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ーUntil the Daybreakー  作者: Lauro
序章 ーin the Duskー
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第4章 ーBubbly Girl Melissaー

「お前達起きろ、終わったぞ」

剣を収めねじ伏せられる事を逃れたラルク以外に促す

「グレンよもう少し手を抜いてやってはどうなんだ?」

闘技場に戻ってきたオルドネスはグレンにそう声をかける

「いや、俺達こそ連携が上手く決まって油断してたな」

それを聞いてグレンとオルドネスは笑みを浮かべ眼尻にシワをつくる

「それが分かるならそろそろお前も一人前かもな」

「いいだろう、第1の試練は合格だ!第2の試練は城に戻ってから授けよう、いいな?」

そう言い残しグレンとオルドネスは興奮冷めやらぬ闘技場を出て行った

「とりあえずは第1の試練は合格か…」

そう呟きながらまだ体に痛みの残るシルヴィアとアルトを助け起こす

「ガルシア王の試練に挑戦するなんてお前達正気の沙汰じゃないぜ…」

先に起き上がったライカが言う

「ガルシア王の試練というのはそんなに厳しいものなのかしら?」

「まぁな、俺も特別師団に入る時受けたからな。何度死にかけた事やら…」

ライカはこれまでに無い位苦い顔を見せる

それ程に厳しい試練だったのだろうか

だとしたら自分達の試練もこの先厳しい事が待っているだろう

覚悟しなければならない

「ん?ライカ、お前ホントは軍人なのか?」

一応聞いては見るがライカに軍人というのは一番しっくりこない

「あれ?言ってなかったっけ?ガルシア王国軍特別師団長ライカであります!」

と敬礼して見せるが

「またまたご冗談を…」

シルヴィアに鼻で笑われる

「ウソじゃないってば~」

シルヴィアに続いて闘技場を後にするラルクとアルトの背中をライカが追いかけていった


城に戻るとラルク達は作戦室に呼ばれた

部屋に入ると地図の置かれた台をオルドネスとセレン、そしてもう1人見知らぬ少女が台を囲んでいた

「セレン様!」

アルトが駆け寄って体を見回す

顔には出していなかったが誘拐のような連れてこられ方をしてアルトもかなり心配だったようだ

「アルト!みんな無事だったんですね!」

実質数日合わなかっただけだがセレンは久しぶりの再会のように笑顔を零す

「あーライカ!アタシとの約束すっぽかしたでしょ!?」

ライカを見るなりその少女はこげちゃの短い髪をゆらしながら黒の大きな瞳にライカを映す

「悪かったって!仕事があったんだよ…」

「私と仕事どっちが大事なの!?」

そんなお決まりの台詞を言いながら小さな体で下からライカに詰め寄る

「メリッサ、そのへんにしといてやれ。ライカには暇を与えよう、その時に思いきり連れ回してやれ」

若干面白がりながらオルドネスは言う

「ホントですか?!オルドネス様やっさしー!」

「おい大将…」

メリッサと呼ばれた少女は嬉しそうに飛び跳ねるがライカは苦笑いだ

ライカを困らせられる人を始めて見た

「ところで第2の試練の話しはどこへ行ったのでしょうか?」

シルヴィアがメリッサが作り上げた和やかな雰囲気を一瞬にして破った

「そうだったな、第2の試練はお前達の『勇気』を見せてもらう」

「勇気って具体的に何をすればいいのでしょうか?」

解せないオルドネスの言葉にアルトは腕を組む

「うむ、肝試しを兼ねた調査だ。そして今回から何が起こるか分からんから衛生師団のメリッサを同行させよう」

そう言われメリッサは一歩前に出る

「ガルシア王国軍衛生師団メリッサです!よろしく!」

改めてメリッサは笑顔で名乗る

「メリッサがついてくんのかよ…」

ライカが溜め息を零すが

「そんな事言うんだったらライカが怪我しても放っとこっと…」

メリッサはいたずらな笑みを浮かべる

「フフ…仲いいのね…」

アルトが意味深な視線を送る

「そんなんじゃねぇってばよ…」

またライカは溜め息をつく

「それと本人の強い希望でセレン殿にも同行してもらう事になった」

それを聞いたラルクとアルトの顔色が変わる

「セレン何言ってんだ?!」

「そうです!わざわざ危険に身を晒す必要はありません!!」

だが、意外にもセレンはそれを静かに聞いていた

「もし私に危険が迫ったらアルトやラルク達が守ってくれますよね?」

「…あ、あぁ…」

「それに助力をお願いするなら、それに足るだけの価値がある国だということを国の代表として照明したいんです!」

「それはそうですが…」

「メリッサと私の治療魔術でラルク達を支援します!だからお願いします!」

セレンの眼は真剣だった

本当は止めるべきなのだろうが

強い決意を宿したその黒い瞳を否定する事はできなかった

「内容なんだが出来るだけ急いでもらいたい、ここから東にある港街ミラクに向かう道中でメリッサから説明を受けてくれ」

言われたメリッサはラルク達の前に出て

「それじゃみんな港街ミラクに行こー!!」

拳を突き上げラルク達を引っ張って部屋を出て行った

「ところで大将?俺も参加しなきゃダメ…?」

「メリッサも行くぞ?行かないのか…?」

「へいへい…んじゃ行きますか…」

ライカも渋々部屋を出て行った


次回予告…



次回は初の外伝に挑戦します!


お楽しみに~(^-^)/

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