ギャルゲーという他人事~四時限めっ~こくごっ
「…この世界の…他の…問題点…といえば、【シナリオ】」
嬢子が席に戻り、今度はアオイが前に出る。そして、黒板消しで描かれたイラストを消していく。
「ウラメンは……なにも…思わない?…六人しかいない【キャラクター】の名前で…三人が…『アオイ』ということに…」
葵
あおい
アオイ
アオイにより、きれいな文字が書かれる。
「あ、あぁ、それですか。それもなぁ…」
「いい…わかっている、私たちの【シナリオ】は…三人で分担されている…」
葵 マキャラメ
あおい 嬢子
アオイ 妹子
「…こういった…分担。そして…それぞれが…自分の…【キャラクター】に…好きな名前を…つけた」
「うぇ、この人たち話し合いとかしなかったんですかぁ」
「した…けど。…みんな…譲らなかった………」
「うむ、まぁ、そういっても、漢字にひらがな、カタカナと表記はわけているしな。それに名前のかぶりはままあることだ」
「…そぅ、確かに…ここまでは…仕方ない。…問題は…みんな…譲らないこと…」
「何がいいたいのかしら、まわりくどいですわ」
「みんな、ちゃんと…自己紹介…して。ウラメンは…【主人公】じゃ…ない」
「確かに、そうだな。ちゃんと全部自己紹介しよう。よし」
葵がさっそくと、立ち上がり、皆に振り返る。
「私の名前は、フェテュムメルキュルキュルチュチュハルフルムチム、ポポメッチ、葵。異世界からやってきた女騎士だ。17歳として学校に通っているが実年齢は27歳になる。よろしく」
「えと、私は鈴木 あおいです。普通の女子高生です」
「わたくしは、祭華 嬢子ですわ。超一流財閥の一人娘です」
「妹子は魔法少女だよっ!みててね!ハートふるふるミラクルchuchu☆じゃーん、変身したよっ!魔法少女IMOKO☆だよ」
「…私は…たまゆら星人、jGtn4p-ebptwpganPwnagpVpgjwt-yjbpjmu-xk7pja6tpwmakjptmkptwT(言語にならない)…地球ネームは…アオイ」
「アタシはマキャラメ、鶴だぜ」
「つ、つる?」
妹子が目の前で変身しても動じなかったウラメンが、マキャラメの言葉に目をむいた。
「あれっ、知らなかったんだぜ?」
「あっ…すみません、マキャラメさんの【ルート】まだやっていなくて」
「……ウラメンっちも、アタシのこと、『プールのマキャラメさん』だと思っていたんだな」