表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺に懐いていた日焼けボーイッシュな後輩が、健気でしおらしい義理の妹になってしまった  作者: ゆめいげつ
第二章 初々しい義妹の暴走

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

23/71

第22話 「せんぱい、どういう事っスかこれぇ!?」

「部長! それは流石にマズいですって!!」

「あっ! おい鷹臣足止めんな! まだ身体が馴染んでねぇだろうが!!」

「す、すみません……!」


 部長が急に一緒に風呂に入るか言ってきたせいなのに、逆に怒られてしまった。

 それはひとえに部長が走る事に真摯に向き合っている証拠でもある。

 でもそんなクールダウン中の俺が足を止める原因を作ったのが部長なのもまた事実だった。


「でも、おかしいでしょう! 弟さんはともかく、俺も部長も高校生の男女ですよ!? そ、それが一緒に風呂だなんて……」

「ばーか! そんなつもりで言った訳じゃねーよ! どーせ家に帰ったらユニフォーム洗うんだからよ、これ着たままシャワー浴びれば良いじゃねぇーかって話!」

「あぁ、なるほど……って、なりませんからね!?」


 走るのを再開してすぐにまた俺は部長にツッコんだ。

 仮に部長が言うようにユニフォームを着たままだでもそれはそれで問題だろう。

 年頃の男女が同じシャワーを浴びると言う時点で、アレなのだ。


「えぇ、そこまで拒否んのー?」

「……部長。俺には小夏っていう、世界で一番可愛くて大切な義理の妹で後輩の彼女がいるんです。流石の俺でも佳穂の時以上にそれは駄目って事が分かります……!」


 あ~んですら見つかった後の罪悪感が凄かった。

 それが今度は一緒にシャワーとなればそれはもう切腹ものだろう。

 いくら部長が俺を弟として見てると言っても、外から見たらソレはれっきとしたアレなんだ……!


「だから部長の提案は凄く魅力的ですけど、男で一つで育てられた俺にとっては凄く誘惑がありますけど、先輩がただ純粋に俺を元気にしたいから言ってくれたって分かってますけど、俺には小夏がいるから……お断りします!!」


 言った、言ったぞ。

 全ての誘惑、気持ちに打ち勝って俺は言ってやった。


 俺はもう、佳穂の時みたいにもう流されない。

 昼に彼女が人生はトライアンドエラーと言ったように、俺も失敗から学ぶんだ!


「……そっか。分かった!」

「……部長!」


 そんな俺の熱意が部長に通じる。

 ゆっくり走りながら目を閉じた部長が、目を見開いて力強く頷いてくれた。

 義理の妹と年の離れた実の弟の話から始まったこの誘惑だらけの問答に俺は打ち勝ったんだ……!


「じゃあ小夏も一緒に、三人で浴びっか!」

「…………え?」


 そんな勝利宣言を心の中でした俺に。

 部長は曇りなき、太陽のような笑顔でそう言い放ったんだ。


  ◆


「おー! 二人ともよく残っててくれたなぁ! お疲れさーん!」

「せ、せんぱい! ど、どういう事っスかこれぇ!?」

「すまん小夏……。俺にも、止められなかった……!」


 そして夜。

 部活動が終わり全校生徒が強制的に下校する時間に。

 俺と小夏は特別ミーティングと称して、陸上部の女子更衣室に併設されたシャワールームに呼び出されたんだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ