女の子である事に優越感を覚えるヒカルちゃん2話:鉄棒で女の子にしか出来ない技と男の子にしかわからない痛み
ある夏の午後、ゆうまとヒカルはいつもの近所の公園で遊んでいた。
ヒカルは今日も元気いっぱい。
鉄棒を見つけるなり、軽やかに飛びついて、腰を鉄棒に跨がせ、体を横にぐるんと一回転させる「横回り」の技を披露した。
着地してドヤ顔でゆうまを見る。
ヒカル「どう? すごいだろ~! ゆうまもできるか?」
ゆうまはヒカルの挑戦に弱い。
少し緊張しながらも
「う、うん……やってみる!」
と鉄棒に飛びつく。
まずは普通にぶら下がって……よし、次は跨ごう。ゆうまは勢いよく腰を鉄棒に乗せた瞬間――
ゆうま「ぐあぁぁぁっ!!!」
突然の激痛にゆうまは鉄棒から落ち、地面にうずくまって両手で股間を押さえた。
顔は真っ青、涙目で息も絶え絶え。
ヒカルはびっくりして駆け寄る。
ヒカル「え、ゆうま!? どうしたの!? どこか打ったの!?」
ゆうまはしばらく言葉が出ない。やっとのことで、震える声で小声で言った。
ゆうま「……金玉……鉄棒に……潰された……」
ヒカルは最初、意味がわからずキョトンとする。
ヒカル「きん……たま? あ、そこのことか! なんでそれでそんなに痛いの?」
ゆうまは恥ずかしそうに、でも必死で説明する。
ゆうま「男の子はそこに大事なのがぶら下がってるから……鉄棒に跨ると、ギュッて押しつぶされて……めちゃくちゃ痛いんだよ……」
ヒカルは目を丸くして、しばらく考え……そして急にパッと顔が明るくなった。
ヒカル「えっ! じゃあ、これは女の子にしかできない技ってこと!?」
彼女は鉄棒に戻って、もう一度軽やかに横回りを決める。
今度は得意げに胸を張って。
ヒカル「やったー! オレの勝ちー! ゆうまには絶対できない、女の子だけの必殺技だー!!」
ゆうまはまだ地面でうずくまったまま
「ずるい……」
と弱々しく呟くけど、ヒカルは大はしゃぎ。
くるくる回りながら
「女の子だって強いんだぞー!」
と叫んでいる。
結局、ゆうまが回復するまでヒカルは鉄棒を独占。
ゆうまはその日一日、座るときもそーっと座るしかなかった。
それ以来、ヒカルは鉄棒を見ると
「女の子限定技!」
と言って自慢するようになったけど、ゆうまのことはちゃんと気遣って、その日はアイスをおごってくれたのでした。




