七幕「一日の終わり」
「っっ...!!」
「お姉ちゃん!! 大丈夫!?」
「うっ...あ゛、痛...いっっ...う」
「! ...お姉ちゃん、もうリリエスが来てる....立てる?」
「っ...うううっ...ごめ....ん....立てな...い」
「見つけたァ゛ァ゛ァ゛ァァ゛...私は何もしてない゛の゛....に゛、オマエらな゛ん゛だよ゛ぉ゛っあ゛」
「お、お姉ちゃんっっ!!」
「うっあ゛...やば...い゛っ」
「ァ゛゛ァ゛ァ゛゛ァ゛ァ゛ァァァァァァ゛ァ゛ァァァァァァァ゛ァ゛゛ァ゛ァ゛ァ゛ァァァァァァァッァ゛ァ゛ァァ゛ァ...
消えろォっっっ、死ね、死んでしまぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっぁ゛ぁ゛ぁぁ゛ぁ゛ぁ゛!!!!」
ザクッッ
「...ァァァァァ゛ァ、あ゛あ゛っ...!?」 バタッ
「...っ?」
「...間に合った...ふう...ったく何があったんだか」
「あなた...は....?」
「ああ...僕か? ...僕は如月乱夏さ。悲鳴とかが聞こえるから何かと思えば...
まさかこのメイドが暴走?とはね...」
「あ、ありがとうございます...」
「...っ...」
「! 君、怪我をしてるじゃないか...」
「...あ、ありがとうございます...」
「...一体何があったんだい?」
「い...いろいろと...」
「そうか...今日はもう暗い。僕の家に泊まっていかないか?」
「あの、ホテルにチェックインしてて、出掛けてこうなって...」
「なら、リリエスを治療してから、車でホテルまで送るよ。」
「あ、ありがとうございます...!」
「それじゃあ、リリエスの治療をするから、待っていてくれ。」
「...あ、今日は本当にありがとうございました...」
「ああ。またどこかで...逢えるといいな。
...そういえば、君達の名前は?」
「来咲那月です...」
「あ、姉の、来咲依月です...」
「そうか、姉妹なんだね。
...それじゃあ。」
「は、はい...ありがとうございました...」
―ガチャリ。
「...行っちゃったね、乱夏....さん」
「...」
「...どうしたの?お姉ちゃん...」
「...乱夏...さん...素敵だなぁ...」
「...え」
―お姉ちゃんは乱夏さんに恋をしたようだ。
―やっぱり、二次元や異世界的なこの世界には、王子様のような人や、美女もいるんだなぁ...
―「...そろそろ寝ようか。もう遅いし」
「そうだね...おやすみぃ、那月ー...」
「おやすみなさい...お姉ちゃん」
やっと、一日の終わり。
大変だった、この一日が。
そして、時間は、どんどん、どんどん、過ぎてゆく。
―狂った世界、破壊のセカイ、殺な世界。
―そんな「狂世界」の夜は、更けてゆく。
―おやすみ、なさい。