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出会いの章4

「<七つの大罪>だと!」

「う、嘘。<七つの大罪>ってあの・・


少年がジルフォンスと名乗った事よりも、彼が<七つの大罪>である事に衝撃を受ける二人。

それに、気を良くしたジルフォンスが話し出す。


「そう反応見るに、俺の事をいちいち説明する必要はねぇみたいだな」


「・・あ、ありえん!!<七つの大罪>など、ただのおとぎ話だ!!存在するがない」


「でも、目の前にいるぜぇ?」


まるで、ジルフォンスが言った事を認めたく無いように必死に否定するゴエル

そしてそれを、面白そうに見ているジルフォンス

そんな中、マリーが驚きながらも、確認するかの様に言葉にし始める


「な、<七つの大罪>かつて、な、七つの大陸全土を恐怖に陥れた七人の罪人。

それぞれ一人一人が、罪の原点・・である<咎の罪>を犯しその魂までもが罪で縛られた者。」


「へぇ~よく知ってるじゃん」


「と、当然です。<七つの大罪>の事は、あらゆる種族達が知っており、その事は恐怖の象徴として伝わってるのですから」


「まぁ、そうだなぁ。あと、次いで言うと<七つの大罪>のメンバーは、決まった種族で、構成されてないから<獣人族>や<竜人族>の奴もいるぜぇ」


「え!そうなのですか!」


「おう、種族間では、<七つの大罪>は、全員その種族で構成されてる事になっているが、実際はてんでバラバラの種族が集まって出来たチームだぜぇ」


「!!」


それを聞いたときマリーは驚愕した。

なぜなら、種族間の争いが絶えないこの時代においては、絶対にありえないことだからだ。

種族のほとんどが、自分達の種族以外を憎み争う今この時では、他の種族と手を取り合ってチームを作るなど不可能なはずだからである。

マリーが、驚愕しているさなか


「ふん!!」


とゴエルのパンチが再びジルフォンスを貫いた。


「仮に貴様が、<七つの大罪>であったとしても、それは何年も昔の話。

そんな曖昧な伝説に吾輩たち聖騎士が負けるはずはないわ!!」


「ジルフォンス様!!」


さっきまでとは明らかに違う手ごたえを感じ、勝利を確信するゴエル

そしていきなりの不意打ちうを喰らったジルフォンスを案じるマリー

しかし、そんな心配が無用だった事に彼女はすぐに気づく。

なぜならば


「おいおい、そんなお遊びはいい加減やめて、剣を抜けよぉ。今のままだと瞬殺だぜぇ?」


その程度で、やられるような生半可な存在ではないのだから


「な、なにぃ!!」


「ジルフォンス様、凄い」


「なぁ、マリーそのジルフォンス様って言うのやめてくんねぇ?

何かスゲェ背筋が痒くなる」


「え。で、でわ何とお呼びすればよろしいでしょうか?」


「<ジル>って呼んでくれぇ、<七つの大罪あいつら>からそう呼ばれてる」


「は、はい。ジル様ですね」


「何か違うけど、まぁ今は良っかぁ」


まるで、ゴエルの脅威など無いかの様に世間話をし始める二人

しかし、ゴン!!っと凄まじい音をたてながら剣を抜くゴエルがいた


「良いだろう。この吾輩を前にしてもその不遜な態度。今までは、手加減していたが、貴様をマリー様を連行するうえでの障害と見なし排除する」


「良いぜぇ、やっぱり闘いはこうでなくちゃなぁ」


ゴエルの出す圧倒的な重圧に押しつぶされそうになるマリーをしり目に

ジルは、ゴエルの重圧を物ともしない軽い口調で、拳を握る。


「覚悟せよ、<強欲の罪マンモン>のジルフォンスすよ。吾輩の愛剣の礎にしてくれるわ!!」


「おお!俺が<七つの大罪>だとようやく認めてくれたみてぇだな」


「未だに信じがたいが、貴様に宿るその圧倒的までの魔力ちからを感じれば否が応でも信じたくなる。」


「それもそうかぁ。それじゃあ始めようぜ・・」


とジルが言い終わらないうちから、ザバァァァァァンとゴエルの振りぬいた剣による斬撃がジルを襲った!!

その影響で、周りの岩肌や地面に大きな亀裂を作る


「吾輩がその身に宿す魔力ちからが体現せし魔法は<与えし剛力の源パワーアップ

万物に吾輩の魔力ちからを与えその物の力を強化する魔力ちから

よく切れるものはさらに切れ、岩をも砕く力は更なる力を生む。

そして、吾輩の剣は切れ味抜群の<スライサー>と呼ばれる岩石でできておる。

吾輩の魔力ちからと合わせれば貴様に勝ち目はない!!」


と自信満々に豪語するゴエル

しかし


「でもよぉ~当たらねぇと、その力もいみなくねぇかぁ?」


紙一重でゴエルの斬撃を躱していたジルが、ゴエルに聞く


「ほぉ、よくぞ躱した。」


「んなもんで、褒められてもうれしくねぇよ」


ゴエルは単純に自分の剣を避けたジルに賞賛を送り

ジルはこんな当たり前のことで褒められるのは嫌だ!!と言わんばかりに不機嫌な顔をする

そんなあまりにも次元の違うやり取りを見て、マリーは声すらあげれない。


「よ~しぃ。今度は、俺も攻めるぜぇゴエルのおっさん。」


「!良いだろう。返り討ちにしてくれる」


そう言うと二人はほぼ、同時に聞き足を前に出し、ゴエルは剣をジルは拳を握った。

まるで、お互いの一撃を比べ合わせるかの様な行動に二人が出たのは、一人は騎士の誇りにかける挑戦状を受け取ったため、そして一人は、騎士に対する敬意を感じたために、起きた現象である。

どちらがそうなのかは、推して知るべし。


「ゆくぞ」


「こいや」


その声が合図に、ブン・シィと剣を振る音と拳を突き出す音が同時に発しられた。

剣と拳どちらが強いかなど、聞くまでもないだろう。

しかも、剣は魔力ちからで、強化されているのだ。

十人に聞けば十人が剣が勝つと答えるだろう。

しかし、今回はその理屈が、通用しない。


バキィィィィと甲高い音を出して壊れたのは、他でもないゴエルの剣なのである


「バ、バカなぁ!!」


ゴエルは驚愕の余りに声を出す。

何の魔力ちからも宿ってないただ・・の拳に強化された自分の剣が負けたのだ、冷静でいられるはずがない。

そして、戦闘中においては、その驚愕は致命的な隙と化す


「じゃあなぁ、ゴエルのおっさん。あんたのその聖騎士に対する誇りだけは見事だったぜ。その剣と一緒に奪おう・・・か悩んじまったぜぇ」


そんな事を言いながらジルは、剣の破片舞う中、もう片方の拳を握りゴエルに突き出す。

驚愕の余りに思考が一瞬停止したゴエルには避けれるはずもなく


ズゴォと言う鈍い音をたてながらジルの拳はゴエルの顔面を貫いた。

ズルと地面に倒れこむゴエル

ここに勝敗は決した、ジルフォンスの勝利によって!!

初めての戦闘でしたがどうでしたか?

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