初戦闘と錬金術士
お気に入り登録がさらに14件にもなっていてテンションが上がりまくりでした
「まぁ、とりあえずMOB狩り行こっか?」
「うん……」
まだちょっとへこんでいる俺のことも気にせず、MOB狩りに行こうと言うことになった。
町の外まで移動し、ここは《初心者の平原》。町の外は、東が初心者の平原、西が海岸、南がサーブル砂漠、北にはガルデア川があり、東西南北の順で難易度が上がっていくらしい。
周りには100人以上の人がいる。皆、俺と違う点が一つだけある…。そう…皆武器を持って戦っているのだ。よく考えてみたら俺素手じゃん……。
「空。あんたの方にMOBが行ったわよ」
なんだって、確かに俺の周りにはドロドロしたスライムみたいなMOBがいるんだが…、ちょっと多くね…。俺まだレベル1だぜ、同時に15匹なんて相手できるわけねぇだろうが!!
「ああ!もう!」
俺は覚悟を決めて目の前にいるやつに思いっきり、回し蹴りを仕掛けた。
ドゴゴッ!!
おや、ラッキーなことに1匹倒すつもりがさらに3匹ほど巻き込んでくれた。周りのやつらは、そんなこと気にせず攻撃してこようとしてきていた。
「くらえ!!」
周りのやつを無差別に殴りまくった。痛ってっ!!畜生くらっちまったじゃねか!HPが3/1ほど減っていた。やばっ、後二発食らった死ぬじゃん。
ひたすら殴り続けたら、いつの間にか後一匹になっていた。
「これで!終わりだ!!」
ジャンプしてからの踵落としが完全に決まった。さらにジャンプが予想以上に高く1.5mほど飛んだから威力は上がっているはずだ。たぶん。
ポーン「レベルが2になりました」
ポーン「レベルが3になりました」
ポーン「レベルが4になりました」
どうやら今のでレベルが3も上がったらしい。もしかして、夏姉ぇ達を超したんじゃね、などと思い二人にレベルを聞いてみた。
「私?私はレベル5よ」
「私はレベル6だよ」
さっきの俺の期待は何だったんだ…。
「レベル10になったら、転職できるからがんばりなさい。」
「後、お兄ちゃんの場合早くスキルレベルあげて変えた方が良いよ」
「ありがとう。それと雪、俺はスキルを変えるつもりはないぞ」
「まぁ、好きなようにすると良いわ。私達は前にやってたギルド仲間達と一緒にもう少し強いところで狩るけど、空も来る?」
「いや、しばらくここでレベル上げでもしてるよ」
そういって、夏姉ぇ達と別れた。
しばらくスライムやゴブリンにいろんな動物たちを狩り続け、休憩するため一回町に戻った。ステータスの確認でもするかな。
名前/SHIELO
職業/旅人LV.8
スキル/殴りLV.4 キックLV.6 投げLV.2 鷹の目LV.8 ジャンプLV.4 ステップLV.7 錬金LV.1 薬剤LV.2 合成LV.1
装備/布の服 布のズボン
こんな感じか。そういや、合成と錬金はまだやってなかったな。やってみるか、ドロップしたものがたくさんあるし。確か、スキルを選んだ時に…、おお、あったあった。初心者用の錬金キットと合成キット。これでできるな。
錬金は物質変換ができるスキルらしい。試しに、投げて攻撃しようと思っていた石を20個ほど取り出す。錬金発動!。一瞬ピカッと光った後残っていたのは文字通り【岩】だった。岩が二つ残っていて一瞬、訳が分からなかったがすぐに理解することができた。錬金は10個の同じアイテムを1個のワンランク上のアイテムにすることができるようだ。しばらく、石を岩に、毛皮(小)を毛皮(大)に、薬草を上薬草に、などを続けていくうちに錬金レベルが2に上がった。
次は合成か、これも錬金と同じように色々と試してみたが、全て失敗だった。これは本当にクズスキルだったかも、なんて考えているうちに減っていたHPが回復していた。
俺は今日中にレベルを10まで上げるため、また初心者の草原に向かっていった。
何とかレベルを10まで上げた俺は今、町にある《職業屋》と言われる所に転職するため来ていた。
「汝は何になることを望むか申してみよ」
職業を選んでください/剣士 魔法使い 司祭 戦士 侍 忍者 格闘家 錬金術士 鍛冶職人 裁縫職人 木工職人 装飾職人 魔女 巫女
※注意 魔女と巫女は女性のみで、同じく魔法使いと司祭は男性のみです
錬金術士を選択。
錬金術士でよろしいですか?yes/no
俺はもちろん、yesを押した。
ポーン「職業が錬金術士になりました」
ポーン「新しいアビリティを取得しました」
よしこれで職業は変更できたし、どうするか…。そういえば、21時から広場でイベントがあるとか言ってたな。今は…、20時45分か。よし、時間的にもピッタリだな。
そして、俺が広場についたのは20時59分。ギリギリだったな。
時刻が21時を刻んだとき、FOの中は全て闇につつまれた。