表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/11

文化祭準備

「ただいま~」

もちろん誰もいないので返事などあるわけないと奏は分かっているのだが、なんとなく癖で言ってしまうのだった。リビングの時計を見ると8時過ぎだった。結局先輩と2人で帰ってきたのだが、奏はずっと緊張していて、会話の内容も覚えてないし、途中で買い食いしたクレープの味も覚えていない。しかし、今頃になって嬉しくなってきて、ニヤニヤし始めたのだった。



次の日。結局この日もずっと先輩のことを考えていて全く授業に集中出来ない。

そんな奏を見かねて、同クラスの奏の友人の1人、千原千佳が話しかけた。

「奏…。最近ぼーっとしてるけど平気?」

「そーかな?」

「うん。なんかあったの?」

「特に何もないよ」

「それならいいけど…。なんかあったらいいなよ」

「うん。ありがとう」

それでもやはり奏はずっとぼんやりしていた。


放課後になり、奏は全速力で音楽室に向かった。

「こんにちは!」

奏の思った通り、先輩はもう来ていた。

「こんにちは、奏。今日もやる気満々だね」

「放課後が楽しみで仕方がなくて」

荷物を机におきながら答えた。

「それはよかった」

と、先輩は奏の頭をなでなでした。

「ちょ・・・せ、先輩~」

「本当は嬉しいくせに~」

奏が嫌がる度にどんどんエスカレートしていくのだった。

奏は赤面してしまったのをごまかすために話題をふった。

「恋先輩、今日は何やりますか?」

「今日はら文化祭の話をしようかと思ってて…」

「文化祭で歌うんですか?」

「そうよ~。で、曲決めしたいんだけど、音楽室にあんまり楽譜ないから今度の土曜日…つまり明後日に買いに行こうかなぁって思ってたの」

「それって、私もついて来ていいですか?」

「もちろん!」

「やった!」

先輩と一緒に買い物に行くと考えるだけで楽しみで仕方がない奏だった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ