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あの日、あの時、あの瞬間。

作者: anko

君との思い出は今でも忘れない。

あの桜の花が散る姿、夕日に照らされた君、夏に行ったプールの冷たさ。

当時はなんでもなかった日常が今では欲しても手が届かない夢みたいなもので、

今になってあの時君に伝えたかった気持ちや思いがあふれ出て、君との日々を

思い出すたびに後悔して情けなくなり、どうにもならない現状に絶望してしまう。

あの頃の僕は、このまま何もなく君と過ごす日々が続いて行く気がしていたんだ。

なんの根拠もないのに、そういうものだと思っていたんだ。

でも現実はそう簡単には思い通りには行かなかった。

あの時、あの冬の、今では懐かしい田舎らしい猛吹雪の日、君は僕に

「あそこの高校に進学しちゃうの?」

と言ってきた。

当時の僕は彼女と同じ高校に進学したかったけれど、それを言うのが恥ずかしくて、それに彼女の進学する高校は進学校だったから、行くには頑張らなきゃいけなかった。

だから当時の僕は

「うん」

と一言で返してしまった。

当時の僕はとても子供で未熟で彼女がその質問をした意味が理解できなくて、簡単な返答しかできなかった。

あの時、勇気を出して

「君と一緒の高校に行きたい。だから勉強教えて。」

と本当の思いを言葉にできていれば、今は変わっていたかも知れない。

過去に囚われて、前に進めない勇気のない大人ではなかったかも知れない。

今すぐに変わりたい。当時想像していた大人の姿に。


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