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ーUntil the Daybreakー  作者: Lauro
序章 ーin the Duskー
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外伝 ーLover or Friendー Part1

「帰ったぞ~」

ラルクは両手に紙袋一杯の荷物を抱えながら左肩で宿の部屋の扉を開ける

「いや!アタシはあると思うっ!」

扉を開けるなりメリッサの元気な声がいつも通り聞こえてくる

「いえ、それはありませんね」

シルヴィアの冷静な声

「…?みんなして何やってんだ?」

ラルクがテーブルの上に買い出しで買ってきた荷物を置きながら聞く

「あ、ラルクおかえりなさい!買い出し当番お疲れ様でした」

部屋に入ってきたラルクにセレンが一番最初に気づき笑顔を見せる

「あぁ、それはいんだけどみんなして何をそんなに議論してんだ?」

「ラルク、ちょうどいいところに来たわね」

アルトが期待するような眼差しでラルクを見るが

ラルクにはその理由がわからなかった

「…?」

「いや、ラルクはあんまそういう事気にしないんでない?」

ライカがヘラヘラと笑いながら言う

「何がだよ?」

勿体つけられてちょっと苛立ちながら聞き返す

「えっとね、男女の間に友情はあり得るか…って話し!ラルクはどう思う?」

………ホントこいつらこういう話題好きな……

「ん?……まぁ、あんじゃねぇの?よっぽどそいつが嫌いじゃなけりゃ、普通仲良くしようとするだろ?」

と、一応は持論を展開してはみたが

あまりセレン達の反応はよろしくないようだ

「どっちともつかずな上手い切り返しですね」

ん?シルヴィアそれは褒めてくれてんのか?一応ありがとうございます…

「えっと、ラルクらしい意見ですねぇ」

逆に俺らしいってどんな意見だ?セレン…

「まったく…ラルクはこういう事に関してはヘタレだな……」

ヘタレですみません姐さん…ってなんで俺謝ってんだ?

「まったく欲がないねぇラルク君は~」

欲望が服着て歩いてるような奴には言われたくないけどな…

「ラルクつまんなぁい!」

聞いといてそれかメリッサ!?

「ん…じゃ、みんなはどうなんだよ?はい、シルヴィアからどうぞ!」

ラルクは手を一度パンと打ち鳴らし合図とした

「僕は男女の間に友情は無いと思います。元々人間には3つの欲、さらには7つの罪が…」

と続けようとしたところでアルトがシルヴィアの口を背後から手のひらで優しく塞ぐ

「ちょっと自重しましょうかシルヴィア?話しの流れがよくないわ…」

「はい…んで、アルトは?」

ラルクが聞くとアルトは腕組みをしながら少し考え込んだ

「私は………あると信じたいわ。勿論、倫理観という問題もあるけど。恋愛で下手に崩したくない関係というのもあると思う…」

「おっと、なんか深い話になっちゃいそうだな」

「んじゃ、そういうライカは?」

「俺はシルヴィアと同じで無いと思うぜ?やっぱ男と女だしな~情くらいあんだろ?」

ちょっと驚いた

男女問わず打ち解けられるライカなら友情はあり得ると即答すると思っていた

「だってぇ、かわいい女の子とぉずっと友達のままだったら口説きがいないじゃん?」

「ライカは常に自重しろっ!」

アルトに金髪の頭を叩かれた

たが、いかにもライカらしい答えだ

「で、最後メリッサな…」

「えーとね…アタシはあると思うよ?実際仲いい男の子結構いるし」

じゃあライカはどうだと聞いてみたくもなったが

それは2人の様子を見るだけでもよく分かった

「なるほどな…男女でハッキリ分かれたな」

ラルクは腕組みをしながら仲間を見回す

「ラルクはどうですか?」

意外にもシルヴィアに追求された

「いや、だから…俺はどっちでも……」

「ラルクぅ~この際だからいっちゃおうよ~!」

この際ってどの際だよ…

「んん…俺は……やっぱ男女の友情ってあると思うぞ?アルトも言ったけど、こうして今俺達は仲間だ。戦ってりゃあんま男も女も関係ないだろ?」

確かに毎日こうして旅をしていれば恋愛感情というものは

気がつかない間にどこかへ行ってしまうのかもしれない

「ラルクはマジメだねぇ~こんなんで将来結婚出来んのかねぇ…」

ライカに同情されるように肩を2回軽く叩かれた

「安心しろ、ライカより早く結婚してやるよ…さ、メシにしよう!」

ラルクはこの話題を終わらせるために手をパンパンと叩いた

「そういや、今日の食事当番ラルクだったな…」

「覚悟して食べないといけないわね…」


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