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俺に懐いていた日焼けボーイッシュな後輩が、健気でしおらしい義理の妹になってしまった  作者: ゆめいげつ
第二章 初々しい義妹の暴走

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第25話 「おにいちゃん、上書きに来たよ……?」

「今日は、凄かったな……」


 夜、家で俺は久しぶりの一人を謳歌していた。

 謳歌と言ってもそれはただの一人反省会であり、ただのんびりボーっとしているだけである。


「まあ小夏と佳穂が仲直りしたのは良かったけどさ……」


 昼休みの小夏デート乱入。

 クラスメイトや部員達からある事ない事噂されてどんどん状況が変になっている気がするけれど、それは主に俺に向けてなので別にいい。

 昨日は浮気だ泥棒猫だと警戒心マックスだった小夏だけど、学生食堂では佳穂と意気投合して俺にあ~んをしていた。


 何はともあれ、これからも長い学生生活を送っていくんだから仲直りが出来て本当に良かった。


「それで、部長が、なぁ……」


 思考は次に部長に移る。

 今日の部長は凄かった。

 ていうか本当にヤバかった。

 中学の頃から行動力の化身だと思って憧れていたけれど、行動力の化け物だった。


 何だよ一緒にシャワーって。

 健全な男子高校生の後輩を女子更衣室のシャワールームに引き連れて一緒にシャワーを浴びるとか何を考えているんだろうか。

 いや目的は単純に仲良くなるだけでそこに邪な感情は無いのだろう。だけど自分のアレやコレやソレをもっと考えてほしい。

 

 小夏がいたから何とかなったというか、小夏がいなかったら犯罪だろう。

 ……ん?

 小夏がいても犯罪な気がしたって言うか、見つかったら一発でアウトなのは女子更衣室にいた俺だけじゃないか……?


「……まぁ、良いか」


 過ぎた事は気にしない。

 ていうか気にしたら負けだ、だって勝てる要素が何もないのである。

 今の俺の評判からしたら、好みの日焼け女子な先輩と後輩を侍らせて女子更衣室で うんたらかんたらになりかねない。


「ふぅー……」


 なので今は、一人の時間を満喫する。

 湯船にはったお湯で顔を濡らし、リフレッシュ。

 三人のシャワーも良かったけど、やっぱり一人で入るお風呂が最高だった。

 全身が温かいお湯に包まれて、何て言うか、こう、回復してる感じが凄いする。


 非科学的かもしれないけれど、前向きな思い込みって凄い大事なんだ。

 長距離を走っていると特に実感する。


 メンタルは、マジで大事だ。


「お、お兄ちゃん……入る、ね……?」

「……」


 そう、メンタルは大事。

 仮に俺が入ってる風呂の扉が急に開いたとしても動じてはいけないのだ。


「お、お邪魔します……」

「……?」


 顔を横に向ける。

 まだ残暑が続く九月と十月の曖昧な夜の気温では、いくら風呂場と言えども気の利いた湯気なんて発生しないのだ。


「お、おにい、ちゃん……!」

「…………」


 白のバスタオルを胸に巻いた小夏が、俺を見下ろす。

 俺が湯船に浸かっているから、必然的に見上げる形になった。


 日焼けした肌に映えるコントラストの白いバスタオル。

 下から見上げる胸の膨らみが、バスタオルの一部分を一段と浮かせて見せていた。


「う、上書きに、来た、よ……?」

「…………はあああああああああああああああぁっっ!?」


 そんな大きな胸の山の先で。

 日焼けした頬を赤らめた小夏が、恥ずかしそうに俺を見つめる。

 

 これでまともなメンタルを保てって言う方が、到底無理な話だった。

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