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白銀の勇者は魂が2つ?ーー箱庭世界カルデア冒険談  作者: 脇野やく
第一章 ミドルブルー防衛戦 カルデア歴2378年2月
8/29

1-2 初めて勝利はトリプルキル?

疾きこと風の如く!ルナ達の初めての勝利をご照覧あれ!

空を蹴る

しっかりした反動を感じながら私達は残ったエルフ二人のうち、何となく強い方だと思う左の奴へ接近する。

リーダーが倒されたことがよっぽど信じられないのか、彼の目は後ろへ飛ぶハイエルフを追っている。

一メートルしかない距離、加速から0.03秒足らずにしてすでに攻撃圏内に入った彼に私達はもう一度、戦技を発動する。

伸ばされる時間の中、私達は残像を残しながらメイスを構え、彼へ突きだす。

何となくだが、今回の戦技はさっきよりも効果が強い気がする。スピードがさっきよりも早く、そして突きを出して戦技が解除されるまでの時間も少しだけだが伸ばされた気がするな。


そしてーー

パンッバン

今度は簡単に相手を貫けた。同じ無防備の部位にあたっているはずなのにコイツの方は何故かとっても柔い。そのせい(?)か、今度は吹っ飛ぶ事もなくドサリと倒れる。

《最後の、一人!》

直ぐにまた反転して最後の一人へ近づくためにメイスを引く抜いた際、こちらへ倒れようとしているエルフを蹴って飛ぶ。魔力はともかく、空を蹴る【ステップ】とやらで闘気がかなり消耗されたから節約節約~

え?エグい?知りませんね~

それに最後の一人は簡単には行かなそうだからね~


最後のエルフはこのたった零点数秒で立ち直ってしまっている。やはりこんな大事をやらかそうとする奴なだけあって精鋭のようだ。

ボロボロのエルフへダッシュする。

魔力が殆ど尽きている筈なのに彼から感じる魔力は既に私達のよりも多く、しかもかなりの速さで増えている。これは…彼らを襲うのが後数秒遅ければ詰んでたな。

でも、念の為にリーダーを倒した後直ぐ、ルナの記憶から引き出した最も基本的な攻撃魔法を準備しておいたのが功を奏した

虹色の魔力を全身から放出する。

《魔力の突きも突きだよな?システムさん!》

〖はい。【瞬突き・零】の適用範囲は熟練度によって広がります。現在魔法で行う場合、かなり尖った形をさせる必要がありますが、可能です〗

というわけで

《行くよ!》

《ん!》

戦技を発動し、放出した魔力を収束させて細い針を三十本創り出す。できるだけ細く、できるだけ密度を上げて、回転させながら発射する。狙うは急所、できるだけ対応しづらくするため軌道を分散させる。それと同時にルナは体を動かせてメイスで突きをだす。

分散して同時に打ち出される三十本の針とメイスの突き。本来なら私達の限界を遥かに超える攻撃だが戦技のおかげでこれらを行うための準備が数十分の一となった。ぶっ壊れ技を始めから持った気分だな~

格上とはいえこのチート連撃には対応できない、そう思ったが、エルフは何と、魔力を放出してすべての攻撃を弾いた!

魔力の壁に弾かれるメイスは加速した意識の中では遅く見える。忌々しそうに私達を睨むエルフだが、一応は勝ち誇った、という油断が浮かんでいる。無茶な防御で彼のどうにか回復した魔力が空っぽになっている。

その残りの魔力を恐ろしい速さで収束させて魔力弾を私達の頭へ撃ち出すエルフ、殺意満々だな~でも今こそ

《チャンス!》

戦技を更に発動する。精神的にかなり疲れてきたが、まだまだ余裕だ。魔力と闘気はちょっと切れかけているし、体力も限界に近いが、これで終わの筈だ!


弾かれたメイスを素早く構え直して、魔力弾の軌道に置く。そしてそれに合わせて突きを放つ。音速の数倍はある魔力弾だが、それでも戦技が十倍は早いから余裕で防御できた。

手が痺れそうな大きな衝撃を感じながら更に戦技を発動し、残った魔力で針を三本作りトドメとして男へ突きを放つ。まだ弾ききっていない魔力弾へももう一回メイスで突きをだし、今度こそ完全に弾いた。

最後の抵抗で魔力を絞って放出する男、だがその程度では密度が足りない!収束した魔力の針は点の攻撃、それに対して相手は面の防御、密度が違うのだ!

ズブリ

後ろから延髄へ、胸から心臓へ、そして右目から脳へ、3つの致命傷を負って血を吹き出しながら即死するエルフをみて、私達はようやく一安心した。

注意すべき事に、これってたった一秒足らずで起きたことですよ~

それにしてもエグイね~節約のために死体を蹴るとか、ヤバヤバです。

さて、残心を知らない初心者のルナ達、直ぐに気を緩めましたね~果たしてこの後、何が起きるのか?気になる方はぜひブックマークシてください~

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