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俺に懐いていた日焼けボーイッシュな後輩が、健気でしおらしい義理の妹になってしまった  作者: ゆめいげつ
最終章 歩み出す先輩後輩のこれから

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第47話 『二人とも、大丈夫だよぉ』

 白いカーテンの外が、徐々に明るくなっていく。

 部屋の中は清潔感が溢れているのに、どこか息苦しさを感じてしまっていたんだ。


「心配かけて、ごめんねぇ」

「ううん……! お、お母さんが、無事で……良かった……」

「今はしっかり休んでください」


 それは病室のベッドで義母さんが寝ているからだろう。

 頭部には包帯が巻かれ、腕からは点滴の管が伸びていた。


 そんな状態でも美春さんは俺達に心配かけまいと、笑顔を向けてくれるんだ。


「二人が救急車を呼んでくれたおかげでぇ、助かっちゃったよぉ。ありがとぉ」

「で、でもお母さん……頭の傷……」

「ちょっと割れたコップで切れちゃっただけだよぉ。怪我は問題無いってぇ、先生も言ってくれたから平気平気ぃ」


 怪我は、と義母さんは言った。

 流石に倒れて救急車のお世話になったので、小夏にも隠せないと判断したらしい。


「ちょっとだけ。頑張り過ぎちゃっただけだから、大丈夫だよぉ。少し休んだら良くなるから……二人も休んでねぇ。寝てないんでしょう?」

「ね、寝なきゃ駄目なのは……お母さんの方、だよ……!」

「そうですよ美春さん、今は……安静にしてください」

「……あはは、ごめんねぇ」


 過労で倒れた義母さんは、俺達が呼んだ救急車によって病院に運ばれた。

 診断結果はやはり過労で、倒れた際にコップの破片で額が少し切ってしまった。


 義母さんの怪我の処置と身体の検査が終わり、俺達が病室に入り面会を許されたのは、本当につい先ほどの事だったんだ。

 

「…………」

「…………」

「…………」


 気まずい沈黙が流れる。

 いや、これ以上言葉が見つからなかった。

 今すぐにでも義母さんに休んでほしい俺と小夏。

 そんな俺達に心配かけさせたくないと思い逆に心配してくれる義母さん。

 全員が全員、初めての事過ぎてこれからどうして良いかも分からない。


 そんな、時だった。


「――美春っ!!」

「え……えぇっ?」


 ――ガラッ!!


 病院には似つかわしくない大きな音で、扉が開く。

 この場にいる誰よりも荒れた呼吸と乱れた髪、そして着崩れたジャケット姿で病室に入ってきたのは……。


「美春っ! 大丈夫かっ! 美春っ!!」

「ひ、飛鷹さんんっ!?」


 出張でここにいる筈が無い……俺の父さんだったんだ。

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