八幕「ストレスジェットコースター」
―「…ん…ふわあああ…朝ですか…
…あれ、昨日どうしたんだっけ…
依月さんと那月さんに話をして…。
…覚えてない…」
「…あっ、リリエス、おはよー。
冷蔵庫の中にピザあったから
オーブン使わせてもらったよ」
「…は、はい、そうですか…
…あの、昨日私、
依月さんと那月さんに話をして、
どうしましたっけ…」
「…記憶、失ってるな…」
「…メイドとしたことが。
申し訳ありません」
「ううん、大丈夫。
まぁ、いろいろあった、かな...
体とか、痛くない?」
「はい。大丈夫です。さ、朝食を食べましょう」
―昨日は、確かに大変だった。
―狂い者のストレスは恐ろしい、そう感じた。
『*日、男性の狂い者がストレスジェットコースターにより暴走し…』
「…なぁ、リリエス、
ストレスジェットコースターってなんだ?」
「ストレスジェットコースター…ですか。
この世界の一つの病で、
精神破壊魔からの精神破壊のストレスにより暴走し、仲間や敵関係無く破壊する病です」
―あ。
―それって、昨日のリリエスじゃ―
「へー
…ん? 暴走…あっ…」
お姉ちゃんも気付いたようだ。
「?… 二人共、どうしました?」
「…いや、リリエスが…
『ストレスジェットコースター』
…なんじゃないかって」
「えっ、私が…ストレスジェットコースター?」
「…昨日、私たちに話をしてくれているとき、
そんな世界残酷だって私たちが言ったら…
…お前ら人間の自業自得だろって、暴走して」
「…そ、そんなことをしてしまったなんて…
ご無礼をいたしました…」
「そうじゃなくて、その病気の治し方だよ!」
「治し方...
そうですねぇ、やっぱり医療系の如月さんを...」
ガチャリ
「おはよう。様子を見に来たよ」
「あっ...乱夏、さん」
「あっ、如月さん。お久しぶりです」
「おお、リリエス。大丈夫かい?昨日暴走してたけど」
「あ、リリエス、乱夏さんと知り合い...?」
「はい。
...あの、昨日暴走してて、ストレスジェットコースターなんじゃないかって二人が...」
「確かに、その可能性はある。
治療するから待っててくれ」
「は、はい」
「ありがとうございます、如月さん」
ちょうどいいところ(と言っていいか分からないけれど)に、乱夏さんがきてくれた。
「...あっ、如月さん、失礼ですけど...
彼氏、できたんですか?」
...え゛え゛っ、彼氏?
「えっ、彼...」
「? ...どうしたんですか、二人共...
...もしかして、如月さんを男って思ってたとか?」
「...う、うん」
「...フフッ、よく間違われるよ。
彼氏か...僕は作らないかな。」
「そ、そうなん、ですか...」
お姉ちゃんはすごく驚いていた。私も驚いた。
とりあえず、ストレスジェットコースターの治療方法があってよかったな、と思った私だった。
零架「出たー、こういう展開。男だと思っていた初恋の人が女だった的なw
これはもう幼児アニメ的なやつの展開っぽいですわーww」
ビリカ「草」