元々は街最強と四天王だったけど、五人そろって四天王の方が表現が楽だなぁと思い始める今日この頃。
久々の更新ですこーんにちーはー!!
輝夜さぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!
「邪魔くさいったらありゃしない。まったく」
「どういう状況なの……」
「馬鹿達の喧嘩さ」
流石我らが輝夜さん。颯爽と現れては颯爽と悪い奴等をぶっ飛ばす! そこに痺れる憧れるゥ。
いや別に本気で憧れるわけじゃないけど。けどほんとにありがたいよほんとに。
「かーぐーやーさんっ! なんで俺まで吹っ飛ばすんすか!!」
「邪魔だからー」
「ひっで! 俺置いてどっか行っちゃうし、マジでほんと酷いじゃないすか!」
「あんたと話してる暇があるなら天武の神将にでも話してる方がよっぽど有意義だと思うけどね」
「辛辣だなぁ……」
翁翔は天津飯に吹っ飛ばされつつも、空中で身を翻して爆風によってすぐに大通りに戻ってきていた。緋ノ宮とキノスはまだ戻ってくる気配はない。
「あ、イケメンの人」
「えー、だからモモちゃんあういう奴やめときなってー、人間はやっぱ顔より性格とか腕っぷしの強さよー。私ならピンチの時に命を懸けて助けてくれるような男性が良いなー」
輝夜さんあまりにも求めてるハードルが高すぎない? 頭はキレるし腕っぷし(能力)も強いのにその条件じゃそりゃ結婚出来なひっ……っ!? な、なんですか三好先輩!? なんで正拳突きヒィッ!?
「私の出身はそもそも男性自体が少なかったので、イケメンとか夢のまた夢だったんですよ。だからなんだか、もう顔さえ良ければ首輪を付けてきびだんごでも食べさせて調教して従順にさせれば良いかなって……」
「うーん、モモちゃんだいぶ拗らせてるなぁ……!」
「そうですか?そんなつもりはないんですけれど……」
な、なんだったんだろう三好先輩……なんか私癪に触るようなこと言ったかな……課長に連れて行かれたけど……こ、怖かった……
ウーンとログログ……やべぇよこいつ完全にこじらせてるじゃねぇか超怖ひ。
「うーん調教プレイかぁ……俺がやるのは好きだけどヤられるのはあんまりなー」
「あら。好みじゃなかったですか? 別に催眠プレイでも良いですけど……」
「いやー同意の上でなら良いかなー。女の子には優しくしないと」
天下の公道でなんつー会話してんだおい。やべーよこいつらやっぱ。プレイじゃねぇよ変態共がこんちくしょー。
へ? カチューシャさんどうしたんですか? なんか顔が赤いですけど……なんでもない? そうですか……
「がぅあああぁぁぁぁぁぁぁあぁぁ!! 輝夜ぁぁぁぁぁぁx!!」
「うーわ、うるさいのが来た。マイルちゃんさぁ。もうちょっとしおらしく行動したらどうよ。落ち着いた方がもっと強くもなれるでしょうよ」
ほんとにうるさいっすよねぇ……耳が痛くなってくる。吹っ飛んだ先の藁の山の中から、雄叫びをあげながら飛び出してくる緋ノ宮。ハンマー使って打ち上げたのかな? 普通に筋肉凄いわ……
「やかましいッ!! 貴様のような犯罪者が居るから冷静になどなれんのだクズめ!!」
犯罪者なの? たけひめかぐやーっと。んー……まぁ傍若無人ではあるけども……えぇ……なんだこの恋愛クソ雑魚お姫様って評価……原典を考えれば仕方ないと思うけどさー
「いやー、そこの翁カスよりははるかにマシだと思うけど」
「誰です? オウカスって」
「自覚無いのこわいわー。頭腐ってんじゃないの。あんたの事だ色情魔」
ナチュラルに夢の国のキャラクターのあだ名とか出すの勘弁してください。あそこにくらべたらウチの会社とかまだまだ小さいんですから速攻で潰されちゃいますから。輝夜さんも何気に胃腸に悪いなぁ!
「とりあえずギルド会館に行くからどけてくれる? ほらモモちゃんも」
輝夜さんはそう言って背後のモモを促します。喋りつつも周囲に天津飯を十人ほど新たに召喚し、四天王達をけん制する有能具合流石ですわ。
「テメェ!! 嶽媛輝夜かワレェ!! ワイに恥かかせやがって!!」
タワシとヒステリック潔癖症自警団長に続いて路地裏から、マントの男が飛び出してきました。銀髪ロングで渋い系の恰好してて、黙ってればカッコいいんだけどなキノス……というかエセ関西弁というより、猛虎弁なのでは? ドウシテソウナッタ。
「死に晒せッ!!」
鞄の中から五寸釘を取り出して、輝夜さんに向けて高速で飛ばす猛虎弁の人。こいつ語尾にンゴとかつけたりするのかなぁ……その辺気になる。
輝夜さんが超然とした態度でそれを見ていると、間に天津飯が割って入ってきて五寸釘を手づかみで止めました。掴んだ手袋が摩擦熱で黒く焦げているものの、見事にピタリと止めています。恐ろしく早い行動だ。私じゃなきゃ見逃しちゃうね。
「人に迷惑かけてんじゃないよ!!!」
「ンゴォッ!?」
突如として目の前に現れた、ハンマーを持った天津飯にまたぶっ飛ばされた模様。【悲報】とかつけようか?
【悲報】ワイ、女の人に五寸釘投げたらぶっ飛ばされた模様
……自分で言ってて気持ち悪いと思ったので消します。
(該当範囲を消去します)
てかほんとにンゴォとか言ってるのはなんなの。殴られた拍子に出ただけなのか、口癖だったのか。うわーすげー気になる。
「あ、あの……!!」
「ん? 誰だいお前。申し訳ないけどショタ趣味は「あ、その……貴女じゃなくて……」
「」
金弥ァ……。
雨霰のごとく飛んでくる木材の弾丸……? の嵐の中から、ほうほうの体で逃げ出してきたストーカーショタこと金弥。輝夜さんが仕方がないとでも言うスタンスで声に答えたものの、バッサリ否定して大ダメージを与えたようです。その辺が弱点なんだね……
「あ、た、助けていただいてその……ありがとうございます!!」
「お、おう……」
「ぼ、僕、その……好きです!!」
「は?」
モモに向かって大声で叫びながら頭を下げる金弥。輝夜さんェ……
放心状態の輝夜さんを尻目に、モモは露骨に嫌そうな顔を披露していました。え“っお前、男なら何でもいいわけじゃないのか……
さらに視点を変えると、緋ノ宮が頭を抱えて鼻息荒くしていました。
「アアァァァァァ!! 不純ン!! こ、子どもが……恋だの愛だの好きだのセッ「隊長それ以上は駄目です!!」……ッウオアァァァ!! し、しかも……こんな気持ち悪い恰好をした女に……オエェェェェェェッ!!」
うわきったねぇ!!?
「うわーーー!! 隊長がまた吐いたァ!!?」
「本部に連れてけ連れてけ早く早く!! 道端がゲロまみれになるぞ!!」
「触るなッ汚らわし……ゲェェェ……」
「ウワァァァァァァァ!! 俺のブランドバッグがぁぁぁぁぁぁ!!!!」
モザイクモザイク……食欲失せたわ……
やべぇよコイツ……よくこんなんで自警団とか務まるな……ゲロインとかやめぇや……流行らんぞ……
「うおぉォォォォォ鳥肌ガぁぁぁぁぁ! クソ尼共、叫ぶなやゴラァ!!」
はるか遠くからキノスの怒鳴り声も聞こえてきます。どんだけ女声嫌いやねんほんと何があったの。マジで気になるわーこいつ。
おっと、一連の緋ノ宮の行動を見ていて茫然としていた輝夜さん達と+aは、キノスの叫び声を聞いて戻って来たようです。
「あ、あの……それで……」
「え? あ、うん。別に私も興味ないし。子ども嫌いなんだよね」
「モモちゃん酷いなぁ……」
ほんと腐ってんなコイツ。
「初めて会った顔も名前も知らない女の子に、公然の場で告白された挙句に貞操まで奪われそうになって嫌いにならないわけが無いでしょう……」
「何それめっちゃ面白いんだけど、モモちゃん何があったか後で教えてよ」
クソワロタみたいな表情でモモに絡む輝夜。わりとウザ絡みだけど、クズもまんざらでは無いのか、「はいはい」とか言いつつ答えます。クズと性格良い姉御肌とかって性格全然違うのに、結構相性良いのかね? モヤッとするけど輝夜さんが嬉しそうならまぁ……
なんかやっと落ち着いてきた? ツッコミが少なくなった気がする。ありがたいけども。全力で。
「輝夜さーん。俺も一緒に~そのクソガキはぶち殺してさぁ」「あんたが死んどきな」
「ヒッ……その、えっと……背負ってる子が! あ、僕……欲しいです!!」
「えー……?」
金弥の要求に肩すかしを喰らったような表情をするモモ。チラリと横を見ると、そこには目を覚ましたアリスの顔がありました。ヒェッ幽鬼みたいな顔してる……
「お姉様、なんでこんな男共に絡まれて……!」
「ちょっと静かにしてもらえるかしらぁ?」
「お姉様! 早く逃げましょう! 男なんてロクでもな「キビダンゴでも食べてて」
むぐっ……むぐ……」
口にキビダンゴを押し込まれて思わず噛んでしまったアリスちゃん。おいおいおい詰んだわこれ。
「…………」
「あ、あの……この子……いやアリス、ちゃんは一体……」
「いやー。なんだか慕われてるので……渡すとかいうのはちょっと……」
嘘つけ。魔法使わせない為にキビダンゴ食わせて洗脳した癖に。思考読めるんだぞ。
なんだかんだで転移能力とか使いやすそうだからと考えるモモです。まさに下衆。
「じゃ、じゃあ僕も連れて行ってください!!」
「えー……」
チラッと輝夜さんの方を見るモモ。キメェんだよ。
「まぁ良いんじゃない? 変な行動取ったら即座に拘束するからね」
「輝夜さんがそう言うならー?」
語尾を伸ばすな気持ち悪い。
「ま、ぼちぼち行こうかー」
先ほど傷つけられたのに、このストーカーを許容する懐の深さ……流石は輝夜様ぁ! お? 天然タワシが両手をあげて降参ポーズを?
「ほらー。なんにもしませんから、俺も連れてってくださ「かっ飛ばせー、て、ん、しょう!」ゲボホォァ!!?」
キノスと同じようにタワシの目の前にハンマーを持った天津飯を召喚すると、遥か彼方へと思い切りぶっ飛ばしました。やっべ超ホームラン。きもてぃー!
見事なフルスイングだった。メジャー挑戦とかしません?
「さぁて! 邪魔者も消えたしそろそろ本当に行くよ!」
ちょっとイライラしてたのか、輝夜さんは声を張り上げながらモモ以下、一行を促したのでした。
ちょっと爽快でした……輝夜さんしゅきぃ……
戻って来なさい。by課長




