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ーUntil the Daybreakー  作者: Lauro
序章 ーin the Duskー
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外伝 ーthe Alonesー Last Part

「メリッサ〜!帰るぞ」

ライカは衛生師団棟に入るとすぐに机で彼女の体の半分はある大きさの本を読むメリッサを見つけた

「お前、字読めたのかよ…」

一見読んでいる振りをしているようにも見えたがまだ薄い眉毛の眉間にシワを寄せているところからすると本に綴られている文字を理解しているようにも見えなくもない

「あ、ライカ!おかえり〜」

メリッサは本をパタンと置いてライカを見た

「あぁ、メリッサお前何読んでるんだ?」

覗き込んでみるが本に記されているのは魔術陣や図ばかりでライカにはさっぱりだった

「これ?ちりょーまじゅつのほんだよ!」

「は?なんで?」

「メリッサが読みたいって自分から言い始めたのよ」

背後から大人の女性の声と共にヘレナの姿が現れた

「あねさん、絵本の代わりか?」

「そうかもしれないわね」

ヘレナはメリッサが真剣に本を読む姿にクスッと笑いを浮かべた

「メリッサおーきくなったらえーせーしだんにはいるの!ライカがケガしたらなおしてあげるね!」

「あらよかったわねライカ!メリッサ、待ってるわよ」

ヘレナがメリッサの頭を撫でるとメリッサは大きく頷いた

その光景にライカは何だか胸が温かくなるような感じがした

今までにこんな思いは感じたことがあっただろうか

「よし、メリッサ帰るか!」

ライカはメリッサの小さな肩をポンと軽く叩いた

「メリッサ、その本貸してあげるからしっかり勉強してらっしゃい!」

「うん!バイバイヘレナさーん!」

メリッサはライカと手を繋いでヘレナに振り返って手を振りながら2人の家路についた



「2人とも大変だったのね…」

話を聞き終わったアルトは指先を眼の端にあてる

「私、感動しちゃいました…」

セレンに関してはハンカチで涙を拭っている

「メリッサ、お前健気だな」

「えへへ…!」

ラルクに言われるとメリッサは照れくさそうに頭を掻く

「あの、みなさん…?別に感動を呼ぼうとして話したわけじゃないんですけどぉ?」

ライカの口から出る2人の過去はどうやらギャップがあり過ぎて破壊力抜群だったようだ

「ライカもただのナンパ男じゃなかったわけですね。少し見直しました」

これにはシルヴィアも予想外に感化されたようだ

「おいシルヴィア……まぁ、いいか…」

こうして今はみんなと、メリッサと一緒に笑ってられっからさ…

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