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七話 第一王子からの求婚!?それは私の予定にはありません!

 昔から伝えられているお話の説明をアーロン王子から聞かされたものの異世界ファンタジーならではのありきたりな話だと思っていた私。


 勇者のようにどこかに冒険でもしに行く未来が?と思っていたらまさかのアーロン王子からは求婚を申し込まれてしまった!

 ちょ、王子様からの求婚はちょっと心惹かれるものがありますが!私にはこの世界でやりたいことがあるのでそれはお断りさせていただきたいのです!!

「ひ、一目惚れ?」

「うん」


 王子様っていろいろな……社交界とかで多くの人と出会ったりしているだろうから一目惚れなんてなんか腑に落ちないのよね。私よりも見た目に優れている女の子なんてめちゃくちゃいそうじゃない?それこそ貴族関係者とか、高い血統を持つ家庭のお嬢様とか。

 でも、『嘘だよ』『冗談だよ』と笑って答えられることはなかった。


 お妃様かぁ……って、待ってよ!そりゃあ、女の身としてはお妃様とかお姫様とかって人生で一度は憧れたことのある身分になるわよ!ディ〇ニー作品のお姫様には誰だって憧れるじゃない!だけれど私はこの世界でやりたいことがあるのよ!それを忘れちゃダメよ、私!!私に必要なものは超ドS様じゃないの!!


「……殿下……ご冗談はほどほどに」

「失礼だな、ラインハルト。私はこれでも大真面目さ」


 やっぱりラインハルト隊長も冗談だと思ったのね。そうよね!?そう思うわよね!?でも、当の王子様はと言えばあっさりと笑って応えている。柔らかな王子様スマイルを浮かべて。



「わ、私は夜盗に焼き討ちに遭った村の、ただの娘なんですよ!?こんな身分の女が王子様の伴侶になるのは、その、一般常識的に考えておかしいと思うんですけれど!」


 自分で普通の女、というのはちょっとどうにも、『自分はみすぼらしい女です……』って自分で言う人はいないじゃない?だからちょっと気が滅入るところもあったんだけれど、それでもアーロン王子は『それがどうしたの?』と言わんばかりの顔をしている。

 もしかして、この王子。世間常識というものは知らないタイプの人間なのかしら?


「まぁ、一目惚れは二つ目の理由とでも考えてもらいたい。レンだってラインハルトもこの世界がより豊かになったらもっと多くの人が過ごしやすくなる!もっともっといろいろな国との仲を深めて新たな発展を築いていけるかもしれない!楽しそうじゃないか?」


 アーロンの言わんとしていることもまぁまぁ分からないわけじゃないわね。もっと豊かに……と今を生きる人間だったらそう考えてしまうのも仕方のないことだろう。でも、ねぇ……。


「わ、私にはやりたいことがありますので!」

「やりたいこと?」

「うっ、それは、その……」


「この女は適当にモノを言い殿下からの求婚を断りたいだけだろう。が、俺は今回ばかりはこの女の意見を尊重する」


 ら、ラインハルト隊長!?あなた冷たそうに見えて実はとっても良い人間だったりするのかしら!?


「どこぞの、わけの分からない女に仕える気など、俺には無い」


 うぐっ!

 い、いいわね、その言い方!!!ラインハルト隊長はやっぱり素敵だわ!

 でも、ちょっと……失礼過ぎないかしら!?


「おや。ラインハルトには嫌われてしまったかな?残念。でも、別にお前の嫁を決めるわけじゃない。未来の国を一緒に支える伴侶を決めているんだよ」


 あ。

 あらら、もしかしてこの二人って仲が良さそうだと思ったけれど、もしかして険悪だったりするのかしら?なんだか部屋の雰囲気、二人の間の空気が悪いのよね……これ以上、この場にとどまりたくないわ……。


「あ。そういえばラウルたちも戻ったのかな?だったらレン。入浴して体の汚れを落としておいで。今、呼んであげる」


 ラウルとは最初に会った女騎士さんだ!

 良かったー!あの人となら普通にお喋りもできそうだからこの悪い空気から抜け出すチャンスかもしれないわ!


 アーロンが呼ぶ、といってからそう時間もかからないうちにラウルは騎士のときに見かけた格好とは異なり、長い丈のワンピースにエプロンのような装飾のされているラフな格好になっていた。……いや、これって女中さんっていうか、お手伝いさんみたいな恰好に見えるのだけれど……。


「ラウルとは面識があるんだったね。ラウル、彼女に入浴を。今も十分可愛いと思うけれどとびっきり可愛くさせてあげるかい?」

「かしこまりました、殿下」


 『さ、こちらへ』とラウルに促されると重苦しかった空間からの脱出に成功!

 でも、私が入浴している間、アーロンとラインハルトは重苦しい空気をさらに悪化……の逆の雰囲気をつくりだしていた。




「……なんのつもりだ、アーロン。あの女を本当に妻にするのか?」

「くくっ……当たり前だろ?まぁ、可愛いし銀髪の女性っていうだけで大衆は『豊穣の女神』伝説は本当にあったんだと感激するだろう。それに……『俺』に食らわせた一発。あれは自分の方から求婚してくれと言わんばかりだったじゃないか。あんなに気が強い女、他にいるか?何が何でも俺のそばに置いておく」


 出た。

 コイツの悪い癖が。とラインハルトは心の中で呆れていた。

 初対面の人物と接していくときのアーロンはとてもとても穏やかに、柔らかな王子様スマイルで接していくがゆえにあちこちから心を奪われる女の数は……もはや数えたくない。だが、コイツの本当の姿は別にある。

 柔らかな王子様スマイルだと?俺からすれば『悪魔の微笑み』だ。

 穏やかそうな性格?どこがだ。付き合いの長い俺が知るコイツの本性は『悪魔』みたいなヤツで、自分の仕事を騎士団長の俺にも任せてくる始末。

 身分を隠したうえで口を割らない女との『女遊び』というものも日常茶飯事。もちろんコイツが第一王子であり殿下という身分だとバレたら今まで遊んできたらしい女たちは生きてはいないだろう。

 不敵な笑みで部下をこき使う。自分が欲しいものはどんな手を使ってでも手に入れる。そんなヤツだ。そんなヤツが『一目惚れ』?絶対に違うと瞬時に分かった。他にも何かあるなとは思っていたが、どうやらあの女から受けた一発が相当コイツの何かに触れてしまったらしい。(まぁあまり乱暴な女は身近にいないから、珍しいという意味もあったんだろう)



 だが、仕事はできる。この殿下の腕にかかれば王の仕事の手伝いなどとても容易いものだとバカにしながら進めているなか、素の殿下の本性と気が合うらしい予言者から『豊穣の女神が夜盗に囚われておりますぞ』との言付けを受け、急ぎ騎士団を動かして夜盗たちの住処に向かった。

 そこには一人だけ異質な存在が確かにいたのだ。ドラゴンの傍らにいる女……見た目はとてもみすぼらしいボロをまとっているが、囚われていた名残だろうか?だが、その容姿はこの国に生きる者ならば何度も聞いたことのある救世主そのものだった。

 美しい銀髪は汚れ、美しいはずの肌も細長い手足も泥や土などで汚れていた。

 ただ、珍しい銀髪と赤目というだけ。

 ただ、それが珍しいだけなのだ。アーロンも俺も気の強い女に出会うことはそうそう無いものだから接し方が分からなかっただけかもしれない。だから興味を持った。きっと『豊穣の女神』伝説は誰かが作り出した話でそれがたまたま長く語られることになっただけだろう……そう思いたい。



 が、俺としては湯上りはどのような雰囲気を纏ってくるのかが気になった。ラウルは騎士ながらも給仕も客人相手の世話も上手い。きっとあの女に似合った服を見繕ってくるはずだ。

 あの汚れていた髪も肌も艶やかなものに……。そう、ただの興味だ。馬に慣れない女が震えていたのが分かり思わずその華奢な体を抱きしめる形で乗馬してきたが、なんと細い体だったか……。女とは、あれほどまでに細い生き物だっただろうか。





「ん?……もしかして、お前も興味があるか?くくっ、だったら……どっちがあの女を落とせるか、勝負でもするか?」

「まさか。あんな女に興味を持つのは、お前ぐらいだろう」



 くくっ、分かりやすい部下を持つと実に……実に面白い!

 さて、そろそろ入浴も終わった頃だろうか?レン、といったか。……ふん、『女神』かどうかはどうでもいい。

 この俺に食らわせた一発のお礼は、たっぷりと時間をかけて返してやるとするか。

 レンはinお風呂へ~!!

 その間、素の王子様とラインハルト隊長とのやり取りをこっそり書かせていただきました。きっと素の王子様の方がレンちゃん的には嬉しすぎるかもしれませんが、しばらくは内緒にしておきましょうかね、てへへ!!


 『超ドMは超ドSに会いたくて……』しばらくSキャラクターは出てこないかな?と思われたでしょうか??王子様こそが超ドSになります。そして他にもSキャラクター出ます!少しでもお楽しみいただけたら幸いです!


 もしよければ『ブックマーク』や『評価』をしていただけると嬉しいです!超超個人的な趣味(?)で書いておりますこの作品ですが、もちろん私自身も楽しんでます!なにより王子様の変化が今回は楽しかった!!!(笑)どうか一緒に楽しみましょう!!

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