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継承物語  作者: 伊阪 証
暗部王動乱

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バイ・ユア・サイド

今回はマノンから色々聞く回です。

今月中に暗部王は死ぬ。

マノン=デュ=バリーとは、超能力の原型である。

透視、念動力、念話・・・その様々な力を扱える。本物の魔女故に、魔女狩りに遭わなかった。

アルトリウスのイタリア紀行から少し後、自然国境説を主張し暴れ回ったフランスの時代に彼女は生まれた。

「それ以上は知らん。出生に関しては何とか掘り返したいものの阻害されている・・・というか・・・多分超能力とやらで干渉している。」

一つ言えるのは、誇張されている可能性もある、だが、警戒しなくていいなんて事はない。



統計上の神が戦いを止めた理由、それは聖書にある。

「子供だ、未成年者所じゃない。」

ある程度は似通っているが、少し意味合いとしては子供の保護が強い。聖書というかキリスト教の流行は古代ローマにおいて、民族的な隔たりがある中で産めよ増やせよを成功した。

「十届くかどうか、その位の子供だ。」

故に聖書の子供に関してはこの時代、厳格に扱われている。

「・・・人を殺したのは事実だ・・・だが、少し待って欲しい。」

一時間は意識が無かったが、止血も全て終わっていた。コウキはクローンなので年齢が子供判定どころか三歳である。神罰執行が使えなくなるペナルティがかなりあった、それも下手すれば数百年。ドイツ式騎乗制裁だろうか。

「それで、何をしたらこうなる。」

正直嫌いではない、一番安心出来る場所にいる。体温が暖かい。

「ショタロリコン女に捕まった。」

満更でもない、ここに住みたい。闘が凄い目で見てくるので方向を変えて何も見ない事にした。

「十歳以下なのにも衝撃を受けたよ。」

「・・・小学校も二年生で無かった事にされたなぁ・・・。原因は分かるが・・・。」

・・・彼女を殺した事、違和感に既に気付いていた・・・怒り等もあった・・・だが、それ以上に異変を感じていた。

「・・・まぁ、そんな事が・・・私がしっかり教えて・・・。」

「少し離れてくれ。」

「反抗期・・・。」

「母親は居ない様なもんだったからな、反抗期は未だ無い。」

「コウキ、君はあまりに香ばし過ぎる。彼女がこれ以上欲望を全開しない様に抑えてくれ。」

「出来るか。」

多分何言っても力に変わる。復讐者(母)Aみたいなクラススキルを持ってそうだ。

人間性と知性がマシなので人間としてマトモだ。


統計上の神はどうやら普通の人間ではあるが、下手すれば一番世界の真相に近い人間だとコウキは後で語った。

「彼は英雄の器だ。マノン・・・どうか、彼を見守ってやってくれないか。」

「私は神に仕える身・・・誠心誠意貴方様には仕えましょう・・・しかし、それは本物を優先したもの。」

「・・・私には、不適やもしれん。彼を見てくれ、あの目、あの心。」

彼には分かる、同じ立場だ。

「彼は・・・私と若干共通している・・・。」

分かっているが、彼は少し違う。

「彼は、嘘まみれでは無いが、何か嘘を、自分の意図のものとそうでないものを言っているのではないか。」

彼は災害であると理解している上で彼女に言った。

「・・・彼は作られた怪物なのではないか、そう思うのだ。」

コウキを見ては言った。

「群れる渇望・・・これに関しては世界でもそうそう知る人間は居ない。」

ロタールが傷を治しながら聞く。

「戦う時に口ずさむ言葉とか、アレは意味があるのか?」

「ビンゴの景品じゃないぞ。」

「そんなビンゴがあってたまるか。」

コウキが言うには詠唱やブラフとは違うらしい。

「アレは独立した自我だ、俺に力を与える『誰か』だ。」

即ち対話、輝ける七つの海という言葉を会話の起点とする合言葉だそうだ。

「周りの生物を好み、その相互関係が強い程進化は加速する。進化は細胞の製造時に適用されるから反映には時間が掛かる。とはいえ環境に合わせてだから体積が小さくなる事もある・・・劣化もするという事だ。」

彼自身は災害に詳しい、使命と同様に災害にもある程度の情報がインプットされる。闘が補足しながら説明する。

「群れる渇望の使い方で最適なのは人間を選んで肉片をやや大きめに埋め込んで分散して進化させる。災害は大抵人類を進化させるものだ、乱用した結果災害な訳だ。群れる渇望もだ。」

災害・・・というのは人間をミツバチとすればスズメバチにあたるものだ。毒や害意があり、基本的に普通よりもハイスペックなだけだと滅ぼされる。

「条件は分かり易い群れる渇望だが、肉片を作るのに圧縮前の肉片・・・百人分は必要だ。それを集めて捧げ、半自動で生成する。これに関しては明かさなかったが知っている人間が何故かいた。」

コウキはマノン、統計上の神と話し、そして他はローガンの合流地点に進む。その中で彼等の対話は深いものに変わっていた。

「群れる渇望は受動的な災害だ。洗脳能力もあるが、それナシでも人類に壊滅的な被害を与えられる。」

肉片は単体で脈動する、異常な動きではないのだが・・・いかんせん小さい故に異常な動きに見える。

「本来の利用法であれば人類の害にはならない・・・だが、どうも人類に対し失敗する様に誘導している・・・。」

胸にそれを戻すと、変哲の無い色に戻る。

そして追加で依頼をした、この国の公爵になってくれるかどうかである。しなかったらもう一度戦うまでだ。・・・が、それに関しては快く引き受けてくれた。アルトリウスに全部仕事を投げるみたいな事を言いながら。

「改めて自己紹介を、『剪定公』マノン=デュ=バリーですわ。」

こう見るとティアマトやデメテルと比較するとかなり胸が貧相、背丈がアルトリウスに並ぶ位だが、BからCのサイズだ。手足も筋肉質ではあるが重さとしてはそこそこ、衣服はメイド服っぽいがドレスの様でもある。エルフストリートに毒されているかもしれない。

「初めまして『統計上の神』メイセイです。本名ではありませんが、古い友人に貰った名前です。どうぞ宜しく。」

此方は普通の少年、それどころかれっきとした人間だ。特別な力は少ししかない。だが、ジャンケンで負ける事も、コインを裏表どころか立つ事まで的中させる。ナイフで刺そうとすると変形したりする。それを利用して加工したりしていたら流石に怒られた。

「コウキ・タカハシ、一応王だ。」

自分の自己紹介をすると、タカハシという言葉に反応された。まぁ、それはそうか。

「それに関しては後でお話しましょう。移動の時間とかに。」

それはされおき、コウキに英雄としての導きがある様、祝福の儀をしたいとの事だ。契約の様なものらしい。・・・というのもコウキの死はマノンが勝負中に行った契約及び聖書に関しての罰でコウキの死がかなり重くなる可能性を危惧したものだ。・・・自分は乳幼児扱いだった、リュファス憧れの授乳プレイしていた影響でないと信じたい。別に美味しくないから好きじゃない。

マノンは自分を覆って言った。

「人類は偏見に満ちたもの、事実や事象から目を逸らしたからこそ私は存在します。・・・ならば答えは出ている筈。」

神からの祝福が始まる。桜が群れる渇望の影響で舞い始める・・・偶に起きるものだ。

「目を逸らさず、考えなさい。全てを信じ、それと同時に疑い、真偽を躊躇い、目に見える全てを導く為に手を取り、引導を渡しなさい。」

花が散り、三人を避けて拡がり続ける。

「そこまでやって、漸く意味はあります。」

風が彼等を守る、そして過去や今を贖罪し、安らかに呼吸する。

「ささやかな祝福・・・英雄になるには努力と才能じゃ盤上にすら立てないでしょう。これを託し、身体能力を底上げします。」

光が導くその道を、正しきと信じるな。それは時に容易に敗れて折れるものでもあるし、永遠の栄光でもある。最果てに光がある、何があってもおかしくはない。

儀を終え、マノンの抱擁で終わった。

「彼女を一度持ち帰ったらそのアスタルトさんの所に赴きましょう。王や公爵位は手を出せなくなります。あ、でもマノンは戻ってきて下さいね、出来ればご飯買って来てくれると嬉しいです。」

「(神様家事出来ないのかぁ。)」

「変な所で奇跡起こして水が葡萄酒になるので料理や掃除は無理だったから助かりました。」

「(未成年飲酒問題回避・・・!!)」

「洗濯中にも起きます。」

「やったのか・・・。」

「そもそも追放された原因それですし・・・。町一帯が葡萄の臭いに埋め尽くされて挙句の果てに紫禁止令が出ましたよ。だから私も着いて行きます。野垂れ死にはしませんけど寂しいのに変わりはないので。」

以外と神というのは不便らしい、パンと葡萄酒は神の血肉、だからといってそうなるものか・・・とは思う。

「『祈る英雄』そう名乗れる用意は出来ましたね。」

「勿論。」

間の談笑を済ませ、覚悟をした。

英雄はここに誕生した、『祈る英雄』コウキ・タカハシ。祈る、そして人事を尽くす。それが彼の姿である。



マノンとの話はかなり盛り上がっていた、今回やり過ぎたのと元々の肉体情報が欠けるため、完全な修復は出来ない。だが、ある程度は戦えるのと他戦力の警戒で残党狩りをメインにするとの事だ。アルトリウスとマノンの接触は意外と平和だったが・・・パブロを殺した事はかなりご立腹らしく、握手に凄まじい力の波動が起きていた。

「・・・私の力も本質は違いますよ。」

「本質?」

「私は子供を・・・この世界では、良いように利用され、殺されてしまう子供を助けたい。・・・それだけです。」

「そうなのか・・・まぁ、児相とかないしな。」

孤児院はあるが、機能は甘い。児相も機能していなかったし、見殺しどころか保身の為に子供を差し出す真似もする。私語厳禁の監獄が如き空間。それが昔のものであればどうなるか・・・まぁ、それよりも酷かったりそうでもなかったり、だ。

「性的欲求はありません。」

「無い人はそんな事言わんが?」

「・・・誘われたら・・・応えますよ?」

『(この人じゃない。)』

「(一応誘ってみよ。)」

彼女も例外では無さそうだが、聖書にある以上、性教育も行うそうだ。聖書というものは男のマスターベーションは絶対許さん即殺御免しろカスみたいな感じだったが女児には推奨している。ジョーがそこら辺をカットしたのがルナには良かったのかもしれない。案外下らない箇所から始まったんだなぁと想いを馳せてしまう。

「・・・あ、そうそう。」

先の挙動で気付いていた、幻想の魔女自体は名前が存在する。アスタルトでも観測出来ないが・・・あの場合の現実に拘り過ぎて半端に現実を信用した人間の方がまだ見える。

「ヘカテーちゃん・・・でしたっけ。」

『そうだよ。』

「貴女の母親、絞り方はありますよ?」

『・・・え?』

衝撃の一言、ヘカテーは母親自体は知っているし、極論エリニューエスで代用出来る。だが、コウキに快感を覚えさせれる事も必要だった。・・・実際ハマっているが、別にリーツィアという過去を解消した訳ではない。

「神格の血をフィッツラック繁殖説に当て嵌めると人の身体を外れ脱却する場合があるんですよね。」

「なんでそれを人間に当て嵌める気になったかが疑問だがおいておこう。」

「ハメられたんですけどね。」

「カオルコと同じタイプだコイツ。」

「該当者多いぞそれ。」

一つ付け足され、彼女が方向性を大きく変える。一連の騒動後、メインになる可能性すらある。一言だ。

「候補はあります。」

「・・・なんだって?」

「問題として、神格は数が少なく、同じ血が混ざり易い。」

その候補があるらしいが・・・一番近い人間はもう生きてないとの事だ。

「・・・神崎理、彼はあまり血縁を持っていません。」

その人物が候補・・・と、家の名前は銓と同じか。

「縁切りの神様ですからね・・・。薄幸な青年です。」

神様と言っても神格、その最初のケースらしい。

「政治や権力に負けて、更に行いが正しかった者達。彼等が行き着いた場所こそ日本、神崎の血として物部一族の血と絡め作り出した。・・・それが神崎誕生の経緯です。」

勝利と共に表舞台へ立った者もいれば、影の者もいる。それが物部一族で、神崎家はそこまで長い家ではなく、物部一族が表舞台に立つ為の家・・・だそうだ。

「神崎家は密度の軽い家系、同じ体積にしても質量が2/3程度になってしまうのです。」

神崎家は謎が多い・・・が分かってしまえばそう複雑ではない。

「理から笑顔を引き出せる唯一の人、神崎鏨です。彼女を説得するのが一番良いのですが・・・彼女、神格じゃないんでとっくの昔に亡くなっています。神崎家の残りは三兄弟と姉妹の計五人です。それを狙うのはどうでしょう。」

「(どう足掻いても男で女神という運命からは逃れられなかった。)」

『(男で女神って結構なパワーワードだけどエルフストリートにいるだけで日常会話になるの怖くない?)』

「長男坊、科学者・神崎鍍。次男坊、巫女・神崎銓。三男坊、元特殊部隊隊員・神崎鏡。長女、神崎流当主神崎鉉。次女、『神崎に経理の概念を持ち込んだ女』神崎鋂。」

「(なんか苦労してそうなのが見えたな。)」

『(全員尻に敷いてそうというか敷いてなきゃダメな気がする。)』

「・・・残念なお知らせですが、鋂は受胎能力がありません。鏨さんの形見、生かす為に全精力注がれてるというか・・・。」

「そっかぁ、エリさんに頑張ってもらうしかないかぁ。」

「産む時の快感だけ残したら悶絶死しそうだったからあんまりやってない。」

「酷い事件だったな。」

『酷い事件だったね。』

「酷い事件だった。」

「体液出し過ぎて脱水症になった時は面白かったね。」

「俺もティアマトが慌ててるの初めて見た。」

「いや、割と慌てるぞ。『危険日じゃない!危険日じゃないから!!』とか。」

「まさかの逆パターン。」

マノンの話に戻して・・・。

「神崎は奇跡ではなく必然的に発生する、理論上の存在。個人というよりは理論名。鷹鷲と同じく、神崎の様に必然的に発生する。」

彼女はテレパシー混じりの会話をするので結構ありがたい、顔や再現映像、プレゼンを脳内で組み立ててくれているというか・・・。

「神崎は神格と交わった。それは良いとして・・・鷹鷲はある生物と交わった禁がある。・・・他生物との繁殖は是とされない、それはどこの国でも当然ですが。」

実際そうだ、国津罪や天津罪でも、大半のものが動物との性行為は禁じている。危ないというのもあるが、実際に子供が出来てしまった場合、その子供は病を拡大させる怪物に変わる。あと目がキラキラした頭のおかしい奴が増えるのはダメだ。人類がその代で終わる。

「病を持ち込み、災害や強さをも持ち込む。純血の人間であるハルノブとパブロ、竜種混じりのカルナとアルトリウス、夢魔混じりの私。半数以上は混血。」

公爵にも純粋な人間じゃない存在がいる。

「そこのロタールと・・・帝国にはもう一人神格が居る。それが蒼髪公。」

神格という存在、人間の亜種。質量の軽さはそれが理由だった。

「まぁ、詳細は本人・・・いや、知っている人間から聞いた方が良いでしょう。彼の場合違いそうですが。」

ロタールを指差す、神格にしては賢いらしい。体重の比率で言えば通常の2/3が最低ライン、それ以下にもなるとの事だ。

「産まぬ人間に関しては何かあるか?」

「産まぬ人間・・・ですか。」

すると彼女は言った。

「群れる渇望の『意味』も知っていますよ。ええ。」

ESPを利用した過去視、未来視等。見れるには見れるが嫌なものを見る事も多いから使わないとの事だ。多分昔の事もバレているが逆に引いている。

「産まぬ人間には発生条件があります。第一に愛した人間の記憶を有している事。それが大前提にあり、第二に生殖器を取り除く、第三は捧げ物にする事です。・・・人為的に作る時はそれらが必要だと聞いていますね。」

「結構単純。」

「カートリッジ並に量産出来るね。」

「・・・クシナは貴方の、シャーマンはエレンの・・・。」

あまり聞かない名前が出てきた、似た名前なら覚えがあるし、彼女が言っていた姉が確かエレンだった。・・・が名前が同じなんて事もあるだろう。エレンなんて割といる。多分風俗情報で検索しても47人間以上は出る。

「複製品でも記憶と認識出来るものなら要件を満たしています。愛する人の記憶を奪ってしまえば成立しませんので妨害も出来ます。成立した後は不明・・・。」

と間を空けるが、まぁ予想は出来る。相手は産まぬ人間だ。

「・・・ですが、産まぬ人間は愛で記憶を再生させ、維持する。貴方への執着次第でそれは守られるでしょうね。」

・・・そうかぁ、と思いながら見る。自分が後々必要になるかもしれないものの一つだ。群れる渇望から採取した内臓とその補完だけを行った為、記憶全体の複製はある筈だ。

「最後に・・・たまにいるアルトリウスを殺せーみたいな感じのはなんなんだ?」

「・・・多分それはアルトリウス依存のものが世界的に多過ぎる事が原因かと。災害が振りまくものもありますし、信用はしない方がよろしいでしょう。」

正直、アルトリウスは怪しい箇所があるが、それも気にならない程度、絶妙なラインの上にいる。

「アルトリウスの殺し方ならそこいらの恒星ぶつければ問題ないと思いますわよ。」

「地球が耐える時点で殺すのに期待は出来ないがな。」

「自分から死ぬ以外真っ当な殺し方が無いんですよね。殺す価値もありませんし。」

それはそうだ・・・だが、自分が何故彼を倒す事に同意したのかは分からない。敵に回すだけでは時間稼ぎにならなさそうなのも事実だ。諦めた方が早い気がする。が、一応手立ては残しておいて他の戦闘用に回そう。

「ああ、でも、カルナがこう言っていましたわ。『アルトリウスを殺してはならない。』・・・と。」

「倒す事自体はさしたる問題ではないでしょう。さっくりやってあげてください。」

「アルトリウスをなんだと思ってるんだ。」

「精子提供者Tier1。」

「子供の前でなんつー事を・・・。」

「コウキのせいで多分ストッパー外れてますね。」

「俺?」

「あたし?」

「不味い二倍になるぞ。タダでさえウザイのに。」

メイセイが素と言うよりは闇堕ちし掛けた。

アルトリウスはどの道何かを隠している。それもかなり重要なものを。彼は善か悪か・・・全てはそれ次第だ。

マノンが最後に伝える、髪を結び、コウキの背中を押し、緊張と冷静を強いる。

「人類が足を引っ張り合う生命である限り、災害に打ち勝つ等有り得ない。」

六芒星を背に刻み、透視時の目印とする。服を下ろし、背の痛みを翼の様に抱える。

「金儲けという虚構を信じ続け、盲信して人類を沈め続けた場合、私は誰を相手にしようと滅ぼすつもりです。・・・これ以上見ていられないですから。」

苦しみはない、自分は乗り越えてしまった。

「・・・もしもの場合は私に相談してくださいね?」

「(完全に入れ込むつもりだ・・・。)」

「ついでに試してきます?」

「考えときます。」

『年上とか認めないんだが?』

記憶喪失があっても恥じらいが漸く生まれた・・・位だろう。それに気付いていないだけだ。・・・恥じらいの部分は闘の領分、恥の克服と克服時、恥辱による興奮の夫々の部分を集めている。故に闘と言える。無くして良かったものかは、不明である。



アルトリウスと皇帝が話している。玉座守と知事長も合流した。

「・・・マノンが公爵入り?」

衝撃所ではない、王位再選参加者が激減した、それもそうだ。北部の一件で経済が停滞し、公爵一人を支援に回している。

「・・・これで決定的になった事実もある。」

ヴィルギルは既に金を動かしていた。そして市場を引き締め、覚悟はさせていた。

「彼等を超えるべく技術や努力を続けた存在が敵となる可能性だ。実力では彼等を上回る事はないだろうが、数は圧倒的な差がある。」

一人を除けば、数というものは重い。一人を除けば。帝国の強さも彼を活用出来る程に数が居る。数はデメリットにもなるが、それを維持管理出来ているかどうかが国の資質だ。前時代の財産が磨り減って負ける迄は戦わなければいけない。

「今回の暗部王動乱で露呈したのは数と質が双方揃えば上回るという事実、敵が徒党を組む危険性が高まった。」

「防衛戦は戦力の消費が少ない、防衛を行いつつ戦力を集め、そして集合してくる敵を減らし続けるか。」


「海を越える存在は今の所不在、あの壁を越えれない限り問題は無い。向こうの希望は海か革命、どちらかを果たすものとなる。」


「・・・心して戦え。」



と言う前に、暗部王が来るまで時間がある。大気圏外に飛ばしたらしい。目の前の女のせいで。

「そういえば俺が股チューしたのって意味無いの?」

「・・・そういう趣味はちょっと・・・控えて貰えます?」

「(たまーに言葉がどストレートになるよなこの人。)」

『(内心嫌いじゃないって。)』

「(もしかして親和性高い?)」

『(相性自体は良さそう。)』

「・・・リュファスにも控えるか。」

「毎朝真っ白になったり偶にツヤツヤして出てくるお前がフルで真っ白にならない事を祈るよ。」

「子供そろそろ十二人目なんだけど。家政婦四人目だよ今。」

「こっちも七人目だよ、相手一人だけど三つ子と双子で稼がれたがまだやり足りないとか言ってんだよ。」

「ロタールは?」

「いや増やそうとしても高確率で死ぬよ?」

「あぁ・・・。」

「無理か・・・。」

「ティアマトさんが身体張ってやってくれたけど三日三晩吐いて何とか産んだ子が一人居るね。」

「ティアマトの子供下手すれば四皇になれる位数居るんじゃねぇかな。」

「長くても一週間で産めるからね。」

「生命を冠した魔女なだけある。」

「大体の病に免疫があるから血清になる・・・って事で頑張って増やして献血してる。」

「(多分俺らの想像してる馬乗り逆レじゃなくて搾乳器的な感じで絞られてる奴だと思う。)」

「(ひでぇダッ〇ワイフだな。)」

・・・流石にローガンが聞きに来た。

「何してんだお前ら。」

「暗部王誘い出せねぇかなって。」

「ロタール・・・お前もなぁ。」

マノンとメイセイとコウキとカンとロタール、闘がカウントしてないとか言い出したので川に捨てて釣りをしている。後は軽く、山場は超えた。優の合図と暗部王のタイミング合わせを行い、暗部王動乱に終止符を打つ。自分が暗部王を斬り、それ以外は災害達を倒す。さぁ、仕上げの時だ。

「報復の時が来た。」

自分の血は昂る、ハイボルテージの状況で挑む事が出来る。負ける気はしない。あの下らない野郎をへし折ってやる。

使命の悪化、それは突然変異とも言われ、大抵の確率で死に至る原因となる。

暗部王の使命を分析した結果をヘカテーが出した。彼の部下の死体を解析して発見された。

ジョーの場合、嫌悪が強化されるというものだった。ルナと二人でいた影響だ。しかし最終的にどうなるのか、それの検証は出来なかった。血を入れ替え過ぎて使命として残っていない。メイセイ曰く、使命は何故か残った人類の機能らしい。

人類の利他的行動と利己的行動の並列化。

修羅道が如き世界は、彼等にとっては容易に操れるものだろう。・・・暗部王はそういう世界を嫌ったのかもしれない。自分も嫌いだ、いや、好いている奴は居ないだろう。

だからなんだ、その程度の事で許すつもりは毛頭ない。報復の武器は揃った。対暗部王・災害仮設都市ド・ラ・ボルドに向かった。

マノンの隠し事を疑う姿勢はメイセイとは違うものです。災害に関してではなく、もっと根本的な人間としての部分です。


『統計上の神』

非災害、全自動裁判システム。あっさり死刑にするが人を殺せる基準なので耐えてやり過ごす事は可能。魔女裁判形式にし終わらせる事も出来るが、人物の人が良過ぎる為そうならない。

彼が人に見つかると、それは奇跡に変わる。彼の肉体は特級聖遺物に該当し、希少価値を保ち続ける。

その後は酪農家として生活している。ミルクを専門にしており、食肉をしようとしたら屠殺時に海を巻き込むから出来ないと言われた。かなしいね。


年中無休営業聖杯戦争こと群れる渇望。外付けアンリマユでもある。


あとマノンもロタールの子を産めますけど執着はしてないのと普通に痛いの嫌いという性格が理由で彼女は結婚した相手限定でしかやりません。・・・神罰執行使えなくなるし。

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