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第6章
「襲撃の算段はもう付いている。」
徹が口を開いた。
「輸送車は二時に花畑町から水道町を通る。僕たちが襲うのは水道町を通った時だ。」
「深夜とはいえ、街の真ん中で襲うのか?」
思わず学が聞いた。
「輸送車には護送車がついている。対処するなら広い方がいい。」
昭と龍也はまだ口をつぐんでいる。
「銃は3Dプリンターで作ったものを使う。足がつかないからね。」
「いつ襲撃する?」
「襲撃は一週間後だ。じゃあみんな参加してくれるね?」
裕也は周りを話終わって皆の表情を見た。龍也と学の表情からすでに腹が決まった事が見て取れた。襲撃に参加するつもりだ。昭の表情は暗く、いまだこれからする事になる事の重大さに圧倒されている事がわかった。
「昭。悩むのはわかるが、他に選択肢があるような身分でもないだろ?」