『君の表情の美しさ』・・・詩集『美の明滅』から
『君の表情の美しさ』・・・詩集『美の明滅』から
㈠
低くく下げた顎の位置から、
上方に向かって、表情が形づくられていく。
いつも違う顔なのではなく、
いつも違う君の表情の美しさ。
それは、まさに、刹那の表情の美しさ。
当の君すら気付いていない、君の表情の美しさ。
㈡
ダメージのある日には、少し曇る、君の表情。
固まった鉄仮面ではない、君の表情。
今日見た君の顔が、
明日の君の違う顔なのではなく。
それは、君の刹那の表情の美しさ。
何ものにも変えがたい、心の美しさが具現化した、君の表情の美しさ。