もあるが何しろ基本は1人で龍種を倒せる化け物揃いだからな」


「ああ、そうだろうな」


「この間の『疾風』は死んで今はお前を除いて5人。炎の魔法を使いこなし高火力を誇る『煉獄』。土魔法と特殊スキルによって決して倒れることのない防御を誇るドワーフの『不変』。高速移動を得意とし、首を切り落とす暗殺者の兎獣人である『首狩り兎(ヴォーパルバニー)』。

地形を変えるほどの一撃を身体能力のみで叩き出す鬼人の『滅者』。多種多様な魔物を操り様々な手法を使う『魔軍(ワルプルギス)』の5人だ」


「どいつもやばそうな奴ばかりだな」


「ああ、実際にヤバい奴ばかりだ。同じくランクでも『疾風』とはまさしく桁が違う」


「で、今回はその中の『煉獄』と『首狩り兎(ヴォーパルバニー)』ってのが相手なのか」


「ああ、ってお前また行くのか?」


「当たり前だろ?前とは違って余裕が出来たし、また戦いたい。『疾風』は期待はずれだったからな」


「まあ、それならいいが…。ラグドーン王、俺もまた戦場に行く。テツヤも行くらしいが軍は貸してもらえるのか?」


レウスはラグドーン王へと向き直り聞く。王は重く頷いた。


「軍は貸そう。また頼ることになってすまない」


「気にするな王様。今の俺はあんたに雇われている身だ。仕事を果たすだけよ」


「おいレウス。それだと俺はどうなる」


「いや、何言っても来るんだろ?」


「まあな。こいつも楽しみらしいからな。なあ、傲慢(ルシファー)?」


「ああ。ワレは楽しみだぞご主人。愚劣どもに身の程を知らしめ地に伏せさせるのがな」


俺が振り返った先には黄金の髪を腰よりも長く伸ばした美女がいた。吸い込まれるような黄金の瞳と髪。整った顔は芸術品のようだ。


身体には黄金の衣を纏い、支配者としての威厳と冷酷な雰囲気に包まれている。今、その美しい顔には冷笑が浮かんでいた。


こいつこそ第一妖刀 傲慢。新しい俺の刀だ。その後ろには怠惰、強欲、暴食の三柱も人化して立っている。


「さて、俺の準備は整ってるがレウスはどうだ?」


「俺もいつでも行けるに決まってるだろう?」


背中に背負った大剣を叩いてレウスは言う。その顔には獰猛な笑みが浮かんでいた。


「「さあ、ロマリア王国(俺たち)に2度も喧嘩を売ったことを後悔してもらおうか」」


俺たちは窓を破り、外へと飛び出した。





































































































































「……って落ちる⁉︎俺はテツヤと違って飛べねぇぞ⁉︎」


「ヒャハハハハハハハハハハッッ‼︎」


「「「マスター⁉︎待って(ください)よ!」」」


「レウス殿、軍を忘れていないか⁉︎」


『『自分達(グレイとクリア)って忘れられてるよな?』』


「「「「ご主人⁉︎」」」」


…………なんとも締まらない終わり方である。

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