2 指数直線という概念を定義づけする
② について
◦ 指数直線という概念と具体的な図式化の手順の実例
①では数直線上での数の扱いについて、次元の観点から一次元(直線)を二次元(平面)に拡張した上で、拡張した空間上における一次元である直線上の数値の在り方を、図解を交えた概念の説明と具体的な事例の提示を行いました。
②では①の最後に軽く触れた単元単位1を挟んだ数直線上の数の増加・減少の変化についての考察を進め、それらの関係をまとめたグラフを作成します。
◦ 数直線上では当然、直線(一次元)上に均等な間隔で1から順に数を並べられます。
その際、数値間の間隔の基準となる値を定めておく事が必須となりますが、その基準となる値が1であり、これを単元単位と呼びます。
数値が1より大きい場合、数は1、2、3、4、・・・と単元単位分ずつ順により大きい数が規則正しく並べられていきます。
ある数がとる値の大きさを単元単位1と比較した場合の比率と、数直線上のその数までの長さと単元単位との比率は常に一致する関係が数直線の数の法則ということになります。
それは、見かけ上数値が1つずつ足されていっているように見えてはいても、実際の仕組みとしては1×1、1×2、1×3、1×4、・・・と、単元単位である1を何倍した数なのかという単元単位に対しての比率が、数直線上の長さと連動しているのです。
1という数のみが固定されていて、後の数はその比率になっているために比率を限りなく大きくした値である無限大の概念が成立するのです。
ただし、こうした性質はあくまで数字で表現されているものでしかなく、現実で考える時には、単元単位1に現実の単位を当てはめる手順を挟んで、必ず単位(量)を元の値に復元しておかなければならないことを頭に入れておきましょう。
長さの単位ならメートル、尺、ヤード、インチ等、重さの単位ならグラム、斤、匁、ポンド等、時間なら年、時、分、秒といった具合にです。
また、長さ、重さ、時間といった連続したものだけが対象ではなく、例えば果物1個、箱1ケース、紙1枚、本1冊、さらにはそうした単体のものを1まとめにした、例えば鉛筆1ダースといった形態でも同様に扱います。
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◦ ここで重要なことは、それら数直線上の数値に置き換える時にはそれぞれ単元単位ごとに個別の数直線を用意する必要があるということです。
また単位ごとの扱い自体も、それぞれのケースに合わせて適時対応させなければいけません。
例えば時間では60秒で1分、60分で1時間、24時間で1日という具合に、全ての単位で同じ繰り上がり方をするわけではない分野も現実に存在している訳ですから。
他にも鉛筆が1ダース12本入りで1箱という場合とそのまま1本ずつ数える場合で同じ鉛筆でもそれぞれ別の数直線を用意したり、適用した単位の数直線には長さや重さといった別の要素は考慮しないなどの細かい点にも配慮しつつ、それぞれのケースごと個別に適切な処置を施すことが求められるでしょう。
今回、図式化を試みるのは、長さ、重さ、時間という連続して存在しているものを対象としています。
長さ(空間)、重さ(質量)、時間は、物理法則と切り離して考えることができないほど密接に関係する要素です。
※ ニュートンの運動方程式 F = ma mが質量 aは加速度で時間あたりの速度変化 長さ(空間)÷時間 をさらに時間で割った変化率を表すものです。
加速度 a の値が0でない場合、質量を持つ物体の慣性系を元の状態から別の慣性系に移行している途中である事を示唆しているという見方も可能ですから、これから図式化するグラフは物理法則に連動したものになるでしょう。
このグラフは今回が初披露の完全な自作となりますから、名称がついているわけではありません。
ただ、数の配置が指数の表記法と重なるため、そのまま「指数直線グラフ」と呼んでいます。
では実際に図に起こす手順を追っていきましょう。
こうして描き起こしたグラフを直に見れば、反比例のグラフ上に取った点をそれぞれ横軸と縦軸に垂直に下ろして交わった地点の数の関係が、分母と分子になる様子が一目瞭然になるのがわかるでしょう。
指数はa×a×a×a×・・・×a(※n回掛ける)=a^n というように四則演算の延長上にあるものなので、この図の正誤は実際の数値を代入するだけで誰でも簡単に検証できます。
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◦ 横軸に取った値が無限に大きくなっていくと、縦軸の値は限りなく0(ゼロ)に近づいていきます。
逆に縦軸に取った値が無限に大きくなると、今度は横軸の値が0に近づく…という関係性にあるわけです。
このように図式に起こして視覚的に捉えられるようにすれば、数直線上の無限大が持つ性質上、それ以外のケースと同列に扱うべきではない理由も理解してもらえると思うのですがどうでしょう。
◦ これまでの話をまとめると、「数直線上の無限大」という数は特定の値に限りなく近づけども決してその値そのものに届くことはない概念を数として扱う場合に使う表記であり、目指す値というのは1/0のことを指しています。
正であれば∞、負であれば-∞という記号は、数そのものではなくこうした概念を表しているのです。
拡大方向に発散する値を取る数をひとまとめに「無限大」としているのが数学の世界の現状ですが、一点に向けて収束していく「数直線上の無限大」は特殊な概念ということで他とは区別して扱うのが相応しいと、絶対の確信を持って言えます。
そして指数直線グラフを確認してもらえれば分かるように、横軸の無限大に対応している数は1/∞になっています。0ではなく1/∞なのです。
この点こそ、数学の世界で放置されたままになっている重大な欠陥の最たるものであり、迅速に対応するべき最重要課題といえるのではないでしょうか。
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