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ーUntil the Daybreakー  作者: Lauro
序章 ーin the Duskー
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外伝 ーLover or Friendー Part2

そして数日後、ある街で滞在中のラルク達が宿でボーッとしていると

誰かが階段を上がってくる足音が聞こえた

「ふぅ…つっかれたぁ」

ライカが扉を開けメリッサを先に部屋に入らせた

「おかえりなさい、どんな用事だったんですか?」

セレンが今帰ってきた2人に聞いているのは

ガルシア軍に所属の2人は先程駐屯所の司令部に呼ばれて出向いていたからだ

「ん~なんか明後日レギオンで定例の食事会やるんだとさ」

とライカが後頭部に手を回しながら話す

「このご時世に随分悠長な事をするんですね?」

シルヴィアにとっては皮肉のつもりかもしれないが確かに事実でもある

「でも、今回はレギオンでやるっていうのも珍しいよね?」

メリッサはライカを見上げる

「あら、どうして?」

アルトが皆の疑問を代弁する

「まぁ、そもそも定例の食事会ってのも、力を競い合うまとめるのが難しいガルシア王国の連中をひとつにまとめるための手段なのよ。一緒にメシ食って酒でも飲めば少しは仲良くなれんだろ?んで、そいつをいっつも王都でやるんじゃなく、各地の領主んとこにガルシア王がわざわざ出向くわけ」

「お陰でオルドネス様が行くとこ行くとこ街中お祭り騒ぎだけどね…」

メリッサは苦笑いを浮かべる

「じゃあ今度はそのお祭り騒ぎが王都の番なのか?」

ラルクが聞くとライカはメリッサ同様苦笑いしながら首を横に振った

「流石に今の状況じゃそれは出来ねぇな…だから、今回はかなり小規模でやるんだと。あ、ラルク達も参加するって言っといたぜ」

「え?いいのか?私達のようなただの騎士や傭兵なんかが…セレン様ならまだしも……」

アルトはそう言いながらセレンを振り返る

「いいのいいのっ!元々オルドネス様がみんなと仲良くなりたいって言って始まったものだし!」

「そうなんですか?なんだか楽しそうですね!ルシアではそういう事は出来ませんでしたから」

セレンも楽しそうなその響きに笑顔をこぼす

「ルシアは階級社会ですからね、もし女王がそういう下の者と交流するという提案をしたとしても周囲がそれを許しませんからね」

「まぁシルヴィア、せっかく招いて頂くのだし、楽しみましょう?」

アルトがシルヴィアの頭にポンと手を置いた


そして3日後

ラルク達がレギオンに到着する頃には既に例の食事会の準備は整っていた

「ガルシア王、いいのか?こんな時に俺達だけでこんなことしてて?」

ラルクは来て早々準備の指示を出しているオルドネスに質問する

「確かにラルクの言う通りではあるな。しかし、時にはこういった息抜きも俺達には必要だ。これから先は長い戦いになるからな…」

そう言われると少しは納得できた

旅に出てから何かと神経が張り詰めている事が多かったが

だからこそ潰れないためにこういう事が必要なのかもしれない

「あの!オルドネス様、本日はこのような場にお招き頂き…っ!」

セレンが緊張しながらも頭を下げようとするが

「ハハハッ!セレン殿、今日は堅苦しいのは無しにしよう。ガルシア人はこういうのはどうも苦手でしてな……あそこにいるのを見ればお分かり頂けるだろうが…」

オルドネスは豪快に笑った後に準備を手伝うライカに視線を送る

「ライカつまみ食いするなっ!行儀が悪いぞ!」

運ばれてくる料理に手を伸ばそうとしてアルトに手を叩かれている

「無礼講というわけですか…」

「そういう事だな小さな軍師殿」

そう言いながらオルドネスはシルヴィアの頭に大きな手を置いた

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