臥薪嘗胆『婚約復讐』劇場~婚約破棄は繰り返す~
「令嬢よ!この場であなたとの婚約を破棄する!」
「了承致しました殿下。因みに殿下の今後のご予定は?」
「私に真実の愛を教えてくれた娘と結婚する」
「それはそれは。お祝い申し上げます。末永くお幸せに」
「うむ、ありがとう。して、そなたの今後は?」
「私は傷心を癒す為にリゾートにでも行ってアバンチュールですわね」
「新しい恋を見つけるのだな。うむ、そなたの器量ならば造作もない事であろう」
「殿下程の殿方はいないでしょうが期待はしています。それでは殿下、私はこれで」
「うむ、どこかでまた会うこともあろう」
「はい、お言葉嬉しゅうございます。それではまた」
かくしてふたりは至極円満に別れたのであった。
そして時は流れここは冬期リゾートの定番であるスキー場。
そこで殿下と新しい恋人はスキーを楽しんでいた。
だがそんなふたりを遠くから観察する者がいた。
そう、あの令嬢である。だがかなり印象が変わっており、昔の彼女を知る者でも彼女だと気づかないだろう。
そんな令嬢はあの時受けた屈辱を忘れまいと毎日硬いベッドに寝て、苦い肝を舐め、更に印象を変えてこの時を待っていたのだ。
かくして互いに立場を変えた新たな『婚約復讐』劇場の幕があがる。
なんか短編詐欺のプロローグみたい・・。まっ、500文字だからねっ!
しかし昔はスキーって凄く流行ったのにブームって怖いよね・・。まっ、最近はあまり雪が降らないからスキー場も大変みたい。
もっとも海の家も台風や地震の注意勧告で客足がぱったりなんて事がある。いや~、季節モノの商売って難しいよねぇ。