益も害もバイオテロとなる
ストレスでイカれた私、五十話同時進行を試みる。
たまーに三話くらい同時に投稿する奴は大体次の話は完成しているってパターンが多いです。
ニューラリンク接続
仮設ローカルネットワーク展開
ユーザーインターフェース設定
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「起きろ、ベス。」
優のコウキが扉を開く。
「あー、おはよ。油圧ジャッキがちょっと鈍いかも。」
「エレベーターも油圧派だ」
「私油冷式なのでヤるモードだと擬似体液が結構酷い位出るんですよね。」
「一回見てみてぇ、今から一人でやっててくんねぇかな。」
「ベス汁ブシャーですよ戦闘用なんでエロさは劣りますけど。」
メカスーツにユニットを搭載、地下に赴き、ベスの権限を借りる準備をする。
「食らえっ!冷却水アタック!」
「何のッ!涎混ぜカウンター!」
高速で飛ぶ冷却水を吸い、即座に返す。涎と言いつつ実際の所痰を絡めている。やろうと思えば歯を折って弾に出来る。
「もぎゃあああああ!!」
単純な戯れ合いである、気分が良い。
そしてシャーマンが来た、約束通り今日も下で椅子になってもらおう。これで三日連続だ。
そして開発段階のある兵器が届く。
最大のテロ、それ即ちバイオテロだ。バイトテロではない。其方は其方で偽旗作戦という別の代物になる。核を持った時点で国家と対話が可能になる・・・つまり、テロではなく戦争になってしまう。だからテロだ。
「貨幣以下のサイズ、気付けない代物。」
「・・・これがか。」
「触れただけで発射され、侵入するまでの機構を作ってある。何も仕組みは変わらない。」
超小型の発射器が遺伝子関係の作業で運用出来る・・・それと同じものだ。超小型の銃とでも言っておこうか。多少の痛みこそあれ、大動脈に下手をして漸く殺せる・・・位か。
「これに害を仕込むか、益を仕込むか。」
どちらもアリ、そう提示された。
「上手く使えば中間層のスペックだけ底上げし、紙幣を使う為役に立たない上位の貴族や貨幣を握る機会すらない貧民。これを行えば王を貶め変わり、最後に革命の連続さ。」
かなり強力な代物らしい、そこまで思い通りに行くだろうかと思ったが、当たり前に起きている事を利用したものだ、疑う必要は無い。
「貧民に貨幣を流通させる事で基盤から破壊する事も出来る、害はそれによって生産性を壊滅させるのも可能だ。」
以上が、今回使う予定の兵器だ。
対洗脳タスク・・・それは洗脳に対し予め脳の報酬機能を過剰に壊す事で、方向性を持たせたギャンブル中毒の様になる。
開発としては難しいが、機械で切り替えは出来る。それが出来る迄は未定として保管する。
「災害の集結、その余波が観測出来ます。」
「・・・ローラもシェリーも同意見か。ベスは?」
「何れ来るので観測するより兵器リソースに回すべきかと。あと幹細胞式オルガノイド次第で使用電力の節約が出来るかもって所。」
「欠点はあるか?」
「デメリットがメリットを上回っている点は今の所無いですね。ああ、でも前の報告にあった貴方への愛と悪意の玉座で対象になる可能性があるので一回スパイを作って確認してみようと思います。」
「多分現れないから気にするな。」
リーツィアという個体は死んだ、彼女から発生する可能性は否定出来ない・・・だが、その仇討ちは自分のすべき事ではない。適役者がいる。
「アナとカレンを防衛整備に使って対処だ。」
「了解しました。」
コウキはベスに伝え、行動を終わらせる。
「昨日言った通り、群れる渇望の現状を見る。」
未来に直接飛んだ影響で把握出来ていないものが多い。特に重要なのは一度放棄した群れる渇望、本体の成長は遅いが、分割等を起こした場合飛躍的に伸びる。
リュファスの出身地、領土に入っているのだが特殊な場所らしい。場所で言うと中心部北である。北、西、東、南と分かれ、それぞれが重要拠点、帝都やヴィンディクティヴ程では無いが、30番目位には収まる場所だ。
「最初は変な趣味の集団が集まっているだけだった、文化の発展と娯楽の提供、ストレスの緩和が大きいな、欲望の発散、差別される事で安堵が生まれる。今は後者の思考もあまりない。継承された人間が戦争で増えて男女の価値観が曖昧になったんだ。今は手術、衣服で大規模な経済活動を担っている。」
名前は聞いた事があるが、前線に立ち続けた影響から印象がほぼない。そろそろ三年だが、いい加減慣れたい所だ。
「・・・数千年掛けて見た目が良いのが増えたからそんなに苦痛でもないぞ。『男の娘と女の子の街』って事だ。」
結論がそれか、まぁ、渡された理由は良く分かる。アイデンティティが蝕まれ易いこの世界でそれを失わせる様な思想があるとなると反対したくもなる。逆に向こうも反発して発生しただろうし、国として独立出来たのは悪くないだろう。
「映画で有名なウィリー・スタジオは其処発祥だ。」
「やはり奴もHENTAI一族か。」
「酷い当たり判定だ。」
だが、カンは容赦のない部分がある。
「怪我をすればあそこ送り、他で怪我をしたら女装がバレる、メンタリティ的には昔の方が効果があった。」
「電車のおっさんみたいにもっと堂々とすりゃいいのにな。」
「似合ってないぞと堂々言ってやるよ、それでも折れなさそうだが。貴族が隠れて通うスポットでもあったし、ファッションの支えでもあった。貴族のファッションや軍人のファッションは優れていれば他国から人材を引き抜ける、プロパガンダとしては重要なのさ。」
「・・・他に知識・・・いや、先ず都市名を言え。」
「国家重要拠点が一つ、『エルフ・ストリート』だ。エルフはドイツ語の11の事だ。・・・作ったのがスイス人だった。最初は一直線の街だったが王に命じられて都市になった。防衛機構を持たずに大都市となった唯一の場所でもある。三つの運河と山に囲われてコンスタンティノープルみたいになっているってのが一番デカい。」
イメージはついた、王位再選にはピッタリの場所だ。外部からの攻撃は少なくとも防げる。
そして、その防衛機構が地形に頼り過ぎたという問題は内部から爆発するだろう。
『暗部王』
第五の王と言われた知名度の高い存在。向こう側の使者も何度か接触して来ているが、今の所は櫛奈の洗脳能力で殺さずに情報を抜いている。
「皇帝無事出産ですって。」
「世の中には知られない方が良い物もある。」
「私が目視出来るギリギリの速度で毎日全裸爆走してる事とか?」
「帝国民にサブリミナル変態を挟むな。」
「処罰しようと考えない辺りは優しいってより甘いよね。」
「もう諦めた。」
服を着ていると信じたいカオルコはこちらを向いて言った。
「マトモな人間ってこの世界じゃ長生き出来ないのよ。」
ぐぅの音も出ない正論だ、一日24時間じゃない分転換性障害も起き易い。鬱病も簡単に発生する。・・・そうなる人類は大体死んだが。
「娯楽があるとそういうのに縁が無くなるけど娯楽がない場所なら当たり前なのよね。」
まぁ、それはそうだ。猥談を猥談でないように話せる人間はそうそういない。娯楽に飢えているからこの様に会話をしている。
「王位再選に使える戦力としてはカオルコは俺よりも強い。技術や武器なら軍配は上がるがそれ以外は負ける。」
「前の私が身体いじってたって位だしね。多分コウキ無しだと強さ全振りになっちゃう。」
カオルコは通常通り過ごした、一万四千年後に出会えるならと待ち遠しく思っていたそうだ。それでも彗星としての実力もある。
「四箇所同時防衛、俺、闘、櫛名、カオルコ。正直カオルコは伝令に使いたい。」
「統率されている訳じゃないからタイミングはズレるでしょうね・・・多分簡単に落とせる箇所があると信じて戦力が少ない場所もある。」
「早期殲滅か、ゲリラにされたら厄介だ。暗部王も混ざっている可能性が高い。」
「・・・それに関して作戦がある。闘は推測出来るだろうから、早速行動してくれ。定例会議は20時間後とする。」
「・・・了解。」
拠点として、試される。
交易は維持出来ているが制限期間が設けられており、税収の安定性を試される。備蓄があればそれでも対処可能だ。通貨立て国債等を使うにも動きと結果をデータとして残さなければ使うに使えない。
故に最も良いのは、クーデターを起こした人間を人質にする事だ。主流のやり方である。
人質に必要なのは解除されないマインドコントロール、自身による直接の掌握が先ず必要だ。
注意すべき人物としてカンは以下の人物を挙げた。貴族が多い。
ロドリゴ・ヴェスプッチ
ジュリアン・レザンスカ
アンジェ・ビーンシュトック
ベルナデット・ジリエ
エリーゼ・イニャール
ギスラン・ウィルソン
エルワン・ブイエ
クリオ・ブラディ
・・・最近疑問に思ったが、この国は案外聖書由来の名が多く、ラテン語が公用語であるにも関わらず名前は基本フランス語、次点でイタリアや古代ローマとなる。
「それは名付け師という職業があったからさ。・・・これで名簿を確保し、戸籍を組み合わせパターンで作り、整理を容易にした。帝国独立の第一歩でもある。これが無ければ諜報活動で負けていた。」
「じゅげむ(以下略)とかつけられても困るしな。」
暗部王に関しては公爵も参戦する。出てくるまでは待つ、公爵とのコンタクトを行い、会話の記録を残す。心当たりの有無を確認し、無ければ終了。
「これは暗部王を誘う作戦だ、アルトリウスが居ると逃げられる。・・・が、厄介な事に各王位は同意しなかった。・・・自国の治安を荒らされるからな。・・・ここで四箇所どれかに誘導し、暗部王をキッチリ殺せ。・・・軍部からの支持は決定的になるだろう。各王位もこれで黙らせられる。」
カンはそう締めくくり、代わってアルトリウスが対面に座る。
「気にするな、今はそっちが上司だ。あと出産おめでとう。助けられなくてごめんな。」
「本当に思ってるのか?」
アルトリウスはある戦力を出した。暗部王への切り札らしい。
ハルノブ・フジワラ・・・分かり易く言えば宮本武蔵。
彼は十四でセイロン島に渡り、実力を買われヴェネツィアに辿り着き、モンゴル勢力と戦う切り札となった。・・・その間に置いておいた影武者は散々な目にあった、逃げたとか。
アルトリウスの剣は彼由来、アルトリウスの方が年上ではあったが、彼は戦場で学んだだけで確かな師は居なかった。
特殊な剣、それ即ち因果の逆行。
まぁ、言ってしまえば数学の問題を答え見ながらやっている様なものだ。
彼は結果を用意してそれに対する行動を取る。剣術であり、同時に物理学の歪みである。
過去に結果だけを送り込む、一般相対性理論を体得した異常者。通常通りの剣術でさえ無双の実力、純粋な実力においてはアルトリウスに匹敵する唯一の人間。魔術とは別アプローチ、神格に頼らない安定性。
「暗部王と狂団を同時に潰せるなら開示して問題無い、多分出番は無いが、裏でコソコソ戦力を潰してくれるだろう。」
彼の剣の師とかもうろくでもない。絶対強い。関与しないでおこう。
「パブロやマノンと比較したらかなり強い、なんせ先に挙げた因果逆行が一番強いだけで他にも剣は揃っている。物理学の理論値みたいな男だ。」
「科学と空想の理論値がなんか言ってら。」
「一番大事なのは倫理だ、確かに最強であることや最高である事も必要だ。」
彼の琴線には触れたらしい、そして笑う様に付け足す。
「だが、一番望まれているのは倫理を弁えた奴だ、派手だったりする必要性は無い。歴史に語り継がれる人間である必要は無い。」
きらきら星の目と、滾る血潮。アルトリウスはパブロの言う通り、どこか童心に満ちている。参考にするべきと言われた理由を今更理解した。気にも留てなかった言葉が今更重く感じた。
「シャルロット・コルデは暗殺者として歴史に名を残した、だが、それ以上に当時の人間へその美しさを示した。それと同じ様に、同じ時間を生きる者を助ける英雄であれば良い。」
人間として美しく、高潔。彼は英雄に相応しい性格をしている。底知れない異常さを抱えているのだから、尚更美しい。
「それこそあるべき姿さ、苦しむ人間を救う英雄のな。」
彼の語る英雄論、それは地盤を固めて作られていた。英雄が望まれるなら、それなりの対価を用意しつつ、性格を補正する。理に適ったやり方であった。
「良い仲間を見つけろよ、心の穴を埋める様な、優しくて心強い仲間をな。」
アルトリウスは退室した、自分の目的がある程度分かった。取り敢えず今出来るのは所有している都市をどれだけ味方に出来るか。交渉、妥協、契約、手を出す以外は尽くしておこう。
アルトリウスには別の目当てがあった。その黄色と白をベースにした色合いの女だ。
「ヘカテーか、成果はあったか?」
「・・・少しは。」
遺伝工学を用いた幻想の魔女、ヘカテー。
「母親は分かったか?」
鱗粉が周りに浮かび続ける、雪の様なエフェクトを出し続けて彼女は実体化している。
「・・・実は、最初から知ってる。今回確認した。」
隣に並び、そして目を合わせずに話す。
「でも、パパはそうでもしないと甘えない、強引にでも絆した方が良い。」
「そうか。チェルノボグが喜びそうな話だ。」
不安は拭えないか、一言付け足して彼女を見た。
「・・・もしもの時は俺が誤魔化しておくよ。バレたらバレたで立てておく。」
「・・・ありがと。」
その言葉が彼女の心の消耗を示している。或いは・・・物理的に消耗が始まっているか。
「本当の母は接触出来そうか?」
「今からでも出来るけど、きっと円満にはならない。」
自分の娘の様な人間・・・というのもチェルノボグはかなりに酷く思い入れがあるらしく『一番話が通じる魔女』とまで言っていた。
「パパはどこかで死ぬ、自己犠牲を選ぶ。」
「俺にはまだ奥の手もある、『聖剣十二束』とか『英雄氾濫』とかな。」
「・・・なら、安心すればいいかな。」
いずれの言葉も全く知らない代物、それでもあるのに関わらず安堵が出来る。彼の人望が為す狂気、正直怖い。だが、今は安心しなければ彼の気持ちを傷付けてしまう。我慢するべきだろう。
所変わってコウキとリュファス。残念ながら王の居城はそこまでデカくない。三億円の一軒家だから数人で過ごすのに大きい程度。妥協して何人か同じベッドに押し込んでいる。陛下が居ないと安心して眠れる。・・・が、リュファス自信には悩みがあった。
「そこの子を女の子にしたい・・・と。」
「はっかりんとキャラ被るし・・・。」
性別男の女神と男の娘・・・はキャラが被っているかもしれない。
「楽ではある、逆だったら死ぬほど面倒くさかった。人体は七割女性ベースで作られる。」
エリニューエスの解説が挟まり、そして彼女が様々な選択肢を提示した。彼女はヘカテーに関しても把握している、出来るだけ女性に引き込もうとしている。
「臓器を弄って、過多を切除する。切除無しでも良いけど感染症を考慮すると危険だよ。」
「メタフィクション的にねぇから安心しろ。」
「メタフィクション的にないんだ。」
一度翌日まで待つ事にした、物思いにふけって眠る、自分には関係の無い事だどちらでも結構だ。頭のおかしい連中に加わらないならの話だが。
関係ないと断言してはいるが、苦しい話だ。分からない、その考え理由は理解し難い。理解するつもりがないのではない、背景を知らず断言していいものかと迷っているのだ。
溝がある、自分は優秀ではない。その空白が虚しく思う。リーツィアの死から立ち直れたとは到底言えない状況、尚更そうだった。
「リュファスの性別をどうするか問題の時間でーす。」
「取り敢えず胸は大きい方がいいのでEまで作っといてもろて。」
「そこら辺で精肉買って来い。」
「シリアス回じゃないから何話も引っ張りたくないんだけど俺。」
「性別はシリアスな問題だよ弄ってる箇所もシリアスな箇所だよ。」
「男女どっちにしても前立腺残しといてくれると我慢が効くのでお願いします。」
全員変に盛り上がっている。朝っぱらからこれだ。寝間着から誰も着替えていない。
「コウキって割とM気質?」
「群れる渇望は成長促進の中に神経の成長もあるから敏感になってしまうのだ。」
「何単位で?」
「細胞単位だから消化器官はあんまり。」
「本人の希望は?」
「どっちもあった方が良い。」
よくよく考えたら思う事がある。コーヒー片手に飲もうとしたが正気で会話をしたくないので一度手を引いた。
「前代未聞じゃねぇかな両性具有ヒロインって。」
「リ〇グの貞〇とニー〇のカイ〇は両性具有よ。」
「マジかよ。じゃあいいか。」
「片方ヒロインじゃねぇだろ。ヴィランだよ。」
「ヴィランはヒロイン堕ちする為にあるものだから。」
一旦盤面を確認しよう。
エリニューエス→切除が面倒だから。
コウキ→取り敢えず子供産めるなら良い。
カン→好みがアレ。
リュファス→前職の関係上両方あった方が良い・・・のか?
クシナ→何も考えてない。
「俺はどっちでもいいが女の子の方が都合が良い。待遇を変えるつもりはない。」
「夜はどうするの?」
「夜勤手当と育児手当出しとくかな。」
「そりゃ・・・ありがと。」
無理矢理助け出した分だ、少しは弾んでおこう。
優との定期会話の中で、それに関しても触れた。
『お前らは何してんだよ。』
「毎晩楽しいぞ?」
『HIVには気を付けろよ、お尻の方が感染しやすいからな。ゴムは木が少ないから送れないなぁ。』
「メタフィクション的に感染しないから大丈夫。」
「メタフィクション的に感染しないんだ。」
一度切り、背後の正体に振り向いた。
相変わらず、コウキはどこか不満顔だ。彼はいつもそうだ。
「・・・貴方はこれで良いのですか?」
「・・・後悔はしない。」
ほぼ密着、距離感を見誤った訳ではない、隠して会話をする為に、声をギリギリまで落とす。
「貴方の心は分かる、けれど、どこまで考えているのかは分からない。」
霞む様な声も、これで夫々に筒抜け。心拍数すら明かし続け、程よく会話を楽しんだ。
「・・・これは、私を守る為でしょう?」
すぐに見抜かれていた、それを提案した理由。
「・・・愛狂から聞いた、宗教情勢の事だ。」
取り敢えず頭のおかしい連中に近い奴の所為にしておこう。これで一度は免れる事が出来る。
「両性具有はどこの宗教でもどこかに存在する、否定し難い存在だ。善にも悪にも存在する。」
神話でも当然存在するし、芥川賞にも存在する。日蝕とか。雌雄同体というものには不思議と心惹かれる所があるのだろう。便利だとは思うがそれ以上の感情は自分には持てない。
「それを使えば、信仰対象として生き延びる事が出来る。」
無茶な話かもしれないが、評判自体はある。それを利用しよう。エリニューエスは活動自体は乏しく、人体改造は取引通りの事しかしていないし、寧ろ裏切って弄らない事も多かった。
リュファスは折角なので話題を変えて癒せる手段を探す。
「趣味などは?」
「胸は趣味だ・・・それ以外は語れる程の量を持ち合わせてない。」
本当はもっと違う理由でも、自分は黙り続けなければいけない。コウキはそう黙っていた。
「君の自由にしてくれ、それの方が幸せだ。」
助けたのも、単なる偶然。自分の都合だ。
だが、彼は違った・・・いや、彼女は違った。
「『親愛なる我が主人へ。』」
その育てた胸を彼へ寄せる、そして擦り付け、距離を縮めた傍で声を掛け、誓う様に言うのではなく、忘れない様に擦り付ける。
「『私は貴方に仕える事を至上の喜び、無二の至福と誇ります。』」
助けた恩、それはどれだけ間違ったものであっても、彼女には価値があった。それは希望であった。
「『どうか貴方の旅路が希望の道である事を祈り、私は貴方の帰る場所で待ちます。』」
近いのに、笑顔だと分かる。見慣れた訳でもないのに、察してしまう。
「・・・これはメルリウス卿に教えて貰ったお呪いです。」
ほぼ洗脳の技術を二種、魅了に多少耐性は付けたが・・・脳に響く。鼻血が若干漏れ出る。
それを舌で拭い、迫る様に近寄り、契約を結ぶべく印を引く。
「継承はあくまで最終手段、残酷な末路からそれを一筋の希望へと変える御業。・・・だから、その継承が起きなければそれ以上の喜びは無い。」
この世界を否定する、一筋の優しさ。自分の生き方の短所をそっと補う瞳。
「継承にも遭わず、平和な日々を貴方とお送りしたい。」
これから目を逸らせる程自分は正気に生きていない。自分を見抜く様に迫っていた。
「私のありのままは『これ』です。」
衣服の前をそっと開き、その乳房を見た。
「そういう気分ならすぐに変えれる様にセットしてあります。それはそれとして貴方の前では『こうありたい』と願った結果です。」
どちらであるかは語らない。だが、綺麗である事と、前の様な傷が無い事は確かだった。
「私は自己犠牲を選ばない、そして貴方に使え続ける。守ってくれると信じていますよ、陛下。」
自分との関係は深く、爛れていた。だが、其方の方が気分の良いものだった。この関係が良かった。
あの皇帝の様な横暴さが無く、リーツィアの様な自己犠牲を選ばず、櫛奈の様な嫌いじゃないという評価でもない。
「寒いんで早く返事して下さい。」
「・・・ちょっと驚いただけさ。」
「見惚れていたって事にしておきます。」
「・・・そうじゃないんだけどな。」
自分の素肌を密着させると満足気な顔をし、深々と接吻を行い、そっと離れる。
「あと・・・これから都市の主に会って欲しいのです。」
次なる目標の一つ、エルフ・ストリートの主と会う事だ。
「属性は前の私と同じです。」
「銓と闘とリュファスから増やすのやめてくれない?」
明確には違うが全員共通してマトモじゃないのは確かだ。聞いた所でどうしろとなるものを示される。
「どうあっても愛していたが・・・取り消す、もっと愛してるよ・・・リュファス。」
「ご主人、動揺し過ぎですよ。」
「・・・我慢出来ない。」
互いの不満と、互いの欲望が混ざり合う。寝室ではなく、暗いテラスで行われた。
ああ、そうか、自分はまだ自分を満たせていないのか、と。
長い長い午後と、長い長い暗闇。
・・・それは、苦難の道である。
自分という枯れた人間、自分という価値を見出せない人間。
彼はあまりにも眩しい。
彼はあまりにも神々しいのだ。
カンにとって、彼はそういう人間なのだ。
だが、あの光はあまりにも眩しいが故に、火を灯す。
英雄が伝播する。彼は憧憬の直喩的存在なのだ。
カンは槍を手に取った。
彼はある人物を継承し、英雄誕も使った。
間違いなく、彼は帝国の二十指に入る強さを持っている。コウキを観察し、徹底的にメタを取る。
だが、観察をすればする程、彼が善人である事、苦しんでいる事を理解してしまう。
その時に、自分は考えた。
どうやって負けるべきか、その構想を練り始めた。
そして、新種の災害が顕現した。
脅威レベルは不明。
名を『原子力寄生』
王国のフォールアウトから発生した災害の一つである。果たしてそれが人類の味方か敵か。
いや、本当は災害かどうかすら分からない・・・それでも、人類でないからと断定され、災害の汚名を受けた。災害が災害を作るのではなく、人類が災害を作る。そう言われて差し支えない。その業に気付く事はない、反省する事無く死んでいくのだから。
これから始まるは災害だらけの争い、人類史の根絶に最も近い戦争。
スタンリーとアルトリウスの衝突、アルバートと超大規模の破壊工作、機械都市とバイオテロ。
・・・その果てに、十二束の聖剣は振るわれる。
その第一歩は、殴り合いと友達作り。
コウキはある世界最強の一角に挑む事になる。
補足!
ベス→エリザベスMkll
ローラ→Type-28ローラ
シェリー→シェリーver1.12.5
アナ→A/Na"Analyzing Neutralizing Actress"
カレン→ブリューゲル系"カレン"
あとベスは普通に勝てるけどわざと負けてます。
それを知っていてコウキは態々付き合ってます。
彼が本当に勝負するなら殺意マシマシなやり方で戦うので。
交際相手の本名が〜♪
キラキラネームなので〜♪
名付け師は普通に欲しい。
あだ名が優奈で名前とカスリもしない。
アルトリウスの趣味:路上ライブ
ロタールの趣味:花を活かしたお菓子作り
ダグラスの趣味:船系の玩具設計
工廠公オランドの趣味:編み物
壮麗公オルランドの趣味:登山
不能公ロベールの趣味:鍛錬
ヴィルギルの趣味:寝具コレクション
コウキの趣味:眼鏡作り
新たに決定した奴と再度掲載も
粛清剣アルトリウス
壮麗公オルランド
蒼髪公バルタザール
不能公ロベール
遠征公ロタール
隻腕公ダグラス
工廠公オランド(偽名)
勇猛公サガモア
月下公ジルダ
鋼鉄公イアサント
玉座守ヴィルギル
知事長エデ
立法院オーギュスタ
夢幻公アンブロシウス
ちなみにエデのスペルはHaydeeが一般的です。なげぇ。
あとヘカテーの括弧が二十カギじゃないのは普通にミスです。特に深い意味は無い。




