『スーパー歯磨き少年、example』・・・『詩の群れ』から
『スーパー歯磨き少年、example』・・・『詩の群れ』から
㈠
おい、これはどういうこと難題、洗面所に歯ブラシがないよ、だろうだ。
だろう、泥棒でも入ったんじゃないか、だろうだ。
だな、しかし、あの歯ブラシは、実は普通の歯ブラシじゃないんだ。
何だって、それはどういうことなんだ、刻銘に教えてくれ、え?
㈡
実は、だよ、あの歯ブラシで歯を磨くと、自己が変容するのさ。
だろう、そう言うからには、何か意味があると思ったよ、で、どう変容するのさ。
つまり、スーパー歯磨き少年に変容するってことなんだ、分かるかい。
分からないな、そんなexample、天も真っ青だよ、だろうだ。
㈢
だろう、しかし、俺は毎日、スーパー歯磨き少年だった、あの歯ブラシが無くなる前までは。
そうか、ならば、明日からは、普通の人間だろ、お前は、スーパー歯磨き少年、example野郎だよ、だろうだ。