スケッチブック片手に持って
スケッチブック片手に持って
休日の街を僕は駆け抜けてく
眠そうな太陽が朝寝坊
風音と足音のアンサンブル
僕の頭はニワトリで
コケコッコーと聞こえたよファンファーレ
歩道の隅でたむろしている
中高生のスマホの幻想
飛び起きたような
驚いた目で童謡歌ってる浮浪者
雲の切れ間の蒼い光と
補色残像橙が混じって
灰色みたいな空を見上げて
ああ ああ
風に吹かれて雲が流れてゆく
ああ ああ
風に吹かれて雲が流れてゆく
おもむろに取り出す
6種類程の練り消しくっ付いた黒鉛筆
昼下がりに増える人影
苦虫噛み潰したような
歩くサラリーマン横目に見ては
感覚的な情緒を描いて
ああ ああ
風に吹かれて雲が流れてゆく
ああ ああ
風に吹かれて雲が流れてゆく
夕暮れ時子ども泣いてる
おもちゃ買って貰えないと知って泣いてる
あんな頃が僕にもあったっけ
あんな風に泣いていたっけ
時の流れはどうも早すぎて
心痛くて僕は泣いてた
橙の空補色残像
感傷的な群青混ざって
少し濁った空を見上げて
スケッチブックに今日の日付書いた
ああ ああ
風に吹かれて雲が流れてゆく
ああ ああ
風に吹かれて雲が流れてゆく