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少女爆乳

作者: 月歌

ありえん。

なぜだ。


確かに、娘からクラスに胸の大きな女の子がいる事は聞いていた。友達だとも聞いていた。聞いてはいたが…。

胸が大きいってレベルではない。

小4にして………爆乳。


今日は、4年1組の娘の授業参観日。

生徒たちが、後方で授業を見学している親の方をチラチラと見ている。親に手を振る子供もちらほらいる。先生は、子供たちに注意を促すがその声掛けは優しい。まだ四年生という、低学年とも高学年ともいえない微妙な学年に教師の対応も甘くなるのかもしれない。これが高学年になると急に教師の対応が厳しくなり、その変化についていけないセンシティブな生徒は登校拒否になったりするらしい。難しい問題だ。


いや、今はそれどころではない。


爆乳少女が、私の思考を乱し愛らしい我が子から視線を強奪する。引っ込み思案の娘が、頑張って手を挙げて先生の問いかけに応えようとしている時に……私は何をしているんだ!


少女が体を少し揺らすたびに、爆乳が揺れる。


ああ、なぜだ!!なぜ、そのインナーを選んだ!?

その下着は貧乳少女御用達の胸部分の生地が二枚仕立てになっているだけのキャミソール。我が娘の胸なら……耐えられる。でも、きみのその胸では耐えられない。というか、耐えられていないじゃないか!はちきれんばかりの爆乳が二枚仕立ての生地など突き抜けそうなほど、主張している。


冬ならが、まだいい。でも今は、まだ薄着の季節。

いけません。犯罪です。犯罪を誘発します。これを指摘しない親や教師は何をしている。

私が爆乳好きロリコンなら、カメラに収めずにはいられないだろう。


そうして彼女は変態たちの視線に耐えながら、ある年齢になると開花するだ。

たとえ普通容姿であっても、爆乳さえあれば世界は彼女を中心に廻るのだ。私は自らの経験でそれを確信している。


お椀型貧乳を胸に抱えて生きてきた普通容姿の私には分かっている。


男は、普通容姿の爆乳女子と貧乳女子が揃って助けを求めていたら………爆乳女子を先に救う。

そうなのだ。それが馬鹿な男の本能。

爆乳に罪はない。

罪はないが…………


爆乳女を見ると、私の暗黒面が顔を出すのよ!!

爆乳少女も同じよ。あなたは、私の遺伝子をまんまひき継いだ愛するお椀型貧乳女子の娘から恋愛運を奪う存在なのよ。貴方は、生まれた瞬間から罪を背負っているのよ、爆乳少女。



我が娘の目の前から消え失せなさい!

貧乳舐めんな!!



「あの、少しよろしいですか?」

「え………?」


授業参観………………終わってたァァーーーーーー!!


「娘がいつもお世話になっております。生島早苗の母です。娘が虐められている時に、今津さんのお嬢さんに庇っていただいたとか。本当に、ありがとうございます。」


爆乳少女の母、来たーーーーーー。


「ああ、えっと、お世話になっております。今津由美の母です。いえいえ、こちらこそ娘が仲良くしてもらって。うちの子は引っ込み思案なので心配だったのですが、そうですか、いじめから庇うなんてあの子からは聞いていませんわ。子供って知らないうちに成長するものですね。」


私はにっこり笑う。


爆乳少女の母親も爆乳だった。

体全体が丸くなっているというのに、胸の丸みはいまだ健在だ。朗らかな女性が邪気なく笑いかける。私の頬が引きつっているのに気がついていないのかしら。


私の暗黒面は健在で、妄想は拡大する。


爆乳少女の母は、アガサ・クリスティーの小説に出てくるポッチャリメイドに雰囲気が似ている。彼女は、洗濯バサミで鼻を摘ままれ洗濯紐に吊られて殺害されていたんだっけ?


ねえ、ミス・マープル。


「これからもよろしくお願いしますね」


「こちらこそ宜しくお願いしますね。」


ママ友は、子供のために必要。だけど、妄想の世界は私の自由でしょ。

私はにっこり、微笑んだ。




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