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継承物語  作者: 伊阪 証
ループマン・ウォーキング

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40/74

機械仕掛けの因縁

遅れた原因。

三部作PV

https://youtu.be/wML7PlMP064

死屍涙々解説動画(サムネミスってる)

https://youtu.be/FwSTa4g5_sQ

継承物語解説動画

https://youtu.be/KCAsP3SmEqc


朝日が少し眩しい、帝国の朝ほどでは無いが、オゾン層の薄さを感じてしまう。

「おらお前ら目的の日本上陸だ行くぞ。」

『軽く稽古詰んだだけで滅茶苦茶強いのを分からされただけだった。』

『力ほぼ無しで技術で攻められる、学習する項目は多い、組み込んでおくよ。』

「・・・。」

「人格分割する便利機能があるなんて黙りやがってよ。」

「言ってねぇ・・・。」

「口で言わんくても全部お見通しだ。」

『やーいちっぱい!』

『妖怪服だけ溶ける!』

『棒か腕か分からんから棒捨てろ。』

「殺すぞお前ら。」

『やっべバレた。』

「なんで俺がついでに殺されにゃならんのだ。」

「人格だけ壊すの自体は出来る、多少悪影響は出るがな。」

『絶対悪影響が桁違いの奴だぞ。』

「まぁそうだろうな。」

「はよ行け。」

落下後、捻挫した為治して歩き出す、目的は自分の地元、だが、現時点でも地図が役立たずな程地形が違う、太陽を軸に考えてもマトモに分からない。

「・・・放射能耐性はあまりない、留まらせるな。」

「俺に周りにいるならとっくに克服してる筈だ、気にするな。」

「・・・なんだお前。」

「災害種だ。」

「・・・それは分かる、群れる渇望か。お前が。」

彼女の反応は若干鈍かった、だが、疑問にしては納得、つまり安堵となる。哀愁を感じさせる口調で言った。

「こんな妙ちくりんちんちくりんに渡すなんて寂れたもんだな。」

「はぁ?」

「多分他の奴に渡ったらとっくに殺してた。」

「・・・!」

目を細めて、煙草を吸う様な姿勢で言った。

「ちんちくりんだよ、心の腐ってない、根っからの善人。善人は完成しないからこそ善だ、完成したら流れに身を任せて見殺しにする英雄未満にしかなれない。だからお前に力を貸したんだろうな。」

英雄の色は違う、童心故に英雄である事が許される。それを知っているのだ。

「お前の心を折る様な出来事は幾らでもある、だが、屈さずに戦う事がお前の出来る最良の善だ。」

そして、胸に深く感覚を示し付ける。

「実力で見込んだつもりだったが、意外とそうでもねぇな。英雄誑しだよお前。」

実力を認めた、必要だったからというのもあるだろう。だが、それ以上の心理が彼女に無いとは言えなかった。その様な思いが自分には分かりかねた。



対テロ組織の核戦争、少人数に振り回された人類は、大多数の無力な人という名の蝗がどれだけ集まるかで食糧に関する度合いが決まった。

既存の権力者は信用ならぬ、アンチテロリズムと核兵器のスイッチを持つ人間を始末する組織が形成された。

『ヴェネツィアの光』、アルトリウスが名義上のリーダー、それ以下五十人程度の集団である。

『アドリアノープル団』、協力組織、地下シェルターを最も多く所有する集団である。

その二大組織の下、人類は残り続け、核兵器に汚染された中で死を待つのみ。汚染されていない場所、地球にはほぼ残っていない場所を探し続けるのだ。

「日本拠点として国安村に行くらしいが、恐らくこの場所、全く汚染が起きていない場所だ。」

話しながら歩く、時々起きるガス爆発や燃焼、それを防ぎつつ渡る。濁流を橋で乗り越え、再利用可能なものとする。人の遺体を回収し、タンパク質の収集を行い、再利用する。

「ハルノブ、アルトリウス、マノンは全員そこ所属、コンスタンティヌスが俺とカルナを見つけ、別の機会でその三人を確保した。全員同じ集団って感じだな。」

鉄分でナイフを作り、一部をナイフの手持ち部分に割り当て、木を解体し取り込む。貯蓄はは多いが先に使用した分が回復していない、その為収集を再開したい。

「それで、アルトリウス派かそうじゃないかで分裂した。俺は勿論違う。その代表が四人、ハルノブ、カルナ、マノン、俺だ。」

荒れ牧場で遺体や材料を回収、肥料は希少だ、飼料も回収しよう。

「最初は何の問題も無かった、だが、食糧問題とそれに対する人口、更に養蜂が出来なくなった問題が起きた。餓死こそ起きなかったが、病死と栄養失調で大きく数を減らした。」

実際、巣箱には何も入っていなかった。死体もない、巣の形はある、整備はしてあるが住めなかったのだろう。

「先進国ベースだからな、もう疲弊していたのさ。そこの連中は。働けねぇし、働く気も起きねぇと。」

EMPとしても核兵器を運用したのか機械系は動作していない。病院に死体が多い可能性があるなら其方に行った方が良いか、と探し出す。

「災害との共生か、神秘の拡大か。この世界を神に支配させてでも奴は死を拒否した。」

話を聞かせ、問い掛けた。

「・・・ざっとした歴史だ。お前が核戦争未経験者とはな。」

「地下に埋もれていたから実質シェルターよ。」

「そうかぁ?それと病院周りは奇形児や奇形化した人間が多い、死体は回収しとけ。生きていてもどうにも出来んさ。連れていけば汚染される。」

「治せる可能性自体はある、十分くらい滞在すれば治る。」

「奇形は治る判定なのか?」

「進化だから回復や再現ではない、寧ろ有効化だろう。」

「それはそれでアリか。」

「肉片でも可能だからパーツを置いておく。土地神にでもなってもらおう。」

「一国一コウキ。」

「・・・そいつが虐められた等の恨みを持っていたら人類を殺し出す、それを因果応報と受け入れた上でやってるだけさ。讃えられるべきものじゃない。」

「わ・・・俺は死んでいた筈だ、それに比べちゃ大分マシだな。」

「あんま外見変わんないって辺り完成している可能性が高い、大して弄ってねぇって事さ。」

「力自体は大幅に変わった・・・というか追い付いた。多分お前が負けた原因は私・・・俺と一緒に居過ぎただけだ。」

病院北、入口が分からない為スタッフ入口を蹴破って入るのを目的に来た。

「助けて・・・。」

そう聞こえ探し、振り返った所すぐに見つけた。パブロが手で止めたが、認識した頃にはそれを緩め、強さや脅威は無いとした。

「うおでっか。」

『Iオーバー小学生如何でしょう。』

『いや普通に病気だろ。』

『使いたい。』

「狂一番はっちゃけてるな。」

『全員性癖違うやん先ず。』

「お前らはどうなんだ?」

『優は多分尻。』

『狂が一番スタンダードで胸。』

『闘は犯されフェチやろなぁ。』

「闘受けなのかお前・・・。」

『受けの良さが分からんと女の気持ちは分からんぞお前。』

「無限大な情報を流すな。途中から逆転するのがいいという情報も要らん。」

『お前は?』

「お腹。」

と記憶頼りなものの自分の血管と繋ぎ合わせ輸血、拒絶反応も起きないタイプを直接送り、切っては繋ぎ、無事に終了。この身体の場合周囲に居ると肥大化が悪化する場合がある。その為否定細胞を埋め込み今後も似たような現象に悩まされない様に設定する。

「外科手術をサラッと済ますな。」

「因縁で手に入れたのさ。」

「・・・ああ、そうかぁ。」

「暫く眠りたいだろう、普通に死ねそうなレベルだ。お嬢ちゃん、安心しな。」

そう彼女に伝え、麻酔抜きで摘出を済ませ、元に戻す。痛みは無かったらしく、再生も始まって、多少多い程度抜くが、サイズ自体は元のきっちとした、異常では無い形に戻る。

「摘出完了だな。抜糸あるから暫く同行しなきゃだ。」

『胸肉どうする?焼いて食う?』

「明日辺りにうおでっかしてたらどうすんだよ。」

『誰がだ。』

「パブロ姉貴食う?」

「タンパク質はお前が処理しとけ。」

「はいはい。」

食してまた旅に出る。国安村まで、あと800kmである。



現在国安村では、言語が使えなくなる病の検証が始まった。他の事例が無く、遠出して集めるしかなかったのだ。

「・・・他の場所だと多発しているな。うん。」

木野英心、川副幸志郎、大江幸人、山野井和規、加持力哉、岩淵冬雅。この五人は知能、肉体において高水準の記録を持つ人々。いわば幹部と議長に該当する立場である。

木野は進行権と決定権を有し、その一方で五人が情報を交わす。

「学校所属時の情報だ、グラフ化して似ている、偏差値等やIQ割合で照らし合わせると同値になる・・・なんというか、数字で決まっている感じがする。」

川副が持ってきた最重要情報、日記が突然無茶苦茶な字になるというのもあったが、それに関してはイマイチ情報が少ないと却下された。

だが、木野は掘り返して言った。

「考えている中で既に答えに近いものがある。」

それは本来有り得ないものだ、だが、彼は自信を持って言った。何故なら彼はそれを最も知っている人間だからだ。この村の人間は例外無く彼を知っており、何となく過ごした事実も。

「人類退化説、だ。」

「・・・。」

「人類が退化して生き延びる段階に入った、それの予兆だ。知性から、そして、言語、その次、その次へ。」

その言葉は強迫観念に駆られた恐怖の言葉だ、信用しにくい、そして信用したくない言葉だ、何故なら・・・。

「急速な進化、急速な退化、それ等を知っていないものは居ないはずだ。」

彼の功績は、決して軽いものでは無かったから。全員が信頼し、全員が見捨てられない。それがコウキである。

「・・・コウキは、未だ生きている。だが、弱体化されたか、失われた。・・・敵に回った可能性もある。」

そう思い、彼等は警戒の姿勢に変える。死の可能性があると、流石に察する。

「コウキ捜索の大遠征だ。既存の目的を放棄してでも行うか、退化を受け入れるか。」

全員がストレスと覚悟による行動を起こす、貧乏揺すり、噛み締める、腕を組む。

「我々の意見を懸念として提示する。だが、確定した訳では無い。最悪の場合である事を忘れるな。」

ヒントも何も無い、だが、それ以外何が出来る。現状出来る事を努力せよ、そう覚悟した筈だ。

「助けなければ希望は無い、必ず勝つぞ。」

木野はそう言い切った。



少女の胸を撫で、抜糸のタイミングを確認する。麻酔すらなく手術出来る機能、再生もする。だが、この糸は体内で生成したもの。価値と同時に危険性もある。心理的影響も有し一人称がブレているパブロもそうだが、命の恩人に恋をする可能性は高い。女性ホルモンの分泌量がより増えるのは避けられないだろう。

「・・・これで大丈夫か。」

「流石に眠いか、自分で持ってけ、体内の荒れ具合が問題だからお前が持ってた方が良い。」

「そうだな。」

これに関しては仕方ない。対生物機能で進化を促すべくタンパク質は多く消費してしまい、それを分割して他者に流し込む。身長体重も大きく変わる。年単位で一緒に居れば小学校卒業の頃には身体が完成する。その後免疫、脳機能等が整えられ、思春期を誘発する場合もあり、精神に影響する。

「二次災害の一つと産まぬ人間は抑制出来るが、それ以外は無理だ。本来の確率と価値を照らし合わせると群れる渇望の価値は1gで世界経済に匹敵する。大きく経済価値を乱した影響が出てるな。」

「そんなにか・・・経済はあんま詳しくねぇけど。」

「カンがやってくれるから俺もスルーだな。」

『ベスの支援が要るなら後で端末寄越しとく。』

「そうしてくれ。」

少女の身体を抱き締め、心臓を調整する。

「・・・良し、これで心臓も強化されたから負担も少なく、眠りも確り出来るだろう。」

「距離は問題か。」

「距離が短いと影響はデカい。産まぬ人間ですら影響する時がある。アレも二次災害にはなるからな。」

「・・・?そうなのか?」

「ああ、災害に与えられる知識の中に存在だけは示唆されている。」

「それに関しても後で聞かせてくれ。」

現在地は青森、少女を背負って橋を歩き続け、そして良い感じに壊れていない車を見つけた。

『パーツ形成やっとくから設計図過程頼む。』

『分かった、二十分程度は掛かるからこれ運んで掃除しといて。』

「ああ、やっとく。タイヤも換装してくれ。」

『そうだね、オフロードとはいえ少し使いにくい。』

「場所は覚えている、カーナビは要らんが情報確保とかはしておけ。日本語知らんけど。」

「災害の標準機能で翻訳しないと何も分からん。」

「便利だなその機能。」

「代わりに訳すさ。」

車を修理し、成型した。燃料として自分が居ないと動かない車だが、後方スペースに住処を作り、衛生面を保管した。

『劣化版べスだなこれ。』

「20億円と比較すんな。」

『ミニヘリとジャグジー付いてるからねアレ。元は娯楽用だから仕方ない。』

「発電機関係か。」

乗り込んで少女を寝かせ、寝息を確認、問題無しと言った所でエンジンを掛ける。

「目と視神経とその他諸々を取り付けて自動運転機能完成。」

「容積足りなくないか?」

「スティーブ・マックイーン程度の知能はある。」

「一周回ってアウトだそれ。」

目指せ750ccライダー・・・と言いたい所だがタンパク質にそこまで過剰な耐久を期待するのは酷である。常時再生出来るから許されるが壊れるは壊れる事を忘れないで欲しい。

コウキそのものは素朴だが知識不足ではない、それ以上に群れる渇望での振れ幅・・・上限値が大きい。



先代、幻想の魔女。名を、レイチェル・タカハシ。

イギリス某公爵家の母、タカハシ家の父の血を次ぐハーフ。国安村の住民だった人物で、彼の育ての親である。

彼女は居場所が不明、そもそも誰も彼も場所を特定する手段は無い。表札も無ければ家も無く、土地も県も無い。

魔女は大体先代がいる、生命だけは一人が保ち続けている。位の数は現在確認する限り五十人だが、余程の事が無い限り有り得ない。・・・余程の事、つまり、群れる渇望の存在が場合によって狂わす可能性があるのだ。

魔女は科学者である、ほぼ超常現象で、理屈はあるが過程を飛ばし過ぎて分からないもの、不明点が多過ぎるものに限定された人々である。

通信工学、それが先代幻想の魔女の本質だ。ヘカテーは物理学と遺伝子工学が関連している為、大きく違う。

「ヘカテー、他全思考のストップだ。」

『ん、おっけー。』

・・・よし、ここまで騙し切った、それだけで上々だ。

「何を隠していたか暴く。」

『リーツィアの死亡確定・・・の事。』

「・・・そうか。まぁ、そうだな。それ位は覚悟していた。もう一つ、肉片が5g何処か半端なタイミングで消失している。履歴へのアクセスを封じて見えない様にしておいた。トン単位で動いているのに5gだけ一度動いている。食われたか?」

『・・・優パパが持ち出してる。』

「何の為に?」

『分かんない・・・記憶注射をこの前に済ませているから・・・。』

「・・・判断は禁止、警戒すればやられる。適当に記憶を繋いで誤魔化してくれ。」

『おっけ〜。』

と記憶を元に戻す。

『だから750ライダーの方が良いだろ!』

『いいやAKIRAだね、あのイコライザ全部上げきったみたいな奴に勝てるとでも?』

「(俺の脳内を雪合戦会場にしやがった。)」

こうしてまた進む。クルーザーに向かい、パーツをちゃんとしたものに、クルーザー自体も動かしたい。

標的に関しても話したがそれに関しては知らぬとの事、しかしその手の人間が要るなら自分の方の問題に説明が出来る。だから標的は同じだと考えを伝えられ、協力関係であるとは確定した。強いて言うなら、どちらも場所は不明である事が問題だ。

「黄金錆殺しは二次災害の材料になる、本人側が自らなる可能性も高い。」

分岐は二種類あるらしいが、その中で危険な方を彼女は挙げた。

「破滅の日照、アステカ神話に書いてある様なものだと思え、召喚されたら地球が崩壊する。存在していいのは二十秒、それ以上は重力の崩壊に繋がる。だから失敗しても二十秒で仕留めろ。」

「その二十秒はどこから?」

「シャーマンの開発した飛行要塞だよ。アレが三つあってスペースデブリ、オゾン層、重力を維持してる。」

これは将来的に十機となるらしい、一機落としたがあの状態で修理してまだ機能しているとか。それでも50%程度パフォーマンスが落ち、紫外線による皮膚がん発生とそれによる死者は増えている。・・・その防衛機能はあるが迎撃機能は無い、ガスの星を一度に破壊する兵器は無いし、重力も排除出来ないと地球は滅ぶ。

「これから敵の居場所を情報収集、その後決戦とする。」

パブロの宣言を呑んだ、敵の詳細は不明だが、取り敢えず殺さなければいけない事は確かだ。極論、この時代にいるアルトリウスに焚き付ければ破壊は達成出来る。その場合の算段も考えたい所だ。

優が話を要求した。

『・・・多分だが、この周辺に先代幻想の魔女が墓参りに来ている筈だ。』

「・・・記録があったのか?」

『ああ、ベースが機械だからな。ログが薄ら残ってる。』

「幻想の魔女かぁ・・・あんま聞かんな。」

ヘカテーのイメージしかない、ヘカテーは先代の事をあまり知らず、聞いた話しか無い、書籍の様な大量の情報を煮詰めた媒体では得られなかったと言っている。

「幻想の魔女は人の思考に入り込む、洗脳や心理における最高権力。災害を事前に書き換えられる、人類を滅ぼしうる力だ。だから狙われるとしたら真っ先に狙われる筈。」

『一番弱いって事で良いのか・・・どっちかと言えばマシって意味合いだが。』

「攻撃するなら、恐らく宇宙からの攻撃か弾道ミサイルを用いた攻撃になる。」

パブロが言葉を捩じ込む、あまり聞かんと言っていた割には詳しい。それは良い、気にした所で仕方ないし、無いよりはマシだ。

「鏡衛星がL1ラグランジュポイントに設置されたとは聞いている。温度上昇を目的にしていると予想が出来る。レーザー攻撃兵器ってのはブラフだろうな。」

それに優が大事な情報を付け足す。

『量子脳理論を擬人化した・・・って言えば良いか。量子コンピュータは一般的に-270℃とかの状況下でしか機能しない、それに対し人の脳は量子コンピュータと同じではないかと提唱、温度の問題を8MHz説で補強して問題無いとする。・・・それに最も近いのが彼女だ。彼女は人間だ、所作も全て。しかしそれと同時に非人間的な機械的動作も有する。』

しかし、逆に言えばその温度が重要であると理解出来る。極端に上げれば機能しなくなるのだ。

『温度条件をクリアする環境下を乱してしまえば良い、そうなる訳だ。しかも質が悪い事に保険も掛けてある。動物を生息させない為の保険だ。確認してみろ。』

「・・・ナノマシン、それだけじゃない、子孫を残さない植物種だらけだ。」

「核兵器に言及した『二十一世紀最大の失言』予想よりも早くに始まった『中東核戦争』支援という名の妨害工作『ターミネーター作戦』。」

パブロが話を引き継ぐ、彼女は歴史を、その裏を知っているらしい。

「日本は核に巻き込まれない中では最短で滅んだ。その後は実験箇所となり、国際法も機能せず、様々な口実で核兵器を落とされた。」

土地は残った、しかし山々は消え、文明の後は僅かに、土砂災害が多発し、段々土地が消滅する。

「そりゃ核兵器を半年で製造、配備を可能に出来る国だ。パラノイアの他国政治家共にとっちゃ殺害の理由になる。」

風景を見渡して、荒廃した空の下話す。

「核に汚染されようと戦争から真っ先に離脱した国とも言える、それ故に多くの避難民が押し寄せ、食糧も即座に尽き、同時に始末の対象になっただけだ。」

一億数千万の犠牲者、それが発生しようと目を逸らす。・・・彼女がここに来た理由も、何処か分かる。日本という犠牲が無ければ、それ等の組織は発生しなかったのだと。



優が時間を空けて話す。

『タイムパラドクスの対象外が俺等。それは良いとして、検証が必要だ。』

タイムパラドックスをストーリーに組み込む場合、様々なパターンがある。

時間遡行をする事前提のシナリオが形成されている、正直都合の良さを考えるとこれが近い。干渉不可の一つとして扱われる。だが干渉不可は否定されているので除外。

歴史からしっぺ返しを食らうというもの、一番のファンタジーだが今更感ある。歴史の修正力が強引なチャートを組んで実行される。

自己無矛盾の法則、偶然過去と未来が繋がるとか、織り込み済みとほぼ同じ。これが厄介なので別のものと扱う。

他にパラレルワールド等が存在するが、その場合詰みパターンだ。

「つかタイムパラドクス耐性無かったらどうすんだ?」

『リコ乗っ取るかリーツィアに仕込む。』

『間借り。』

『間借りだねぇ。』

「検証法は要相談か。」

『バタフライエフェクトはゴリ押しで解決出来るから良いだろ。』

「消す道具無しでキャンパスに塗り続けるが如き所業だぞそれ。」

クルーザーを海岸に停泊させる、元々用意する予定は無かったが食料を全部体内に備蓄した方が良い、しかしそれではメンタル面での回復は見込めない、元々災害なので良い影響ばかりとしてしまうと将来的な損害になりうる。

「帰ってきたか、水中翼船アタッチメントを作ったがどうやっても120km/hになる。」

「抑えれないのか?キャビテーションで全員藻屑か海蘊だぞ?」

「普通にゆっくり行くか、地道だがそれしかない。」

「・・・改造対策されてたな。セウォル号の様に改悪して沈むなんて事はしたくないだろうよ。」

『滞在出来る時間はそう長く無さそうだ。気を付けろ。』

「ああ、早急に向かう可能性があるから狂は常に聴覚張ってる。」

『肉片、信号弾の組み合わせで定期的に置いてはいるが数は多くない。国境跨ぐのは無理だぞ。』

「信号弾最優先・・・と。」

と言っても信号弾もエネルギー供給が必須、時間制限もある。木に固定しそれに関しては問題ないが誤作動したら肉片も無くなる、連鎖的に反応し、再設置となる。

「対災害器具に引っ掛かる可能性がなぁ。」

「私が居るから気にすんな、交戦か和解で処理される。・・・だが、災害が乗り込んで来る可能性が高い。基地襲撃で盗まれたらしい。」

「・・・標準機能としては無いのが救いだな。」

確かに、とも思えた。だとすれば、情勢に詳しくない、個体としては大きくない・・・と数を絞れる。彼女にしては黄金錆殺しの挙動に違和感があり、自分にも違和感があった。突然出現した災害二つ、それを狙わない訳にはいかないだろう・・・。



少女に関して触れた、彼女が風呂に入り問題ないかも確認し、身長も一週間で目に見えて伸びた、成長痛で早く寝たいらしいので、とそのまま寝付かせたが。段々と見た事がある顔になっている気がする。

「・・・誰か覚えあるんだよな。」

『んー、あ、思い出した。手の感覚で分かる。』

闘が言及した。

『あの子ハドリアヌスじゃない?』

「しれっと詰みイベント設置されてたぞ。」

『マジで危ねぇ。』

自分は寝ている間にしか接触していない、工廠公からついでに搾り取っていたと聞き青ざめていた事以外覚えがない。それも覚えてない方が良かった。本当に。クローンで機能するかどうかという点、寿命が短い傾向にあるクローンとて継承機能があるにで問題は無いだろうが生殖器も搭載しているのだろうか、自分ならば少なくとも搭載しない。群れる渇望の子を産むという時点でパルプンテまったなし、人間の形を保てるか怪しいだろうとも思っている。産まぬ人間が完成系とするならそこに到達する可能性が高いので、人間体ではあるだろう。先ずこんな打算的な事をするなと言いたい。

だが、自分自身に性欲が無いかと言われれば寧ろある、闘が全部請け負っているだけで寧ろ並大抵の生物よりもある。出産する側の機能、妊娠させる側の機能を補完させ、でも効率的に言えば妊娠させる方が都合が良いからと男に近い存在に生まれ落ちている。男女問わない人間の死体から集めた生きた内臓、そして脳がコウキ・タカハシのものであるからコウキだと選ばれた結果である。江戸時代に起源を持つ外科手術を明治に実行し、作り上げた群れる渇望、男女の観念すら分かっていない中で生まれている。生物学的な当然であった。内臓を減らさず、病気と共生するどころか全身が癌細胞で構成されていると言っても過言では無い。構成を増やし、生物として強化される、それが群れる渇望なのだ。

打算的ではあるが、それを正解にする。行動を重ねる事で優位になる。リソースが無制限かそれに匹敵する数であれば正解の解答。彼女が何か強迫観念を持ち、自分に接近した。そんな予感が少しするのだ。・・・自分は、ここで彼女を変えたが故に離れてしまわない様に・・・。

「・・・そう考えると、申し訳ないな。」

『・・・そうだね。彼女は冷凍保存されて一万年眠り、そしてウィリアム・レセップスが掘り返す。予定通りにするよ。』

「もう少し一緒に居させてくれ。」

『全然、構わないよ。』

闘が許し、彼女を抱き寄せた。自分が狂わせた歯車だ。それを放置してはならないと覚悟した。



パブロから聞いた災害の話において、大きく目論見外れな事が起きた。

「・・・アルトリウスを倒す、か。」

殺すでは無い、止めて、勝利条件を達成する。・・・アルトリウスは現在ジュデッカを有していない、防御は薄い。魔女の契約もない。それで弱体化されていないパブロをコテンパンどこかぶっ殺して来た。速度にデバフがない分えげつない速さでぶっ飛ばして来るらしい。

「アルトリウスとハルノブは勝つビジョンは見える、だがほんの1%だ。それでも高いが。」

『かなり高いな、殺すのを条件にしたらもっと下がるが。』

優のフィールドはかなり良い条件で運も良いという状況だった。どれか一つ欠ければ失敗しただろう。ダメージを与えられるかどうかを検証する為、その程度の勝利条件ですらあの始末、最終手段まで出して相手へのダメージは少なかった。

「出力上げれば殺す見込みはあるが、出力最大にすると太陽系壊れるから出来ねぇんだ、惑星ならまだしも恒星に対して消耗を強いて重力が決壊する。」

『この人神話に返してきなよ。』

「音量で分子の結合が途切れ、人体は分解されるしエネルギーも直ぐに消費する。人間を何かも分からない肉塊に変えられる、そういう力だ。」

『インフレ神話の盤上で最強に輝き続けるアルトリウスが段々分からんくなってきた。』

最終的に言えばこんな感じだ。

リコ・ルドルフが持ち込んだものを倒す必要がある。タイムパラドクス耐性を有した災害の一つ、黄金錆殺し。

アルトリウスが必要になる様組まれた、だからそっちを殺れ、パブロはアルトリウスを止める。確実に止められないからマノンを引っ張り出して共闘する。

「お前は良い英雄になる、奇貨の使い道が決まった。」

背伸びをして頭を撫でて、彼に伝えた。これが失敗すれば、自分に未来は無い。それを心に決め、戦いに臨む。



パブロの夜の話、寝床では一人、何かに耽っていた。

「・・・結構モロに影響出るな、そりゃ継承の機能が上手く機能しない。」

継承、その中でも乗っ取る為の意志が上手く動作しないらしい。相手は災害等で完全に心が折れており、覚えがあったのでそれに漬け入っただけだ。

「人格はベースのが死んでいたから主導権も取れたが、いかん、ベースの男である事す忘れそうな興奮が起きる。」

身体が未だ生きている、自分が逆に乗っ取られている感覚すらある。

「これが群れる渇望か、進化を促す生命、偶然の産んだ最高傑作。」

瞳孔が戻らない、心拍は止まらない、呼吸は整わない。そして。

「指が・・・止まんねぇ・・・!」

顔が熱い、水を飲んでも目が蕩ける。頬が緩み、少し締まる。

「洗脳能力・・・。」

自分が先に言及した、それの正体。一見おぞましい話だが、彼のそれは産まぬ人間とは質が違う。寧ろセラピーに近いそれである。



例えばの話だ、人間が死んだ時、その死後が誰にも継がれず、地獄へ落ちた時。そこに悠久の苦しみがあったとしたらどうする?何も認知出来ない・・・が、苦しみと痛みだけが存在し、固定される。その状態でお前が生きるとしたら。

アルトリウスはそれを知っているのでは無いか?

神秘を待っている、彼は死後を継承によって打ち消す事で彼は防ぐ。

彼がその目的を達成した時に、彼等は分裂した。

「・・・機械仕掛けの因縁、さ。」

そう彼は言い切った。

今週の実績解除

一週間で三回食中毒になる。

コロナとインフルに同時感染する。

一年間でインフルA型B型に感染する。

彼女に薬と間違えて海苔を置いてかれる。

文字が見えない状況でキーボードを叩き小説を投稿する。

出席不足で物理の単位を落とす事が確定する。

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