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プロローグその1 ミドルブルー領主の災難

はじめましての方ははじめまして、そうでない方はお久しぶり。脇野やくです。

ちょっと中世ではないファンタジー世界、そこで起こる笑いあり、笑いあり、笑いありの冒険を描く作品です~

でもプロローグなので、主人公はこの一話目では出ません。ごめんなさい~

直ぐに次話投稿しますので、ブックマークして、リツイートして、待っててね~

それでは、本編をどうぞ~

プロローグその1 ミドルブルー領主の災難

人口六千万以上を誇る天龍帝国最大の都市【ミドルブルー】、その中央にある主体建築高度1200メートルの超巨大建物【ミドルブルー・コアタワー】通称コアタワーのメインタワー最上階と()()()()()()160階、標高1175メートルにあるそこの中央にあるホールでは今、ミドルブルーの領主であるルドヴィーク・A・ミドルブルーが毎年最大のイベントである覚醒の儀のために演説を行っている。

今、この時、彼らの真上には儀式魔法のために集めた巨大の魔力と半径五キロに及ぶ巨大な魔法陣が虹色に光り輝いている。

時間はカルデア暦2378年2月1日朝10時29分、儀式の始まりまであと数十秒。

それはやがては世界をも驚かせる大事件が始まる時間だと知っている者は今はまだごく僅か。ですがたった数分後にはこの都市の殆どの者がそれを知るでしょう。

そんな中でも、事件後英雄の一人として勲章を受け取る事となるミドルブルーの若き領主、ルドヴィーク・A・ミドルブルー。彼にとってこの日はまさに災難だった。

彼は別にこの物語の主人公ではありません、でもこの物語の主人公であるルナ達が始め早々命を落とす事が無かったのは彼の決断によるものが大きい。故にここで彼のたった十分足らずの活躍をここで記録しよう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【サイド:ルドヴィーク・A・ミドルブルー】


チラリと下を見ると、緊張で汗だらけになった私の手がそこにある。

何度やっても覚醒の儀の主催は緊張するものだ。残り二十秒、時間ピッタリで宣言を終わらせなければならないとか言うふざけた伝統など無くなればいいものを!そんなもんに拘るよりも他のことに危機感を持ったらどうだ、豚共(貴族共)めって言えたらどれほど楽の事か

クソ、何が勇者の護衛のために全国から強者を集める、だ!ジークフリートをミドルブルーから引き離してしまえば警備が手薄くなったここをエルフ共が襲ってくるに違いないだろうが!

今更グダグダ言っても意味がない、そう理性ではわかるがそれでも我慢ならん!

……いや、今は落ち着こう


残り十二秒、そろそろだな

「それでは、ミドルブルー領主、ルドヴィーク・A・ミドルブルーの名において命ずる!極大儀式魔法【覚醒の儀】、発動!」

フン、どうだ貴族共め!時間ピッタリだろう?これで去年の時のようにやれ一秒早かった、やれ時間すら守れないウンタラカンタラの戯れ言は言えまい!


それにしてもこの覚醒の儀の虹色の魔力の光は何度見ても綺麗なものだな

学者共は子供の魂を肉体に固定して世界に認識させるとか何とかと説明するが、そんな原理などよりもこの莫大な魔力の方がよっぽど市民達の記憶に残っているに違いない。

二分ぐらいで終わるこの儀式魔法で子供達が魔力や闘気を扱えるようになる、それさえ分かれば我々にとって原理など意味無いものだ。

とは言え、この儀式魔法でミドルブルーの魔力リソースがかなり使われるから襲撃があるとすれば儀式の途中か終わ直後だ、今はまだ警戒w「異常事態です!」

クソ!早速か!

「報告しろ!」

「は!【覚醒の儀】による魔力消耗速度に異常あり!計算上の三倍以上とのことです!」

「済まないが私は要件があるから少し席を外す」

一応の文句を口にしてさっさと豚共がいる部屋から出る。あれらにはこんな事態に対応できる判断力がないだけでなくいざという時邪魔だ


「原因はなんだ?」

「は!原因は今、調査中とのこと!」

「通信魔法を繋げろ!」

「既に繋がっております!」

「だったらさっさと代われ!」

「は!申し訳ありませんでした!」

これだから最近の騎士は質が落ちていると言われるのだ!こんな状態で敬語もその必要のない遠慮も要らんわ!

「それで、原因の目星はついたか?」

『は、はい。殆どの魔力が150階に吸われていますので、恐らくはそこでエルフの魔法による妨害作業かと思われます』

「恐らく?かと思われます?貴様、巫山戯ているのか?」

『も、申し訳ありません!コアタワーの魔力供給が追いついておりません故、都市管理システムの殆どが機能しておりませんので、具体的な状況は』

「もういい、それよりこのままだとどうなる?ああ、それと騎士団は出したよな?」

『あ、はい!ミドルブルー護衛騎士団第五大隊は既に向かっております。ですがこのままだと一分後、コアタワー魔力庫が尽きます!それによって儀式は失敗し、それと同時にミドルブルー都市結界が「そんなもんわかっている!解決方法は?」

はい…それが、その……「さっさと言え」

その…大魔力炉の使用を提案します』

大魔力炉を使う、だと?それを使ってしまえば最低でも街一つ買える金がかかるぞ!

『ご決断を』

「……ミドルブルーそのものが無くなるよりはマシ、か

ミドルブルー領主、ルドヴィーク・A・ミドルブルーの名において命ずる、ミドルブルー大魔力炉の稼働を許可する!それに伴い、コアタワーの魔力供給率を引き上げて被害を最小限に留めろ!

続いてミドルブルー領主、ルドヴィーク・A・ミドルブルーの名において宣言する!今、ミドルブルーでは第四緊急事態が起きている!全都市の軍人、冒険者、貴族に緊急動員令を出せ!」

『大魔力炉起動完了!緊急事態宣言並びに緊急動員令、発令!

コアタワー機能、復帰完了』

「それで、観測術式はどうした?」

『150階のみ、魔力波の干渉により何も見えません』

「分析班はどうした」

『は!分析は未だ続いておrっあ!分析班より報告!このままだと儀式の魔力を利用した極大魔法による攻撃の可能性、絶大!』

「チッそれで対策は?」

『は!対象魔法に想定された以上の魔力を注ぎ込で暴走させるか、覚醒の儀を強行停止する必要があります!』

「儀式は止められん!暴走させろ!」

『しかし覚醒の儀の術式に暴走させる程の魔力となると子供たちに負担がかかり過ぎます』


……流石に儀式魔法とは別の魔力をぶつけると儀式まで暴走するから無理だろう

どうする?どうすべきだ!子供たちの負担を無視するとでも言うのか?そういえばあの頭が逝かれていやがる協会の術式があったな!

「確かあのキチガイ共が提案したという術式があっただろう?あのコアタワーを数秒停止する変わりに三分の一の魔力消費で儀式を一瞬で済ませる頭の悪い術式が」

『確かにあれなら理論上問題ありません。でもあの術式はまだ実験を行ったことがありません、危険過ぎるかと思います』

「やれ!責任は私が持つ!確かあれは過剰な魔力を注いでも殆ど問題無いだろう?予定の五倍を注ぎ込め!絶対にエルフ共の術式を破壊しろ!」

『ご、五倍でございますか?それですと魔力消費が』

「魔力炉の稼働率を上げろ、百倍まで許すから最速でやれ!」

『…畏まりました。

魔力炉稼働率上昇。術式【覚醒の儀】より変更移行作業を行います

魔力チャージ準備

術式【覚醒の儀・改】発動まであと十秒!魔力波による反動に備えてください!

3!

2!

1!』

パキン

次の瞬間、激しい衝撃が襲って来やがった。更には吐き気とかもしやがる

何が少し魔力に酔うだけだ!こんな魔力波を受けてしまえば感応能力が強い者は間違いなく数分は感覚が狂う!それに通信魔道具まで壊れやがったじゃねえか!

「領主様、ご、ご無事ですか?」

「ぐ、平気、だ」

それよりも、もうすぐ管理室につく

「俺を、管理室へ」

「か、畏まりました!」

始めからクライマックス!これこそ私が書きたかったものなのに漕ぎ着けるまで数十話かかった!

だから前の話全部前日談にしてこの作品となりました。

はたして何がどうなるのでしょう?それは次話からです!


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