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狭間の章3

獣人領。それは、字のごとく獣人族が住んでいる地域の事を指す。

特徴としては、文明の利器と言える物は少なく、町なども存在せず小さな集落が点々と存在しており、自然と共に野生生物に近い暮らしをしているのがあげられる

勿論例外は存在するが。


そんな獣人達の地域をジルフォンスとマリーの二人は歩いていた。


「お~い。大丈夫かぁマリー?」


「はぁ、はぁ、はい。だ、大丈夫です」


「いや!全然大丈夫に見えねぇよ!」


ジルフォンスの問いかけに、マリーは大丈夫だと答えるが

ジルフォンスの言う通り、全く大丈夫には見えないほどに疲弊していた。


「まぁ、無理もねぇか。ここ十日間ほどほぼ歩きっぱなしだしぃな。

本当なら|目的地(豊穣の地)に着いても可笑しくねぇ日にちなんだがぁ」


ジルフォンスが納得しながら言葉を発する。

しかし後半は、少し自業自得だと言わんばかりの声音だ


「だ、だって仕方がないじゃありませんか!!下手に獣人達に見つかって騒ぎを起こすわけにもいかないんですから」


「だ・か・ら、なんでそうしないといけねぇんだ!?」


「無駄な争いを起こさないためです!!ただでさえ私たちは人間族なのですから。

見つかったら大変な事に成るのは目に見えています。」


そう。この会話からわかるように、二人は今、獣人達に見つからないように細心の注意を払って、<豊穣の地>に向かっている。

当初最短ルートで行こうとした、ジルフォンスに対して、慎重に行動しようと提案したマリー

激しい言い争いの結果、ジルフォンスが所有物マリーの言い分にいやいやながらも納得したのである。

その為に、必要の倍以上の時間がたっても未だに目的に着かないのである。


「自分たちの目的を最優先にして、邪魔する奴らはぶっ飛ばして先に進む。

そうすれば、こんな遠回りの道なんかじゃなくて、最短のルートで行けるのに何が不満なんだぁ?」


「た、確かにそうかもしれません。・・・・・・それでも争う事はダメなんです絶対に・・・・・・・・・」


「はぁ~。まあ、もうすぐで<豊穣の地>に着くだろうしな。この話題は終了だぁお前が言い出して提案したんだ。最後までへばるんじゃねぇぞ」


「はい!」


自分の意思に納得しないマリーに対して諦めたのか、それとも本当にどうでもよくなったのかジルフォンスは話を切り先に進む。

そんな後を、疲れを感じさせない声で返事をしながらジルフォンスの後を追うマリー


二人はゆっくりと、しかし確実に<豊穣の地>に近づいていた。



















そこから、数時間後ジルフォンスがマリーに語りかける。


「おお、マリー。目的地が見えてきたぜぇ。」


「はぁ、はぁ、ほ、本当ですか?」


「ああ、本当だぜぇ。見てみろよぉ。」


そう言って、マリーに景色を見せるジルフォンス


「す、すごい!!」


「まぁ、そう思うのは無理ねぇな。何たってほとんどが食材で覆われた大地なんて此処でしか拝めねぇからな。」


「本当に凄いです。」


マリーが驚くのも無理はない。

なぜなら目の前の風景には、食材しか映っていないのだ。

それも野菜などの植物系だけならまだしも、肉に魚介類でさえこの大地からは生えている・・・・・


「さぁって、ここからはどうやってばれない様にあそこに行くかだなぁ?」


「え?それってどう言うことですか?」


「見ろよぉ。あそこに小さな集落があるだろ?あれの監視の目を越えねぇとあそこには行けねぇ?どうせなら最後まで見つからずに行きてぇからなぁ」


「! そうですね。どうしましょうか?」


「あそこは、<ネラ>って言う、ネコ科類の獣人が多く住む場所だ。そこを利用して行くかぁ?」


「そうです・・・・」


ジルフォンスのに答えようと後ろを向いたマリーが固まる。

気になって、ジルフォンスも後ろを向いてみる

するとそこには


「・・・・・・・・・・・」


二人をじっと見ている猫耳が、可愛らしい獣人の少女が二人を見ていたのだから。





   ばれずに侵入しようぜ作戦。開始前に失敗!!!


























































~同刻・シルン王国国境~


「ふふふふ~~~ん。さ~ってと、ゴミ掃除も終わったしそろそろ行くか、畜生どもの巣に」


ある一人の男がシルン王国の国境より、獣人領に入った。

ジルフォンス達の運び屋となった、盗賊達を全て皆殺しにして

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