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5.大変なことになりました・・・!

また結構時間あきましたね(汗)

すいません!

 さて、どうしましょう。私は何故か霊値と呼ばれる(霊的な才の強さを数値化したものだ)がとんでもないらしい。


「なぁ碧将。この子()()()に連れていきたいんだが、いいか?」


「はぁー!?いややわ、星凛ちゃんは青龍管轄の鬼面者や!」


 わ、私どうなるんですかね?


「はぁ~、もういい」


 皚将と言われた男の人は立ち上がったかと思うと、一瞬で姿が消えた。


「あっ、星凛ちゃん!」


 ん?なんか葛花さんに呼ばれ、た、って。いつの間にか真後ろに立ってるっ!?


「ああ、やっぱりこの子借りてくーー」


「死ねぇぇ!!!人殺しの皚将皇斗鬼蒼白(おうときそうはく)がぁぁ!!」


 皚将の声を渡って叫びが聞こえたかと思うとナイフを持った女の子がこちらに向けて走ってくる。私は一瞬この光景に何かが頭をかすめた。私は無意識に皚将の前にいつの間にか飛び出していた。


「おい、お前なにやってんだ!」


 何か言っているな。どうでもいいが。なぜか咄嗟に言っていた。


『堕ちろ』


 その言葉を言った瞬間、目の前の女の子が倒れた。それで、終わればよかったが・・・。私は()()()と同じように体からとんでもない激痛と熱がせりあがってきた。


「おいおい、すげぇなおま、えって、大丈夫か?」


「っ、霊鬼は前に祓ったはずなんやけどな・・・皚将!星凛ちゃんを止めろ!!」


「今やるから、黙ってろ!」


 皚将は鬼面をつけた。その瞬間姿が変わった。黒い髪が白銀になり、目が赤くなった。そして横に恐ろしいほど美しい顔立ちと角をはやした青年がいた。


「起きろ、《羅刹》!」


「なんやおもろそやな。蒼の坊主、何用や?」


「あいつを止めるのを手伝ってくれ!」


 星凛は、うずくまりその周りに霊力の膜ができている。


「あやつは・・・・・・ふむ、わかった」


「いくぞ、羅刹」


「あい分かった」


 そう言うと、羅刹と呼ばれた化物(あやかし)はスゥーと消えたかと思うと、とんでもない大きさの大刀に変わった。皚将は、その大刀を持って思いっきり振りかぶって星凛の周りに出来た膜をたたき割った。ガラスが砕け散るみたいに霊力の膜は消えた。それと同時に星凛は倒れた。


 葛花が駆け寄り、星凛の額に手を当てた。


「ふぅ、助かったよ皚将。さすがにちーとヤバかったからな」


 皚将は鬼面を外した。すると、鬼面だけが宙に浮き喋りだした。


「おい、碧の坊主。この人の子はなんだ」


「この子は、桜麒星凛。陰陽師の本家麒麟棟の方々の血をひいている」


 鬼面は、少し唸り考え込んだ。


「どうしたんだ、羅刹殿」


「碧の坊主、この星凛という名を持つ人の子をよく見ておけ。そして・・・導け。それが今後に影響することになるぞ」


 葛花は、改めて星凛を覗き込んだ。ゆっくりと息をして眠っているこの女の子を。


「わかりました。ゆめゆめ忘れることのなきよう、この身に刻んでおきます」


 鬼面は皚将の元まで飛び、パタリと落ちた。


「碧将。この子は、やはりあそこに連れて行くぞ」


「ああ、こればっかりはどうしようもなくなってきてしもたし。星凛ちゃんに鬼面を見つけてもらわんとな」


「その前にこの観客はどうする?」


 周りには、全てを見ていた生徒がいる。


「しょうがない」


「起きろ、《覚》」


 葛花は鬼面を着けた。するとやはり姿が変わり、黒髪は少し伸びて結っていて、目が美しい澄んだターコイズの瞳に変わり、服が着物になった。そして隣に綺麗な着物を纏い切れ長の目を持った女性が葛花の上に覆いかぶさっていた。


「なんじゃなんじゃ竜胆?妾に何用か」


 少し不機嫌気味に覚が問うた。


「すまないがちょいと、ここの全員の記憶を上書きしてくれ」


「はぁ~、承知した」


「ありがとう」


 覚はいつの間にか持っていた扇を手に舞を踊りだした。心に干渉する化物(あやかし)だからできる、神業のような芸当だ。人の記憶を変えるというのは。


 覚が舞を踊り続ける度に、対象となる生徒たちの記憶が変わっていく。そして、舞終えた。


「終わりじゃ竜胆。この者たちはしばし起きぬでな、良いな?」


「ああ、構わない」


「それじゃあの」


 覚は消えて鬼面に戻った。周りは舞に魅せられ眠りについている。


「碧将。この餓鬼とその星凛って子連れて、()()へ行く。ちょうど今日は四将の宴がある。そこでの議題だ。いいな?」


「ああ。文句のつけようがないのはわかっとるやろ?」


 皚将はあからさまに肩をすくめてきた。


 めんどくさい性格だと葛花は思った。


「それじゃあ行くぞ。後のことはここの教師共にまかせよう」


「分かった」


 葛花は星凛を抱きかかえた。そのタイミングで飛頭が飛んできた。皚将と星凛、葛花は飛頭に乗り、夜の中に飛んでいった。


◇◇◇


 熱い、痛い。誰か、誰か・・・!その瞬間、私は現実に引き戻された。いつの間にかベッドに寝かされている。


「おぉ、起きたね星凛ちゃん。ほんま心配したで~?」


 周りを見れば私を囲むようにドーナツ型の机がおかれている。そこには、葛花さん、皚将さん(?)と知らない男女が三人。


「よかった。桜麒の中にいた霊鬼は再度祓った、もう大丈夫だろう」


「たっく無様だねぇ~、ソウとリンがいながらこんなか弱い子に無理をさせるなんて、なんて様だ」


「その通りだ。皚と碧!お前たちは何をしていたんだ!!」


 赤い軍服のような格好をして長い髪も少し赤みがかって見える。男勝りの言葉遣いがしっくりくる綺麗な女性と紫と紺が混ざった渋谷で見かけそうな最新の洋服、軽く髪をまとめていてかっこいい男性がいる。二人とも髪飾りと首飾りが赤と紫で出来てる。


 ポカーンとしていると、女性の方が声をかけてくれた。その時に気づいたが服装が通気性のよいラフな服になってる。


「星凛ちゃんであってるね?」


 私はコクコクと首を縦に振る。


「そうかい。それじゃっ」


 女性は机を飛び越えてこちらに歩み寄ってきた。そして、手を伸ばしてきた。私は瞬間的に目をつぶったが、頭にポンッと手を置かれた。そして、抱きしめてくれた。


「星凛ちゃんが受けきた、イジメは全て知ってる。よく、よく頑張ったね。もう休んでいいんだ」


 その言葉に全て救われた気がした。私はいつの間に声を上げて泣いていた。


 しばらく泣き続けた後、女性は如月栖儺目(きさらぎすなめ)と名乗った。


「私は「朱雀棟」の将。将っていうのはその棟の中で一番偉くて強い者の官職のようなものだと思って。それぞれの棟の将には、名前と別にその棟の護色っていう色があってその色になぞらえて、葛花だと碧将、蒼白だと皚将みたいに将名があるんだ。ちなみに私は()将。そこでイライラしてる渋谷の人感あふれる男は「玄武棟」の将で波賀柳水(はがりゅうすい)(とう)将だ。そして今はこの四将が集まる日、「四将の宴」の真っ最中だ」


 いろいろ言われて結構混乱しているが、なんとか理解できたぞ。・・・・・・って!!!


「なんで私はこうなっているのでしょう?」


「星凛ちゃん。君は霊鬼に再び入られていたんや、それを皚将が祓いよった。やけど君は気絶してしまった、だから連れて来たんや」


 おかしい、それだけでこんなところに連れてこられるはずない・・・!


「お~!よう分かってるやん!その通り、君は今からちょっと調査に協力してもらう」


 は?

星凛が目覚める前の栖儺目ーー

(お前らぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!馬鹿しかいないのかっ!!)


 どうもー稜ですー。最近毎巻に新キャラ登場しまくりですね。性格とか考えるの地味ですけど楽しいんですよ!これ!毎回ワクワクしながら書いてます。ふふふ・・・

今回もご拝読ありがとうございました!!

応援もよろしくお願いいたします!


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