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ーUntil the Daybreakー  作者: Lauro
序章 ーin the Duskー
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97/114

ーエピローグー

それから数日後

「何が楽しくて俺達までこんな格好するんだよ?」

全身を映せる鏡の前で礼服を着た自分の身だしなみを整えるラルク

「仕方ないだろう、セレン様の仮即位の記念式典に招かれたんだぞ?もっと喜べ」

アルトは騎士であるからこういった儀式には慣れている様子だ

白銀騎士団の白を基調とした胸には隊長格の記しである勲章を付けた礼服をピシッと着こなしている

謀反が終わりを告げ

暗殺によって命を落としたセリエ女王の代わりに第一王位継承者であるセレンが仮という形ではあるがルシア女王の座に就くことになり

ラルク達もそれを記念する式典に招かれているのだ

「ラルク、先程セレンが探していましたよ、英雄は大変ですね」

シルヴィアはいたずらっぽくラルクにそう言った

「英雄なんかじゃねぇよ、シルヴィア…」

そう言いながらラルクはセレンを探しに部屋を出た

「よぉラルク…ってお前礼服似合ってねぇなぁ」

廊下に出るとライカがいつものようにヘラヘラと笑いながら歩いてきた

「お前は似合ってんのが逆にムカつくな…」

整った顔立ちのせいかライカはさらっとガルシア王国の礼服を着こなしている

「アタシは?アタシは?」

メリッサは胸に付けた大きなリボンを揺らしながらライカの前に出てピョンピョン跳ねる

「あぁ、ライカとお似合いだな」

そう言われたメリッサは嬉しそうに体をくねらせる

「なぁ、そういやセレン見なかったか?」

城に戻っていつもの立場に戻ったセレンはそんな気軽に出歩いたりしてはないと思うが一応聞いてみる

「ん〜…私室にいるんじゃないかな?ってラルクぅ〜もしかして…?」

メリッサはニヤニヤしながらラルクの顔を覗き込む

「モテる男はツライねぇ…分かるぜラルク!」

「いや、分かってないだろ…」

「へへっ…じゃ、俺はアルトの礼服姿見にいった後にセレン女王様のドレス姿でも拝みに行くかな〜」

そう言ってライカはポンとラルクの肩を叩きラルクの横をすり抜けていった

「ちょっとライカぁ!?目の前にこんなにかわいい女の子がいるでしょー?!」

そんなやりとりをしながら2人は行ってしまった


謀反が終わってから事後処理のために何度も城に来る度にセレンの部屋に立ち寄るようになったからセレンの私室の場所はもう覚えてしまった

セレンの部屋の前に着き扉の取手に手をかけようとしてその手を止める

おっと、あの時は…

「セレン、いるか?」

ラルクは二回扉をノックした

「はい、どうぞ入って下さい」

中から返事が返ってくるのを確認してから扉を開けて部屋に入ると

イスに浅く脚を揃えて座り白と水色のドレスを身に纏った少女が座っていた

「ラルク、変じゃないですか…?」

セレンは恐らく久しぶりに着るであろうドレスに戸惑いを見せる

「綺麗…だぞ?セレン」

ちょっと恥ずかし気に言うとセレンは化粧でほんのり桃色になっている頬でにっこり笑みを浮かべた

「それで、何か用があるんだろ?」

ラルクが尋ねるとセレンは先程とは打って変わり寂しそうな表情を浮かべた

「ラルク、もう戦いは終わってこの国には平和が訪れたんですよね…」

セレンは確認するように言いながら彼女のほっそりとした白い右腕に着けられている腕輪を外す

「ラルクに返します…寂しいですけど、約束は果たされたんですよね…?」

ラルクは腕輪を差し出されたが受け取ろうとはしない

「私、いざ自分が王位に就くとなって分かったんです…みんながそれぞれの日常に戻ったら忙しくてお互いのことも忘れちゃうのかなって…」

それを聞いたラルクはセレンから腕輪を受け取った

その時、セレンは一瞬寂しそうな表情を浮かべたがラルクはまたセレンの右腕に腕輪を通した

「まだまだ本当に約束は終わってなんかない。むしろ、これからの方が大事だ…もしかしてセレン、怖いのか?」

セレンは一瞬黙って俯き、小さく頷いた

「はい…お母様は私にとって憧れの王様でした。誰からも慕われて、優しくて強くてとても素敵でした……でも、私はお母様のようになる自信がありません…約束を守る自信だって……」

セレンはラルクに王になりこのルシア王国を統べることに対しての不安をさらけ出した

それを聞いたラルクはいつかのようにセレンの前に跪いて彼女の琥珀のように澄んだ瞳を見上げた

「だったら母さんと同じになろうとしなくていいさ、セレンに出来ることをしてこの国をまた創ってけばいい。みんなセレンが好きだからここまで力を貸してくれたんだ。これからもきっとそうだ」

「でも…」

まだセレンは不安を拭い去れていないようだ

「それに、あの約束は俺とセレンだけのものじゃない、みんなで守ってくものだ。不安ならみんながついてる…さぁ、一緒に行くぞ」

ラルクが手を差し伸べるとセレンだけのその手を両手で優しく握りしめた

「ラルク、みんな…!」

奥を見るとそこにはいつの間にかシルヴィア、アルト、ライカ、メリッサの姿があった

手を繋いだ2人は皆とも手を繋いで歩き始めた

皆の待つ光の方へと…

「みんなと出会えて本当によかった…」



セレン様、そして救国の英雄ラルクとその仲間達。

平和をその手にした貴方達はこの先どのような未来を創っていくのでしょうか。

貴方達の暁を迎えるための本当の旅路は始まったばかりなのかもしれませんね。

さて、私ももうしばらく見守ることにしましょう………


Untill the Daybreak 第一部


ーFinー


…いかがでしたでしょうか?

これでアンティル・ザ・デイブレーク第一部本編は完結となります。


ですが、このあとに本編は修了しましたが外伝少しばかり続きますのでそちらもお読みいただけたら光栄です。


また、現在アンティル・ザ・デイブレーク第二部と新作を鋭意製作中です!どうぞお楽しみに!!


最後まで読んで下さった読者の皆様へ…


この度、Untill the Daybreak の本編を完結とさせていただきました。

この作品が僕の人生で始めて描いた小説だったわけですが、こんなにたくさんの方々に読んでいただけたのが本当に僕にとって嬉しかったです。

一年間に渡りお読みいただいて本当にありがとうございました。


作者 Lauro

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