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その日はお爺様の1周忌で息子娘が集まる日だった

おじさんさぁ、


秋も深まり薄着では風が冷たい。


こんなところでなにしてんの?


とくに河原ともなれば寒さは一段と冷え込み、座る芝さえ土が暖かい気がする。


ママが心配してるし帰ろうよ。


看板にはたくさんの笑顔と共にポイ捨て禁止の文字それと

「みんなの笑顔でキレイな街」


おじさんもしかして泣いてんの?


人が暖かな街「弥栄街」の看板の文字は薄れ、読むことが難しい。

しかし、しゃがむ男は通行人から晒し者のように冷たい目線を向けられる。


ねぇってば、連れ戻さなきゃ私が帰れないんだけど!なんか言ってよ!


ぐすっ


ぐす?


おじさんな漫画家なんだ


知ってる。読んだことないけど


あずさちゃん読めないよ


はぁ?・・・・・・・・・げっ!


けど、連載も切られたしもう生きてけないよ。

僕の美的感覚に時代がまだ追い付いてないんだよ、ぐすっイラストレーターに劣るとかそんな事言われてもぐすっ女性の身体のラインを最高に再現するには服なんていらないんだぐすっ、僕の理論は間違ってない。僕の理論は間違ってない、


・・・・・・・・・(はぁ?まじめんどくせー)


河原に立つ女子高生と四十代程の俯い臭そうな男。

傍から見れば犯罪臭がする。


もう私行くからね!?早く帰ってきてよ!!


ちょっまっ!


そこで風が吹いた。

それはそれは秋だと言うのにまるで春一番のような台風ばりの大きな風だ。


えっ!?


えっ!?


タイミングは素晴らしいほどドンピシャだった。

河原にいた二人の立ち位置も完璧。

河原に沿って吹上げた風は悪意を持ち女子高生の制服のスカートを捲りあげた。

マリリンモンローもきっと参考にしただろうとスカートは舞った。


・・・・・・・・・見た?


・・・・・・・・・見てない。


・・・・・・・・・私先に帰るからあと10分ぐらいしてから帰ってきて


・・・・・・・・・わかった。



僕の姉はやんちゃだった。

それはそれは学年でも指折りの悪だったが

その娘だと言うのに、

まさか熊ちゃんとは、


いい漫画が出来そうだ。









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