料理
霊…霊夢
ア…アリス
魔…魔理沙
霊「魔理沙に呼ばれて来たは良いけど、いったい何の用なのかしら?」
ア「それを私に聞かれても困るわよ。私だって何も聞かされずに来たのよ?」
魔「よう、よく来たな!待ってたぜ~」
霊「魔理沙、いったいなんの用で私達を呼んだのよ?」
魔「まあまあ、取り敢えず家に入れよ。話はそれからでもいいだろ?」
ア「そうね、最近外が寒くなってきたから中に入れてもらうとするわ。風邪はひきたくないし」
魔「ささ、中に入って入って」
霊「……(なんか嫌な予感がするのよね)」
ア「で、中に入れてもらったは良いけど……」
霊「魔理沙がどこか行ったまま戻ってこないわね……」
ア「客人を呼んでおきながら家主が居なくなるとかマナー違反にも程があるわよ」
霊「魔理沙にマナーを求めるのは無駄よ。アレは平気で法まで破っていくから」
ア「それもそうだったわね……」
魔「ほ~う?じゃあ二人はこれが要らないってことか?」
霊「!! これは食べ物の匂い!!よーこーせーーー!!」
魔「お、おい落ち着け霊夢!!鍋の中身がこぼれるだろ!!」
ア「良い匂いね。これは、シチューかしら?」
魔「お、流石家庭的魔女。正解だぜ」
霊「シチューなんてしばらく食べてないわ。だからはやく寄越しなさい!」
魔「だーかーら!落ち着けっての!!今日は二人にこれを食べてもらいたくて呼んだんだから!」
ア「魔理沙が家庭的に……!!お母さん嬉しいわ……」
魔「なんだその小芝居……。まあいいや、とにかく食べてみてくれよ!」
霊「それじゃあ早速!!…………ナニコレ?」
魔「シチューだぜ?」
霊「……何で若干茶色いの?」
魔「何でか知らないけど茶色くなった」
霊「何で!?」
ア「……あ~、それは焦げた具材を入れたせいね。焦げの色が混ざったせいで茶色くなったのだわ」
魔「そうなのか?それは知らなかったぜ」
ア「この程度なら味に大して影響は無いわね。次は焦げないように気を付けるのよ?」
魔「わかったぜ、母さん」
ア「誰が母さんか」
霊「あら、美味しいわね。魔理沙にしては上出来じゃない」
魔「……なんか引っ掛かる言い方だけど、ありがたく受け取っておくぜ」
ア「ほんと、見た目の失敗さえなければお店に出せるぐらいだわ」
魔「ホントか!?やったぜ!!じゃあ、ついでだから私オススメの食べ方を教えるぜ!」
霊&ア「「オススメの食べ方?」」
魔「ご飯の上にかけて食べるとまた旨いんだぜ!!」
霊「それ、私が前にやった食べ方じゃない」
魔「そうだっけ?まあいいや、とにかく食べてみろよ!ほら!」
霊「………………」
ア「………………」
魔「な、何で黙るんだよ……」
霊&ア「「ドウ見テモ中華丼デスガ……」」
魔「…………言うな。泣きそうになってきた……」
この「ブラウンシチュー」、実は私の実話だったりします。
おかしいなぁ、入れるちょっと前まで焦げてなかったはずなのになぁ……