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8.両親について新事実を知りました。

今回は少し短めですが、頑張ったのでどうぞ!

「では、次は私ですね」


 闇月公はが喋り出そうとしたときだった。どこからともなく風鈴の音が聞こえた。チリーン、チリーンと音がなる。


「おやぁ?まさかこのタイミングでお出ましですか」


「あやつは気まぐれじゃ。さすれば神のようにな」


「はっ!待っていたぞ!!」


 私たちが入って来たふすまではなく、その反対のふすまがゆっくりと開けられた。


「お久しぶりです。()()()


「え?」


 私は目の前の光景が信じられなかった。だってその人はーー


「なん、で、ここに、いる、の。お母さん」


 そうだ、目の前の人は誰に聞いても間違いなく「天女」と答えられるような美貌を持ってる。髪の色も紫檀色だし、瞳は白銀と紺が混ざって美しい。到底お母さんには見えない。


 だけど違う。この人はお母さんだ。そう思った。自分自身でも分からないけど、ただそう思った。


「よく、分かったわね」


 ああ、やっぱりかという思いと、なぜここにいるの?という気持ち悪さにもにたこれは私には分からなかった。


「なんで?」


「今から説明するわ」


 そう言ってお母さんは座った。


「まず私は桜麒星凛の母、桜麒天音であり鬼面であり麟仙、紫檀公です。そして・・・横にいるこの男、闇月公の紺の妻です。そして紺はあなたの父親よ」


 うん?・・・・・・え、えぇぇぇ!!


「私の父親が闇月公!?」


「ああ、天禰あまねの気配がするなと思っていましたが、なかなか会えずで成長をしている姿を知らなかったので。すみませんね、星凛」


 この時の私の頭の中は混乱していた。理解するまで、ほんの少しの時が必要だった。


「分かりました。つまり私の両親は鬼面で麟仙、闇月公と紫檀公の娘。だとしたら、私は何?お母さん、お父さん」


 紫檀公・・・お母さんが先に口を開いた。


「あなたは間違いなく私たちの娘です。しかし、あなたはこの時代には生まれていません。・・・あなたは私たちが()()()()()()に産みました。そして、長い間霊力をあなたの外側に張り膜を作り、長い長い眠りにつかせていました。そしてこの時代で生まれたようにみせたのです」


 そういう事だったのか。・・・でも今、生きていた時って。


「じゃあお母さん達はもう・・・」


「ええ、とっくの昔に死んでますよ?」


 闇月公・・・もといお父さんがとんでもない事を超適当に言ってしまった。


「私たちは昔、皆化物(あやかし)狩りをやっていたのでね、麒麟棟、もとい鬼面者を生み出して間もなく私たちは死にました。もちろん星凛は弟子たちに託しました。でも、私たちは潔く死ねなかったんです」


 そう言って、懐から一つの割れたような狐の面を取り出した。とても美しい漆黒の素材で金の筆で書かれた狐の半面。それに似たような面を麟仙全員がとり出した。


「私たちが倒してきた化物(あやかし)は何万匹にも及びます。その結果、私たちの魂に化物(あやかし)の魂がまとわりつきました。そして私たちは麟仙と呼ばれ、鬼面になりました。その後あなたに霊力の膜を張りました」


 ・・・そ、壮大すぎる。


「あ、あの」


「なんじゃ?」


「じゃ、じゃあ私をここに呼んだのは何ですか」


「娘にこんな事言うのは酷だと分かっていますが、あなたには私、闇月公の鬼面の鬼面者になり。(きた)る百鬼夜行のため、少しの間スパイになってもらいます」


 

「す、スパイ?私がそんな」


 戸惑いを隠せずにいると、お母さんが私の隣に来て頭を撫でながら言った。


「星凛。これからあなたは紺の鬼面者になります。そしてもう一度鬼面者の学校に行きます。百鬼夜行についてもそこで学ぶことになるわ。それと、この事は他の人に喋らないでね。後、学校にも行って欲しいのだけど・・・星凛、あなたいじめられてるんでしょ?」


「え。・・・・・・・いつ、気が付いたの?」


 私は心配させまいとしてたのに。


「少し前から知ってたわ。でも、星凛は私を気遣っていたから黙っていたの。・・・だけど大丈夫よ。私の弟子、柳水が丁度星凛と同い年なの。だから星凛の学校に転入してもらってあなたの護衛をするよう言うわ」


「さして妾の愛しい緋の姫も護衛につけようぞ」


 緋の姫・・・如月さんのことか。良かった、如月さんも・・・ってそうじゃない!


「私にそんな人達をつけていいんですか?」


「良い。と申すが、そなたは妾たちの大切な手毬じゃ。かような事で傷つけられてよい者ではない!・・・それに妾の友である紺と天禰の大切な童じゃ、かすり傷でもつけられれば、妾は容赦などせん」


 心配、してくれているんだと思う。・・・いつぶりだろう、誰かにこんなにもすがりたくなったのは。私は気づかないうちに、お母さんの着物に顔をうずめていた。


「ありがとう。お母さん」


 とてもか細い声だけどお母さんはしっかりと聞いてくれて、ずっと抱きしめくれた。



 落ち着けば、お母さんは私が二人の娘であることは隠すことと、鬼面者の学校には明日の夜から通うこと、そしてーー


「私たちの過去はいずれ話すわね。あと、竜胆くんにバレないように軽くその事に関しては読めないよう結界を張るわ」


 そう言われた。そして話は終わり、入って来たふすまにお父さんが軽くノックした。するとふすまがスッと開いた。


「終わりました。碧」


「はい」


「星凛()()を送り届けて下さい」


「分かりました」


 どうやら葛花さんが送ってくれるらしい。


「柳水と栖儺目さん。二人は残って下さい」


「紫檀公。おいででしたか」


「ええ。すみませんね、栖儺目さん」


「いいえ。滅相もございません」


 たぶんお母さんと紅蜜の姫は転入についてを話すんだろう。


「蒼白!!!お前は白虎棟に戻れ!特に止めることはあるまいしなー!!!」


「かしこまりました」


 玉伯公はこの調子である。


「それじゃあ星凛ちゃん、帰ろうか」


「は、はい。お願いします」


 そう言って「四将の宴」は麟仙の登場により、幕を下ろした。

外で待ってる竜胆ーー

(長いなー、めんどいなー。わざわざ麟仙の方々が調査やらなんやらするって言ったから連れてきたけど・・・早く帰りたい・・・アイス食べたいわ)


どうも金木犀 稜です。今回はきりが良かったので少し短めになってます。

さぁさ!なーんと星凛ちゃんは麟仙の娘でしたね!ちなみに星凛ちゃんは体感年齢は16年ですが、現実だとだいたい350~400歳です。

でもいちよう生きてる人間です。多分。はい。たぶん。(書いときながら分かってないんかいと言われればそこまでなんですが)

さて、次回も頑張っていい作品にしていきますので!ブクマ等の応援お願いします!!

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