バルファイン王の野望
神人達が希望家工房に戻ってくる頃にはもうみちるは立ち去った後だった。
「みちる、話ができると思ってたのに・・・」
しおんは残念がる。
「なぁに、また会う機会はあるさ」
神人はしおんを慰める。
「ありがと、先生」
しおんは笑顔を向けるのだった。
そして舞台は移り、ここはとある王宮・・・
「ほほぉ、これが噂のドールとやらか人間そっくりによくできた人形じゃのぉ」
そう呟く人物はこの王国、バルファイン王国の王であった。
ドールが気に入った王は数十体を購入していたが動くドールは僅か数体であった。
「おい、なぜ大半の人形は動かんのじゃ」
王は臣下に問う。
「は、ははぁ、それが人形を動かすにはドールハートと呼ばれる人間の心臓に当たる装置が必要なようでして・・・」
「ならばそれを入れんか」
「は、し、しかし我が王国ではドールハートが希少でして・・・王の命令でドール本体は大量に購入できたもののドールハートの方がほとんど入手できず・・・」
「どこでなら大量に手に入る?」
「はっ、ホープガーデンと呼ばれる街にある希望家機械工房で作られているとか・・・」
「そこを接収しろ」
「はっ?」
王の言葉に臣下は聞き返す。
「その工房を我が王国の部隊で接収しろと言っておるのじゃ!」
「は、はぁ・・・」
好色家のバルファイン王が新たな争乱を巻き起こそうとしていた・・・。




