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転がる

作者: たんたん。

「ねぇ、どこに転がってくの?」


平らな道で、転がっていく物があった。


「知らない。好きなところを探して転がっているんだよ。」


コロコロ転がっていたのは、ドングリだった。



次の日。

「ねぇ、君はどこに行くの?」


こんどは、桜の花びらが強風にあおられてコロコロ転がっていた。


「知らない。どこへゆくのだろうね?」



また次の日。

「ねえ、なんで転がっているの?」


小さな石ころが、誰かにけられたのか、コロンと転がっていた。


「なんで?ただ転がっているのが、好きだからさ。」






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