嵐の前の静けさの様な1日②
ただいま〜〜〜俺は玄関ドアの鍵を閉めながら、廊下の先にある扉の向こう、リビングにいるであろう2人に帰ってきたぞアピールをした。
するとリビングに続く扉が開き、三つ編みが可愛い女の子が、こちらに凄いスピードで走ってくると、ギリギリで止まりパパ〜〜おかえり〜〜、娘の未来が鼻息を荒くしながら、笑顔で言った。
俺が、鼻の穴がピクピクしてる可愛いな〜娘の鼻を見ながら考えていると、おかえりなさい進さんと、娘の後ろから声がかかった。
娘の鼻ピクから名残惜しく、リビングの扉に目をやるとそこには、包丁とタコを持った妻の春香が立っていた。
た、ただいま、笑顔でタコの頭を持っている妻に、少し恐怖を覚えながら、
今日のご飯はそのタコ様であらせられますか??とよくわからない敬語で、妻に問いかけた。
すると春香は、今日はこのタコを酢攻めにするから楽しみにしてて。
あと未来、宿題途中でしょ。ご飯前にやりなさい。と言ってリビングに戻っていた。
未来も元気よく返事すると、凄いスピードでリビングに戻って行った。
残された俺はというと、酢攻めってどんな調理法だ?聞いた事ないな・・・いや深く考えたら負けだ。と思いながら、早く行けばまた未来の鼻ピクが見られるかもしれんと、洗面所で手洗いうがいをして自室で家着に着替え、鼻を荒くしながら急いでリビングに向かった。